この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「京橋パーキングエリア」は、神戸観光の前泊に使える、阪神高速・3号神戸線のPA
京橋インターに併設されている「京橋パーキングエリア」は、阪神高速道路3号神戸線上にあり、ガソリンスタンドこそないが、カフェと中華レストランが揃う中規模クラスの休憩所だ。
「京橋パーキングエリア」の構造
「京橋パーキングエリア」は狭い敷地を有効活用するため、姫路方面行きは2F、大阪方面行きは1Fが駐車場になっている。
1Fと3Fに、軽食と休憩を兼ねた施設があり、いずれのフロアからでも行き来ができる構造だ。
「京橋パーキングエリア」の施設
「京橋パーキングエリア」の1Fのフードコートを兼ねた休憩スペースは、チャイナタウンがある神戸らしい中華風になっている。店は夜8時で閉まるが、写真の休憩室は24時間開いているようだ。
前泊時はお弁当を持参しておくと、ここでゆっくり食べることも可能だろう。
売店と厨房。
コク旨ラーメンは、細麺の醤油トンコツで関西風の薄味仕立て。
こちらは3Fのカフェベーカリーの飲食スペース。
看板メニューは神戸プリンソフト。これは間違いなくこれまでに道の駅やSAで食べたソフトの中ではナンバーワンに美味しかった! 330円の価値は十分にある。
また屋外には、小さいながらもカフェテラスが用意されている。
「京橋パーキングエリア」の車中泊環境
結論から書くと、「京橋パーキングエリア」の姫路方面行きの駐車場は、走行車線に近いため、夜間もかなり騒音が激しい。
大阪方面行きの駐車場は1Fなので、多少は緩和されるようだ。
「京橋パーキングエリア」の良い所は駐車場に「屋根」があること。
ここなら、濡れずにゆっくり車内が片付けられるので、軽自動車やミニバンは雨の日にはありがたい。神戸や淡路島に観光に行く際は、悪天候時の「避難先」に使える。
「京橋パーキングエリア」利用時の留意点
最後にアクセスに関する重要な情報を。
三宮のすぐ近くにあり、地図で見るかぎり車中泊に適しているように見る。
しかもマップや一部のホームページには、「京橋パーキングエリア」は京橋出口に「併設」していると書かれているため、名神高速の大津SAのように、車中泊後そこからすぐに国道に降りられると錯覚しやすい。
だが、実際にはパーキングに入ると、もう京橋出口からは降りられない。
大阪方面から来る人は、京橋出口のほうが手前になるため、京橋PAで車中泊をする場合、翌朝は約5キロ先にある柳原出口で降りて、三宮方面に引き返す必要がある。
いっぽう大阪方面は、比較的三宮市街に近い「生田川インター」が利用できる。
とはいえ、三宮周辺には無料で利用できる車中泊スポットが見当たらないため、多少の不便には目をつぶり、ここを利用するのが無難だろう。