車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 三朝・楽市楽座」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 三朝・楽市楽座」は、2023年9月に店舗が閉店しており、”実際は廃業状態”

2023年(令和5年)9月30日をもって、「道の駅」三朝・楽市楽座の物品販売棟は、運営していたJA直売所が撤退し閉店となりました。
となっており、2025年9月15日(祝)に訪れた時は、”休館日”のような姿だった。

「閉鎖」とは違って現時点の状況は、トイレと駐車場は従来通り24時間利用可能。
道の駅スタンプの押印及び、道の駅カード、道の駅きっぷ、道の駅スタンプブックの販売は、「三朝温泉観光協会」が代行している。
当局でも『道の駅の登録返上』を検討しているとのことだが、”暫定措置”もすでに2年が過ぎようとしており、全面リニューアル・移転リニューアル・登録返上のいずれかを選ぶのかを、早急にはっきりさせる必要があるのは明らかだ。

ただ、2025年春に発刊された「道の駅・旅案内」からは、すでにその名は抹消されている。
筆者にはこうなることが予測できていた。
以下の話は閉店直前の2023年4月に記載したものだが、記録のために消去せずに残している。現時点の話ではないので、お間違えのないように。
「道の駅 三朝・楽市楽座」 DATA
道の駅三朝・楽市楽座
〒682-177
鳥取県東伯郡三朝町大柿591
☎なし
営業時間
直売所 閉店
「道の駅 三朝・楽市楽座」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第1回
登録日/1993年4月22日
「道の駅 三朝・楽市楽座」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2013.09.15
2014.09.14
2022.05.03
2025.09.15
※「道の駅 三朝・楽市楽座」での現地調査は2025年9月が最新です。
道の駅 三朝・楽市楽座【目次】

「道の駅 三朝・楽市楽座」のロケーション

「三朝温泉」のランドマーク「河原風呂」から約9キロ・クルマで10分ほどのところにある「道の駅 三朝・楽市楽座」は、文字通りその玄関口に位置している。

日本遺産に登録された「三朝温泉」は、江戸時代に商都として栄えた「倉吉」の町から、10キロほど離れた静かな山あいに湧く温泉地で、地名の由来になった「三たび朝を迎えると元気になる」という伝説は、世界有数のラドン含有量を誇るラジウム温泉から生まれた。

そのため「三朝温泉」の周辺には、温泉療法を実施する病院や研究施設が揃い、湯治場らしい宿が並ぶ温泉街もある。

また「三朝温泉」は、「倉吉」だけでなく、日本海に近い「東郷湖」から「蒜山高原」を結ぶ国道179号の途中にある。
そのため車中泊クルマ旅でこの地を訪れる人が、「道の駅 三朝・楽市楽座」での車中泊を検討するのは当然と云える。
にもかかわらず…
正直なところ「道の駅 三朝・楽市楽座」のショボさには、呆れてモノが云えない。

本来なら個別記事を書くレベルには至らない道の駅だが、ここは国宝に指定されている『三徳山三佛寺「投入堂」』からも近く、気になる旅人が多いと思われることから、逆に”車中泊に適さない道の駅”として掲載することにした。
「道の駅 三朝・楽市楽座」の施設

「道の駅 三朝・楽市楽座」は、1993年4月に全国で103ヶ所が一斉登録された「道の駅第1号」のひとつ。
だが登録から四半世紀が経過し、北海道の「道の駅 摩周温泉」や山口県の「道の駅 阿武町」のように、既に幾つかの道の駅では見違えるようなリニューアルが進んでいるにもかかわらず、相変わらず昔のまま…
今では、「三朝温泉」そのものの評判まで落としかねない状態と云っても過言ではない。

特に情けないのは、屋外にあるログ調の24時間トイレ。
以前は和式だったが、2018年にようやくリニューアルされたかと思ったら、洋式になっただけでウォシュレットはなし。

昼間は駅舎の中のウォシュレットが完備されたトイレが使えるとはいえ、このあたりは冬になると雪も積もる冷え込みの強い場所だけに、これでは夜間の利用者に対する配慮がなさすぎる。
かたやで鳥取県は、過剰設備とも思える「道の駅 西いなば気楽里」を造っており、やっていることがあまりにもチグハグだ。
冒頭でも触れたが、民間なら投資次第で「大化け」する期待が持てる「道の駅 三朝・楽市楽座」の全面リニューアルに余剰資金をまわすはず。

そしてそれは、同じように名のある温泉地にありながら、メインストリートからは離れたロケーションにある、群馬県の「道の駅 草津運動茶屋公園」を参考にすれば、けして難しいことではないはずだ。
コンサルタントでもない筆者でさえ、このくらいのことが思いつくのだから、その道のプロなら、1週間もあれば立派な企画書が出来上がるに違いない(笑)。

さて。
「道の駅 三朝・楽市楽座」の売店には、申し訳程度に「三朝温泉」土産が置いてあるが、購買意欲をそそるレベルにはない。
ただ道の駅の駅の裏手には果樹園があり、季節になるとりんごや梨が収穫され、ここで販売される。
以前に筆者が訪ねた時はイベント中で、1000円以上の買物をしたら20世紀梨をひとつくれたこともあった。

いっぽう、売店と駐車場を挟んだところにある食事処の緑満(よりみち)は、2022年5月に訪ねた時には閉店していた。
おまけにそれから1年が経つにもかかわらず、閉店情報が確認できたのは「食べログ」だけで、公的系のサイトにはそれさえも出ていないのだから、もはや開いた口が塞がらない…
だが、それはここで働く人たちの責任範疇を超えている話だろう。
これなら道の駅の看板を外し、地元住民のための直売所にしてしまうほうがいい。
いずれにしても…
もう少し温泉街から近いところに、「移転」というかたちでリニューアルするのが「道の駅 三朝・楽市楽座」がとるべき正しい道だと思う。
だが、そういうニュースは今のところ聞こえて来る様子はない。
「道の駅 三朝・楽市楽座」の車中泊好適度
「道の駅 ポート赤碕」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機の横に設置

近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 三朝・楽市楽座」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
三朝温泉街まで約10キロ。
有名な共同温泉は「株湯」だ。
コンビニ
ローソンまで約6キロ
スーパーマーケット
「サントマト スーパーみさき」まで約5キロ
「道の駅 三朝・楽市楽座」のアクセスマップ
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