25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅 いなかだて」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

~ここから本編が始まります。~
たんぼアートがすぐ横で見られる「道の駅 いなかだて」は、弘前と黒石に近くて車中泊にもお勧めできる道の駅。
道の駅 いなかだて DATA
道の駅 いなかだて
〒038-1111
青森県南津軽郡田舎館村大字高樋字八幡10
☎0172-58-4411
直売所営業時間
8時30分~18時
(12月~3月は17時30分まで)
12月31日午後~元旦 休館
「道の駅 いなかだて」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第15回
登録日/1999年8月27日
「道の駅 いなかだて」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2018.08.03
2020.08.07
2021.04.20
2024.10.19
「道の駅 いなかだて」での現地調査は2024年10月が最新です。
道の駅 いなかだて 目次
「道の駅 いなかだて」のロケーション
まず、東北地方を車中泊でめぐりたい旅人に注目していただきたいのは、「道の駅 いなかだて」と『お城とさくらとりんごの町』の核心にあたる「弘前城(弘前公園)」との距離だ。
マップで見ても分かるように、実は「弘前城」から「道の駅 ひろさき」までが約11キロ・クルマで20分ほどなのに対し、「道の駅 いなかだて」も約14キロ・クルマで20分ほどと、移動時間はほとんど変わらない。
「弘前城」と云えば、春の「桜まつり」と夏の「ねぷたまつり」が有名だ。
もしあなたが、それを目当てにした旅の車中泊スポットを求めて、このページに辿り着かれたのであれば、ぜひ以下の記事にも後ほど目を通していただきたい。
両記事は、車中泊旅行者の目線から、それぞれの祭りの楽しみ方と留意点を解説している、おそらく『日本で唯一の車中泊旅行専門ガイド』だと思う。
ついでに書くと、あなたの推測通り、
車中泊の旅を始めたばかりの人の中には、『同じ弘前に道の駅があるから安心』と、迷うことなく「道の駅 ひろさき」を車中泊スポットに選ぶ人が未だに多く、当然ふたつの祭りの期間中は、「道の駅 ひろさき」の駐車場は夜間も”満員御礼”になりがちだ。
で、その「道の駅 ひろさき」の車中泊好適度はどうなの?
もちろん後述しているように、そちらもちゃんと調査してある(笑)。
その結果、筆者が下した結論は、弘前観光時の車中泊地に適しているのは、「道の駅いなかだて」だった。
箇条書きで、その根拠を説明しておこう。
●「道の駅 いなかだて」は、駐車場の収容台数が「道の駅 ひろさき」よりは明らかに多い。
●「道の駅 いなかだて」は「黒石」や「奥入瀬」など、「弘前」以外の観光地にも近く、旅の計画が立てやすい場所にある。
●「道の駅 いなかだて」は、道の駅から「田んぼアート」と、弥生時代の水田跡に当時の人の足跡が残された「垂柳遺跡」にも歩いて行くことができる。
なお、「田んぼアート」と「垂柳遺跡」については、行く価値ありだと大いに感じたので、「桜まつり」や「ねぷた祭り」と同じく、別記事にその見どころを詳しくまとめておいた。
ただし車中泊スポットとして単純比較すると、「道の駅 ひろさき」は徒歩圏内に日帰り温泉があり、トイレも2ヶ所あって、いずれにもウォシュレットが完備している。
ゆえに、たいして周辺観光をしているようでもない車中泊愛好家さんたち(笑)の評価は高いのだが、筆者は道の駅を車中泊で観光旅行をする際の”旅の宿”として捉えており、著しく車中泊の適性が劣っていない限りは、ロケーションを優先している。

出典:道の駅いなかだて
こちらが公式サイトに掲載されている「道の駅 いなかだて」のイラスト図だ。
正確には、7.5haの広大な敷地に、産地直売センター、レストラン、遊具施設、パターゴルフ場、動物とのふれあいができる公園などを兼ね備えた、「弥生の里」の全体図になる。
そのため公式サイトには、❷の駐車台数を含めた262台という数が記されているが、ご覧のように夜間は閉鎖されるので、車中泊に利用できるのは❶だけになる。
さきほどのイラストの面積差からはあり得ないと思うが(笑)、ウィキペディアには183台と書かれており、そこまでは入らないにしても、少なくても100台くらいは停められそうに思えた。
いずれにしても、ここらへんは、道の駅に正確な数字を示してほしいものだ。
なお路面は全体的にフラットで、車中泊に支障はない。
24時間トイレは駅舎の並びにあるため、道路近くのスペースにクルマを停めるとかなり遠くなる。
中は洋式だが、ウォシュレットはない。
ただ道の駅のトイレは、どこもウォシュレット化が進められており、そう遠くないうちに「道の駅 いなかだて」も改修工事が行われると思う。
写真は2024年10月時点だが、それから数年後に行かれる人は、直近の誰かの紹介レポートを見ると、もしかしたらウォシュレットになっているかもしれない。
もうご存知かもしれないが、公私に関係なくこの手の記事は、『いつ作成したのかを明記していること』が重要で、筆者はそれを必ずチェックしている。
なお情報休憩室は広々しており、中には可燃物のゴミ箱が用意されていた。
そしてこちらが、「道の駅 いなかだて」の物販飲食エリアになる。
直売所は広いが、「道の駅 ひろさき」「道の駅 なみおかアップルヒル」に比べると、品揃えは少なめで見劣りはする。
だが逆に、テイクアウトできる食品類は充実していた。
最後は別棟で用意されていたレストラン・ジャイゴは、2025年3月末で閉館となり、あわせてFMジャイゴウェーブも閉局になっている。
なおジャイゴは、「田舎」「田舎者」を意味する津軽弁とのこと。
「道の駅 いなかだて」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:駅舎内にあり営業時間中に利用可
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機の横に設置
かつては屋外に置かれ、燃えるゴミも24時間引き取ってもらえたのだが、
残念なことに、2021年の取材時以降は休憩室の中に移動されており、営業中にしか利用できなくなっている。
ゴミの出やすい環境にあるのだから、こうなるのは必然。
であればゴミ箱を減らすのではなく、それに対応した数のゴミ箱を設置するのが正しいように筆者は思うのだが、どうだろう?

近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。

ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。

明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 いなかだて」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
つがる温泉
道の駅から約4キロ・クルマで約5分
大人450円
☎0172-57-4511
午前5時~22時
不定休
なお黒石に行く人には、黒石温泉郷のひとつ「鶴の名湯 温湯温泉」をお勧めする。道の駅からは約10キロほど。
鶴の名湯 温湯温泉
☎0172-54-8591
大人300円
5時~22時(受付最終21時30分)
無休
コンビニ
ローソンまで約1キロ。
スーパーマーケット
「ベニーマート黒石店」まで約2.4キロ
「道の駅 いなかだて」のアクセスマップ
車中泊で行く、ねぶた祭り
青森県の道の駅
車中泊好適度チェック!

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