25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅みさわ」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

~ここから本編が始まります。~
「道の駅みさわ」は観光地としてはお勧めだが、車中泊にはメインの駐車場は使えず、一番小さな駐車場しか利用できない。

道の駅みさわ DATA
道の駅みさわ
※公式サイトなし。Instagramはこちら。
〒033-0164
青森県三沢市谷地頭4-298-652
☎0176-59-2711
4月~10月:9時~18時
11月~3月:9:00~17時
月曜 定休
立ち寄りにお勧め!
「道の駅みさわ」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第16回
登録日/2000年8月18日
「道の駅みさわ」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2011.10.23
2015.07.13
2020.07.20
「道の駅みさわ」での現地調査は2020年7月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年10月に更新しています。
道の駅みさわ
「道の駅みさわ」のロケーション

「道の駅みさわ」は青森県の八戸港から、北におよそ30キロほど上がった小川原湖のそばにあり、下北半島・太平洋側の「玄関」とも云える位置にある。
かつては大半の人が東北自動車道で青森まで進み、そこから陸奥湾沿いに下北半島の大間を目指していたと思うが、三陸道が延伸する現在は、宮城から岩手を超えて三陸海岸沿いに北上する人も増えてきた。
そのため、この道の駅に興味を示す旅人は増えていると思う。

道の駅がある三沢には、ミリタリーファンにはお馴染みの「航空自衛隊 三沢基地」があるが、ファンでなくても、実物の航空機を展示している国内最大級の航空ミュージアム「三沢航空科学館」は、それなりに楽しいところだ。
ただし航空ショーなどのイベントにぶつかると、思いも寄らない大混雑になるようなのでご注意を。
「道の駅みさわ」の施設

さて。
2000年に道の駅に登録された広大な敷地を持つ「道の駅みさわ」には、「斗南藩記念観光村」という”サブネーム”がある。
「斗南藩記念観光村」については、最後に詳しく紹介するが、車中泊旅行者は観光施設としての側面と、車中泊スポットとしての好適性を分けて考える必要がある。

そして車中泊に関する結論から云うと、メインにあたる「くれ馬ぱ~く」前の駐車場は、上の写真の通り「夜間閉鎖」される。

つまり、このフラットで静かな一番いい場所で車中泊をすることはできない。
ただし「道の駅みさわ」には車中泊ができる駐車エリアが別にあり、そちらにもトイレが用意されている。

こちらは「六十九種草堂」前の駐車場。

フラットで広々しているのだが、トイレは夜間閉鎖される。

こちらは「六十九種草堂」前の駐車場の向かいにある「郵便局」前の駐車場。

写真左のトイレは24時間開放されており、ここは車中泊に利用できるのだが、駐車できるのは10台ほどで傾斜もある。
加えてトイレにウォシュレットはない。
まさに「帯に短し、タスキに長し」って話だが(笑)、筆者が「道の駅みさわ」で車中泊をするとしたら、「六十九種草堂」前の駐車場の、「郵便局」前の駐車場に一番近い場所を選ぶ。
そこからなら、24時間使えるトイレまでは100メートルも離れていない。

さて。
こちらが「道の駅みさわ」の駅舎にあたる、レストラン・ショップを併設する総合案内施設「くれ馬ぱ~く」だ。

中は今どきの道の駅に比べると、ちょっと寂しい感じ(笑)。

ただ、筆者には嬉しいドライフルーツを発見。しかもここには、特においしいマンゴーと桃が置いてある。
これをヨーグルトに入れて1日冷蔵庫で寝かすと、水分が果肉に戻って実においしい朝のデザートになる。
冷蔵庫が使えれば、野菜不足を補う有効策になるので、筆者も長旅では、これを買って食べるように心がけている。
斗南藩記念観光村

ここから先は、かなりマニアックな幕末の日本史になるので、興味があればご覧いただきたい。
ちなみに筆者は、大河ドラマをこよなく愛する歴史フリークだ(笑)。
「斗南藩」は、戊辰戦争に敗れて23万石の領地を没収された「会津藩」が、1869年(明治2年)11月に、遠い下北の地にわずか3万石で再興を許されるかたちで誕生したが、移住した旧会津藩士は寒冷地の過酷な自然条件の中で、苦しい生活を強いられていた。
しかし1871年(明治4年)7月の廃藩置県で斗南県となり、さらに9月に青森県に編入されたため、わずか2年足らずで「斗南藩」は消滅する。

その様子は、2013年のNHK大河ドラマ「八重の桜」に描かれていたので、記憶に残る人もあると思うが、「綾瀬はるが」が演じた主人公「山本八重」の最初の夫「川崎尚之助(ドラマでは長谷川博己)」は、そんな斗南藩移植の犠牲者だった。

さて。
斗南藩消滅後に、旧斗南藩士たちに明日を生きる希望を与えたのが、「廣澤安任(ひろさわやすとう)」という男だ。
斗南藩時代に少参事として活躍していた彼は、青森県誕生後、現在の三沢市谷地頭に日本初の民間洋式牧場「開牧社」を開設し、英国人2人を雇い入れると同時に農具を輸入し、計画的かつ大規模な牧場経営を行っている。
とまあ、
ここまで書かないと、「斗南藩記念観光村」に馬やら牛の銅像がある意味はわからないから困ったものだ(笑)。
そういう歴史に興味がある人には悪くないところだが、特にない人には跡地に設けられたミニ動物園、パターゴルフ場、ゴーカート場で遊んでもらうしかない。
ネット上には、この道の駅を車中泊スポットとして”絶賛”している記事も見受けられるが、現在は大きく状況が変わっているのだろうか…
残念ながら、ネットで調べたかぎり、そのような情報は見つけられなかった。
「道の駅みさわ」の車中泊好適度
「道の駅みさわ」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内にあり営業時間に利用可
缶・ビン・ペットボトル:同上


近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅みさわ」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
三沢市 市民の森温泉浴場
道の駅から約9キロ、クルマで約15分
☎0176-59-3388
おとな220円
9時30分~21時
第3月曜定休
コンビニ
ヤマザキYショップまで約6キロ。逆方向に約12キロ走った六ヶ所村平沢には、ファミリーマートとローソンがある。
スーパーマーケット
「マエダストア三沢店」まで約13キロ。近くにはマックスバリュほか数店あり。
「道の駅みさわ」のアクセスマップ
青森県の道の駅
車中泊好適度チェック!
車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門
この記事がよく読まれています。


























