25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅 喜多の郷」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

~ここから本編が始まります。~
温泉が併設する「道の駅 喜多の郷」は、ラーメンでお馴染みの福島県・喜多方市にある昔から人気の高い道の駅

道の駅 喜多の郷 DATA
道の駅 喜多の郷
〒966-0901
福島県喜多方市松山町鳥見山字三町歩5598-1
☎0241-21-1139
観光案内所 8時30分~17時15分
蔵の湯 9時~21時 第1水曜定休
「道の駅 喜多の郷」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第12回
登録日/1997年4月11日
「道の駅 喜多の郷」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.22
2010.08.23
2011.10.17
2012.04.29
2012.10.17
2013.08.20
2020.07.15
2021.04.11
2024.10.12
※「道の駅 喜多の郷」での現地調査は2024年10月が最新で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年5月に更新しています。
道の駅 喜多の郷【目次】

「道の駅 喜多の郷」のロケーション

「道の駅 喜多の郷」は、江戸時代に「会津西街道」と呼ばれた、国道121号沿いに建つ敷地の広い道の駅で、日帰り温泉を併設していることから、車中泊の旅人には昔からよく知られた存在だ。
ただ「会津若松」と「米沢」に素晴らしい道の駅が誕生した現在は、以前ほどの一極集中は緩和されているように感じる。

国道121号は、栃木県の「宇都宮」から「日光」を経由して、福島県の「会津若松」を超え、山形県の「米沢」へと通じる長い国道だ。
道中に温泉や観光地が多いことから、車中泊で北関東から南東北をロードトリップする旅人にとっては、”お馴染み”とも呼べる道だろう。

さて。
道の駅から近い「喜多方」は「蔵の町」とも呼ばれるが、やはり訪れる旅人のお目当ては、日本三大ラーメンのひとつに名を連ねる「喜多方ラーメン」だと思う。
喜多方は人口37,000人あまりの小さな町だが、市内には120軒ほどのラーメン店があるといわれ、対人口比の店舗数では日本一を誇っている。
ただ、どの店の「喜多方ラーメン」もボリュームがあって、並の胃袋ではハシゴするのは難しい。
しかし喜多方には「朝ラー」という慣習があり、早朝から営業している店が多い。
その意味からすると、「道の駅 喜多の郷」で車中泊をして、初日と翌日に一軒づつ周るというのが、オーソドックスな「喜多方ラーメン」の食べ歩き法と云えそうだ。

また白壁土蔵の蔵が多く残る喜多方は、ノスタルジックで昭和生まれにはどこか懐かしさが感じられる町でもある。
時間があるなら旨い酒を求めて、ぶらりと町歩きをしてみるのも悪くない。

いっぽう「道の駅 喜多の郷」は、裏磐梯へのアクセスにも優れた立地にある。
両者を楽しむ際の「旅の宿」として、ここは間違いなくベストと呼べる道の駅だ。
こういう前置きもなく…
「道の駅 喜多の郷」の車中泊情報だけをやみくもに紹介すれば、国土交通省や道の駅の関係者が、”しかめっ面”をしたくなるのも分からなくはない(笑)。
ただ『日本各地をクルマで旅したい』という車中泊旅行者が、旅の途中で夜を迎え、彼らが云う「仮眠」のために道の駅を利用するのは、国土交通省も公認しているまったく問題のない話だ。
『車中泊がしたくて旅をしている人たち』とは”スタンスが違う”ことを、国も行政も今はちゃんと理解している。
「道の駅 喜多の郷」の施設

「道の駅 喜多の郷」には、「観光案内所」「ふるさと亭」「四季彩館」「蔵の湯」の4つの建物があり、駐車場は大きく3ヶ所に分かれている。

公式サイトにレイアウト図がないので、航空写真で紹介していこう。

こちらが24時間トイレに近い❶の駐車場だが、中央には傾斜がある。
車中泊には、航空写真に★をつけた写真の奥のエリアが、比較的平坦で適している。

24時間トイレの入口前には、可燃物のゴミ箱が置かれている。

トイレの中はきれいに改修され、ウォシュレットも完備している。

そしてここが、日帰り温泉「蔵の湯」の前に用意された❷の駐車場だ。
前述した❶の★エリアが満車の時は、こちらのほうがフラットなのでいいと思うが、トイレからは遠くなる。
また中央は、温泉利用者のためにできれば空けておこう。

車中泊には、マップに★をつけたこの公園側の端がお勧めだ。

「道の駅 喜多の郷」の観光案內所には、周辺のパンフレットやマップがふんだんに揃っており、初めて「喜多方」を訪れる人には、車中泊場所の下見を兼ねて、営業時間中に足を運んでみることをお勧めする。

レストランの「ふるさと亭」。
営業時間は午前10時から午後6時まで(ラストオーダーは午後5時45分)。
もちろんここでも喜多方ラーメンは食べられる。

併設する売店は、さすがに1997年オープンだけあって古さは否めないが、ここではちょっと気になるお酒を発見。

小原酒造の蔵粋(くらしっく)は、白壁土蔵の蔵の中で、モーツァルトを麹に聴かせて発酵させた日本初の音楽酒だ。

筆者はそのふくよかな味わいを生み出す、酒蔵にも足を運んだことがある。

こちらは見学無料の「四季彩館」の館内。
公式サイトによると、「四季彩館」は蔵のまち喜多方の歴史、文化、風土の情報を展示した施設ということだが、正直なところ見ただけではピンとこない。

ただ2024年になっても、2013年放送のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主役「綾瀬はるか」の凛々しいポスターが、色も褪せずに飾られていたのはよかった(笑)。

最後に、とっておきの情報を。
「道の駅 喜多の郷」では、隣接する「中山森林公園」でお花見ができる。

そして前述のマップに記した❸の駐車場では、「お花見車中泊」も可能だ。

なお「喜多方」の桜が満開を迎えるのは、例年GWの前後になる。
ただ、普段この場所は大型車が利用しているので、桜の季節以外の車中泊は避けたほうがいいだろう。
「道の駅 喜多の郷」の車中泊好適度チェック!
「道の駅 喜多の郷」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:トイレ前にあり24時間利用可。
缶・ビン・ペットボトル:同上。


近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 喜多の郷」の温泉&周辺買物施設

蔵の湯
☎0241-21-1139
大人500円 ※17時以降は300円
9時~午後21時(受付最終20時)・第1水曜定休
泉質は炭酸カルシウム・単純温泉。pH値は7.53とほぼ中性だが、「メタケイ酸」を多く含むため保湿効果が高く肌はすべすべになる。
コンビニ
約500メートルのところにセブン・イレブンがある。
スーパーマーケット
「ブイチェーン喜多方店」まで約5キロ
「道の駅 喜多の郷」のアクセスマップ
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