25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、土佐清水をクルマで旅する人に向けたベストコースガイドです。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
足摺岬から戻るか、先に進むかが思案のしどころ
「土佐清水」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.05.02
2011.05.02
2012.11.24
2016.01.01
2018.05.11
2024.11.23
「土佐清水」での現地調査は2024年11月が最新です。
土佐清水 車中泊旅行ベストコースガイド

土佐清水エリアの概要

出典:よさこいネット
この記事は、『ミシュラン・グリーンガイド・ジャパンで★★の評価を得た「足摺岬」が、いったいどのくらい僻地にあるのか』という話から始めたい(笑)。
まず「高知城」から「四万十町中央インター」までは、高知自動車道とその無料区間を利用して約60キロ・1時間。
見どころが登場するのはもっと先になるので、ここまでは移動と割り切り、素直に高速道路を利用するのが賢明だ。
そこから「中村」までは、国道56号を走って約50キロ・1時間。しかし、海はまだほとんど見えない。
「中村」からさらに「足摺サニーロード」と呼ばれる国道321号に乗り換え、「土佐清水」に入ると、ようやく観光地らしくなってくる。
そして「足摺岬」の麓で今度は県道27号に乗り換え、半島の西岸を「ジョン万次郎」の銅像が立つ「足摺岬の先端」まで約14キロ・20分。
かつては半島の中央を貫く「椿の道(旧:足摺スカイライン)」がメインルートだったが、現在は整備された県道27号のほうが走りやすく早く到着できる。
土佐清水のベストビュースポットは、竜串海岸
おおかたの予想に反して、このコースの最大の見どころは、先ほどの「足摺岬」ではなく、『竜串海岸とその一帯』になる。
「空海」が名付けたという「見残し海岸」には、今でも道は通っていない。
「竜串海岸」を往復するグラスボートからは、熱帯魚とサンゴもよく見え、南国の離島気分が味わえる。
すなわちゴールは、「足摺岬の先端」からさらにまだ25キロほど走ったところになるわけで、いずれにしても、このあたりで1泊は車中泊が必要になるだろう。
幸いにも土佐清水には、リニューアルしたばかりの「道の駅」がある。
さて。
改めて「土佐清水」までは、「瀬戸大橋」から高知市内経由で片道約300キロ。
「大阪」在住の筆者でも自宅から約450キロあり、東に走れば「横浜」まで行けるわけで、さすがにここまで行くには、お金も体力も気合も必要だ。
ゆえにアタマを捻って、ベストコースを弾き出す必要があった。
ただし「土佐清水」には、甲乙つけがたい2つのベストコースが考えられる。
帰路コース❶
四万十川経由で高知市内へ
せっかく「土佐清水」まで来て、同じ道を戻ってしまうのは能がない(笑)。
そこで帰りは「中村」から少し大回りして内陸に切れ込み、『四万十川の沈下橋をめぐる旅』を加えよう。下の記事にも書いているが、「沈下橋」をめぐる旅は「土佐清水」方面から始めるほうがスムーズだ。
なお、その日は「道の駅 あぐり窪川」での車中泊が立地的にはいいと思うが、近くに入浴施設がないので、途中の「十和温泉」で汗を落としてから行くといい。
帰路コース❷
柏島・宿毛経由で高知市内へ
「足摺サニーロード」は、国道321号の「土佐清水市」から「叶崎(かなえざき)」を超えて「宿毛(すくも)」へと続く「日本百名道」のひとつだ。
基本的にはこの道を西に向かって進むのだが、途中で天気がよければ、ダイバーや釣り人から絶賛されている、「柏島(かしわじま)」に立ち寄るといい。

出典:KASHIWAJIMA DIVING SERVICE AQUAS
「柏島」は「豊後水道」と「黒潮」がぶつかる海域に面しているため、日本の海の1/3の魚種が生息しているとも云われる、国内有数のダイビングスポットだ。

出典:こうちドン!
もちろん海は、陸から見ても美しい。
ただ筆者は2度訪ねているが、いずれも春の霞に遮られて、ここまでの写真は撮れておらず、まだリベンジが果たせていない。
なお車中泊は「道の駅 大月」でも「道の駅 すくも」でも可能だが、晩秋から早春にかけての「道の駅 すくも」では、運がよければ有名な「だるま夕日」が見られる。

出典:道の駅かわうその里すさき
宿毛からは、国道56号を走ればそのまま「四万十町中央インター」まで戻れるし、時間に余裕があるなら、コース❶の『四万十川の沈下橋をめぐる旅』を加えることも可能だ。
また愛媛県の「宇和島」まで北上すれば、「松山自動車道」で「しまなみ海道」にも「瀬戸大橋」にも出ることができる。
そのあたりは日程と調整していただければいいと思うが、無理は禁物。
「四国一周」をしたい人は別にして、筆者の経験上、シニアには「しまなみ海道」と「瀬戸大橋」は違うルートからアプローチするほうがいいと思う。このまま北に進むのはかなりきつい(笑)。
高知県 車中泊旅行ガイド
車中泊で旅する高知県
車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門

この記事がよく読まれています。




