25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅 ひろさき」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

~ここから本編が始まります。~
「道の駅 ひろさき」は、夜10時30分まで営業している日帰り温泉「花の湯」が隣接している”旅の宿”

道の駅 ひろさき DATA
道の駅 ひろさき
〒036-8124
青森県弘前市石川泉田62-1
☎0172-92-3366
直売所営業時間
4月~10月:9時~18時
11月~3月:9時~17時30分
毎月末日:9時~15時
12月31日~1月3日 定休
「道の駅 ひろさき」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第8回
登録日/1995年4月11日
「道の駅 ひろさき」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.17
2011.10.24
2018.08.06
2020.08.07
2021.04.18
2024.10.19
「道の駅 ひろさき」での現地調査は2024年10月が最新です。
道の駅 ひろさき 目次

「道の駅 ひろさき」のロケーション

まず弘前の町の場所を確認すると、おおかたの旅行者の予想に反して、「弘前」は青森県の南に位置しており、「弘前城」から「青森駅」までは約42キロ、クルマで1時間近く離れている。

その弘前市のキャッチコピーは、「お城とさくらとりんごの町」。
よくよく考えてみれば、江戸時代の青森県は弘前藩(津軽藩とも云う)の所領で、現在の県庁所在地である青森市ではなく、弘前に藩主・津軽氏の居城があった。
当時の距離感で考えれば、海が迫る青森市は僻地に近いところだったはずだ。

小さいとはいえ、”現存十二天守”に名を連ねる「弘前城」を有し、明治以降は国内有数のりんご産地として名を馳せ、さらにそのりんご栽培のノウハウを桜に活かした画期的な技法で、一躍日本を代表する桜の観光名所に躍り出た町…
それが2009年に初めて弘前を訪れた時に、筆者が知っていたことだった。
そして実際に現地を取材して分かったことを、こうして記事に残している。
それから10年後。

今度は伝統の「弘前ねぷたまつり」を見る機会に恵まれ、以降は弘前がすっかりお気に入りの町になった。
もちろん「弘前ねぷたまつり」についても、車中泊で行かなければ気づかないことを、詳しく記事にまとめている。
さて。
日本を旅していると、たまに「町のイメージ」にまったくそぐわない道の駅に遭遇するが、この「道の駅 ひろさき」はその典型例だと思う。

東北自動車道の「大鰐弘前インター」から、約3分の好立地を誇る「道の駅 ひろさき」は、よもやの「農産物加工場」の一画にある。
確かに”りんご繋がり”ではあるものの、さきほどの「お城とさくらとりんごの町」のキャッチコピーとは、大きなギャップを感じるざるを得ない(笑)。
「道の駅ひろさき サンフェスタいしかわ」が開駅したのは、道の駅が導入されたばかりの頃の1995年。
今の道の駅には、”町の顔”をイメージさせる建物や展示のあるところが多いが、当時はまさか道の駅が、「観光施設的側面」を持つ存在に成長するとは、誰も思っていなかったのだろう(笑)。

「お城」と「ねぷた」と「桜」を紹介する施設は既にあるので、願わくば「道の駅ひろさき 」には、りんごの名産地らしい施設にリニューアルされることを望みたい。
正直なところ、現在の「道の駅ひろさき 」は、観光地にある道の駅としては、少なからず物足りない。

ちなみに、「お城」と「桜」と「ねぷた」がある「弘前公園」から、「道の駅ひろさき」は約11キロも離れた場所にあり、距離的には「道の駅 いなかだて」から行くのと、ほとんど変わらない。
「道の駅 ひろさき」の施設

さて。
こちらが「道の駅ひろさき」のレイアウト図だが、駐車場はAの「農産物直売所兼農作業体験学習室」前と、Bの「農業加工施設」前のふたつのエリアに分かれている。
路面はともに平坦で車中泊に支障はない。

こちらがAの「農産物直売所兼農作業体験学習室」の前にある駐車場で、いつも筆者が泊まる場所だ。
国道7号に面しているが、普通車専用なので大型車が来ないため、中央部を選べば静かに眠れる。
ただし停められるのは、せいぜい20台程度だと思う。

反対の建物側から見ると、こういう感じ。

24時間トイレは飲食店と「農産物直売所兼農作業体験学習室」の間にあり、離れた場所からも屋根伝いに行くことができる。

中にはウォシュレットが完備している。

いっぽうこちらは、Aの「農産物直売所兼農作業体験学習室」の前の駐車場だ。
日帰り温泉に近く、こちらにも24時間トイレがあることから、普通車でも車中泊をする人があるようだが、ここは夜間に大型トラックも利用する。

トイレの真横はトラックの特等席(笑)。
彼らはたぶん常連さんでは。

そしてこちらのトイレも、ウォシュレットに改修されていた。

最後は「農産物直売所」の紹介だが、さすがはリンゴの名産地だけあって、ジュースの売り方も大胆(笑)。

また日常生活品まで揃っているので、地元の人も朝からどんどんやってくる。

それもあってか、食堂のメニューは実にリーズナブルで、全部1000円以下というのも珍しい(写真は2021年撮影)。
残念ながら、現在のメニューは公式サイトに出ていない。

情報休憩室に相当する場所はなく、観光パンフレット類も売店の片隅に置いてあるが、「要るなら勝手に持ってって~!」。

また可燃物のゴミ箱も、ポツンとひとつだけ売店出口に置かれていた。
まあ必要なものは、ひととおり揃えてあるが、「うちは商売で忙しいので!」と云わんばかりの『目に見えない看板』が、出入口に暖簾のようにぶら下がっているようで、気忙しいったらありゃしない(笑)。
城下町弘前の気品とか落ち着きのようなものはカケラもなく、まるで気の利かない『みちのくの小大阪』みたいだった。
「道の駅ひろさき」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:駅舎内にあり営業時間中に利用可
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機の横に設置

近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 ひろさき」の最寄りの温泉&周辺買い物施設

写真は道の駅の駐車場から撮影しており、花の湯へは徒歩1.2分で行ける。
天然温泉 花の湯
☎0172-49-7311
おとな450円
6時30分~22時30分
※シャンプー・リンス・ボディシャンプーなし
※食事処は土日祝日の11時~14時のみ営業
コンビニ
ファミリーマートまで約1.5キロ。

スーパーマーケット
「マックスバリュ新おおわに店」まで約6.5キロ
「道の駅 ひろさき」のアクセスマップ
車中泊で行く、ねぶた祭り
車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門
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