25年のキャリアを誇る車中泊旅行家が、2014年春に出かけた「岩手の名所をめぐる旅」の足跡を旅行記にまとめています。
なおこの記事は、2025年5月に一部情報をアップデートしてお届けしています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行記

この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、これまでの中で特に印象に残った旅の足跡をまとめた旅行記です。

~ここから本編が始まります。~
「雪の回廊」八幡平アスピーテラインから、乳頭温泉へ
この写真だけを見れば、東北在住者以外の大半は、富山県の「立山黒部アルペンルート」だと思うかもしれない。
確かに名物「雪の大谷」も今、旬の時を迎えている。
だがこれはどうだろう。
立山黒部アルペンルートでは、遥か以前にマイカーの乗り入れが禁止されており、年間を通じて現在は室堂にマイカーで行くことはできない。
しかし岩手県と秋田県を結ぶ八幡平アスピーテラインは、今なお雪の回廊をドライブすることができる、日本でも超希少な道だ。
しかも通行は無料。
もっとも大阪からだと高速代とガソリン代が、アルペンルートの運賃よりもずっと高くついてしまうのだが(笑)。
とはいえ、途中の見返峠からはこんな岩手山が見られるのだから、一見の価値は十分にあるといえるだろう。天気が良ければかなり満足度は高い。
もちろん道は完全に除雪されており、日中はノーマルタイヤでも走れる。
さて。
アスピーテラインから秋田県に入ると、すぐに玉川温泉に到着する。
今回は多少マイルドといわれる新玉川温泉に行ってきたのが、やはり日本最強の酸性泉だけあって、源泉のピリピリ感は強烈だった。
草津温泉が優しく感じられるほど、ここのお湯は肌にしみる。
こちらはふけの湯。この時期は自慢の露天風呂もやってはいない。
だが雪が消えれば、こんな露天風呂が現れる。
そして途中からは雪の乳頭温泉へと舵を切る。行先はもちろん、憧れの「鶴の湯旅館」だ。
筆者は今回が3度目の入湯だが、ここの露天風呂の気持ち良さは何度来ても格別。
どのくらい素晴らしいかは、今週発売予定の「車中泊温泉地ガイド」に詳しく記載している(笑)。
2025年時点では、とっくに新冊の販売は終了しているが、どんな本だったのかはこちらで確認いただくことができる。
本では鶴の湯だけでなく乳頭温泉の全温泉館をくまなくレポートしているが、どこも個性的な温泉ばかりで実に楽しい。
できれば2.3日かけて温泉三昧な日々を過ごしていただきたいものだ。
こちらの写真は休暇村の温泉。
鶴の湯ではシャンプーができないので、日帰りの場合は最後にここに立ち寄るといいだろう。
そして田沢湖の「たつこ姫」にご挨拶をして、取材旅は終了。
この「たつこ像」には、永遠の美と若さを願い、ある泉の水を飲んだところ、龍と化して湖の主になった伝説がこめられているそうだ。
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