25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅 上品の郷」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
道の駅での車中泊に不安を感じる方は、こちらをご覧になってみてください。
~ここから本編が始まります。~
松島から高速で40分ほどのところにある、温泉併設の「道の駅 上品の郷」は、市街地に近くて利便性の高い旅の宿。

道の駅 上品の郷 DATA
道の駅 上品の郷
986-0132
宮城県石巻市小船越字二子北下1-1
☎0225-62-3670
営業時間
ヤマザキショップ/6時~19時
(冬季6時~19時)
農産物直売所/9時~19時
フードコート/10時~20 時
※(L.O. 19時30分)
ふたごの湯/9時~21時
(受付最終20時30分)
年中無休
「道の駅 上品の郷」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第20回
登録日/2004年8月9日
開駅日/2005年3月26日
2021年4月に、直営レストランをフードコートにリニューアル。
「道の駅 上品の郷」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.21
2015.07.10
2016.09.10
2020.07.16
2025.06.04
※「道の駅 上品の郷」での現地調査は2025年6月が直近です。
道の駅 上品の郷【目次】

「道の駅 上品の郷」のロケーション

上品と書いて「じょうぼん」と読む「道の駅 上品の郷」は、三陸海岸の南端にあたる宮城県の石巻市にある。
現在の松島は、無料の町営駐車場に加え、東松島にも立派な道の駅ができたことで、車中泊に苦労することはなくなったが、それまでは高速道路の「三陸道」を40分近く走り、温泉が併設するこの道の駅まで泊まりにきていた。
といっても、三陸道は「鳴瀬・奥松島インター」から「河北インター」間が無料になっており、「松島北インター」から乗っても210円しかかからない。

ところで。
「道の駅 上品の郷」がある石巻市は、「仮面ライダー」「サイボーグ009」で知られるマンガ家「石ノ森章太郎氏」の出身地として知られている。
もちろん筆者は、

♪迫る~、ショッカー 地獄の軍団♪
で始まる「レッツゴー!! ライダーキック」が主題歌だった、「藤岡弘」の実写版をライブで見ていた世代だ。
これですな(笑)。

道の駅から約10キロ・20分ほどのところには、その名を冠したマンガミュージアム「石ノ森萬画館」がある。
また「石ノ森萬画館」から約8キロのところにも、ユニークなミュージアムがある。

写真の「宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)」は、「伊達政宗」が江戸時代のはじめに、石巻からヨーロッパへ派遣した「慶長遣欧使節」の旅路や、彼らを乗せて太平洋を渡った木造洋式帆船「サン・ファン・バウティスタ号」を中心とした帆船文化を紹介している博物館で、2024年10月にリニューアルオープンを果たしたばかりだ。
実は、この船は2023年に放映された話題の映画に登場している。
後半にはけっこう長くそのシーンが使われており、行かれるなら映画を見てからのほうが断然楽しめると思う。
「道の駅 上品の郷」の施設

出典:道の駅 上品の郷
「道の駅 上品の郷」は、ウナギの寝床のような超横長のレイアウトで、入口からいちばん遠い場所に、日帰り温泉施設の「ふたごの湯」と無料の足湯がある。

実際の写真で見るとこんな感じ。路面は全体的にフラットで、その点に置ける車中泊の支障はない。

車中泊をする際に静かなのは温泉の前だが、24時間トイレが反対側の端にあるため、歩いて行くにはけっこう遠い。

こちらが24時間トイレ。
2005年にオープンした、今では古株に入る部類の道の駅なので、最近の道の駅と違って駅舎とは別棟になっている。

とはいえ、中はウォシュレットに改修済。

いっぽう併設する道路情報コーナーには、座敷がまだ残されていた。
座敷はあれば救急時などには助かると思うが、”お宿代わり”に使われるのと背中合わせだけに、最近の道の駅ではほとんど見かけなくなった。
そのため「道の駅 上品の郷」は、6時30分から19時までしか使えなくしている。

その代わりというわけでもないと思うが、ここでは未だにこんな姿も時折見かける。
たぶん、こういう情報はライダーの間にも広がっているに違いない。
筆者も愛用しているアライテントのエアライズだけに、複雑な気分にはなるが、さすがに今はアウトと云わざるを得ないご時世になった。
実はこの「道の駅 上品の郷」には、ふかふかの芝生に加えて水場まである。

災害等での緊急避難時には、本当はこういう施設こそ役立つのだが…

次は車中泊場所の話で、
ここが『トラックさえいなければ最高!』といえる、車中泊の特等席だ(笑)。
しかし「道の駅 上品の郷」は、温泉が併設しているだけでなく、隣にローソン、そして向かいにもセブンイレブンがあるため、トラックの運転手たちにも愛されている。

つまり寝る前には静かでも、夜間は煩くて眠れなくなる可能性が極めて高い。

ただ「道の駅 上品の郷」の普通車の収容台数は231台と桁違いで、少し離れれば快適に車中泊ができる場所はいくらでもある。

なお敷地内にはヤマザキショップもあるが、こちらは営業時間が6時から21時となっている。

続いて物販飲食施設についてだが、「道の駅 上品の郷」でありがたいのは、フードコートが20時(LOは19時30分)まで営業していること。そこまでやってもらえば、夕食には十分間に合う。
また「ふたごの湯」の食堂でも、フードコートの「たまり場」と「食事処こばやし」のメニューを食べることが可能だ。

最後は「ひたかみ」と名付けられた農産物直売所について。

ここには、もはや普通のおかずとも呼べそうな本格的な惣菜まで並んでいた。

また宮城県らしく、名物の「ずんだ餅」も置いてある。
これは実際に買って食べたのだが、つきたてで美味しかった!。しかも361円とリーズナブルプライスで大満足。
「道の駅 上品の郷」では、困ることを見つけるほうが難しい(笑)。
「道の駅 上品の郷」の車中泊好適度チェック!
「道の駅 上品の郷」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:屋外にあり24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:同上。

可燃物のゴミ箱は、野外の数ヶ所に設置されている。

近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 上品の郷」の温泉&周辺買物施設
ふたごの湯
☎0225-62-4126
大人平日650円・土日祝780円
9時~21時(受付最終20時30分)
第4火曜定休
コンビニ
ヤマザキショップが敷地内に、またローソンとセブンイレブンも徒歩圏内にある。
スーパーマーケット
「ザ・ビッグ 石巻鹿又店」まで約4キロ。
「道の駅 上品の郷」のアクセスマップ
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