車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年9月現在の南紀勝浦温泉に近い、「道の駅 なち」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 なち」は、世界遺産「那智大社」と南紀勝浦温泉に近い、好立地にある温泉併設の道の駅
道の駅 なち DATA
道の駅 なち
〒649-5314
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町浜ノ宮361-2
☎0735-52-9201
営業時間
熊野那智世界遺産情報センター:9時30分~17時
丹敷の湯:15時~21時(受付最終20時)
農産物直売所:9時30分~16時
月曜定休
※農産物直売所は無休(正月を除く)
「道の駅 なち」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第34回
登録日/2010年8月9日
「道の駅 なち」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2012.10.06
2013.12.15
2018.12.29
2021.02.11
2023.02.18
2023.07.12
※「道の駅 なち」での現地調査は、2023年7月が最新になります。
道の駅 なち【目次】
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「道の駅 なち」のロケーション
2011年(平成23年)に開業した「道の駅 なち」は、国道42号と「那智勝浦新宮道路」の合流点近くにあり、
JR紀勢本線「那智駅」に隣接している。
南紀勝浦温泉の中心街から約3キロ・クルマで5~6分、
また世界遺産に登録された「那智の滝」からも、約8キロ・クルマで10分ほどのところにあるため、両者の観光拠点にするには、ベストともいえる場所にある。
加えて「道の駅 なち」は、すぐ裏にあるブルービーチとも通じており、早起きすれば、散歩がてらに日の出を拝むこともできる。
ということは…
ハイシーズンにこうなることは、云うまでもあるまい(笑)。
ただ、この写真を撮影した2018年と、2023年の現在では、駐車場のレイアウトが大きく変わっており、車中泊ができる場所も台数も違ってきている。
道の駅なちの施設
これが2023年7月現在の「道の駅 なち」のレイアウトで、普通車の駐車エリアは、①と②に大きく分かれている。
かつて駐車スペースに使われていた中央の広い敷地は、観光バスの駐車場とロータリーになっており、一般客は利用することができない。
こちらが①の駐車スペース。
左側はフラットで民家と隣接しており、敷地の中ではもっとも静かだが、24時間トイレまではかなり遠い。
いっぽうこちらは、農産物直売所がある②の駐車スペース。
24時間トイレには近くていいのだが、中央部分には傾斜があり、朝は搬入者が出入りするので落ち着かない。また右の奥は線路にも近い。
実は2021年2月に訪ねた時は、この駐車場は夜間閉鎖になっていた。
幸いにも現在は、使用が再び認められているが、もしかしたら利用が再開されたことを知らない人がいるかも知れないと思い、あえて掲載した。
農産物直売所の中の様子。
ここでは生マグロの切り身が、リーズナブルに手に入る。
また「道の駅 なち」に売店・レストランはないが、弁当類はここで買える。
ただ1キロほどのところに「Aコープなち店」があるので、そこへ行けばこういうメニューを買い揃え、道の駅の休憩室で食べることも可能だ。「道の駅 なち」の休憩室は「持ち込みOK」になっている。
せっかく勝浦まで来ているのだから、有名店のものでなくても「生まぐろ定食」くらいは食べたいよね(笑)。
ところで。
こちらはレイアウト図に書かれた、「シンボルツリー」ができる以前の写真だが、かつてはここが「道の駅 なち」のベスト車中泊スポットだった。
しかし現在は、ここも利用できなくなっている。
道の駅の車中泊情報を紹介している大半のブロガーやYoutuberは、何度も同じ道の駅に足を運んでいるわけではなく、このようにコロコロ態度を変えられると、「真実」が「デマ」に変わってしまう。
またそれは、道の駅にとってもけして得策ではあるまい。
未だに自ら公式サイトを用意もしない道の駅だけに、情報がどのように独り歩きしていくかを知らないのは仕方がないとしても、これでは時代遅れも度が過ぎる。
しかもここは「世界遺産の玄関」とも云える道の駅だ。
それが現地に行かないと、いつまた状況が変わるか分からないようでは、とても安心して利用する気にはなれない。
なのに、なぜベテランの車中泊旅行者達は黙っているのか?
答えは、もっといい車中泊スポットが、勝浦温泉のすぐ近くにあるからだ(笑)。
さて。
こちらは「道の駅 なち」の24時間トイレ。
中はウォシュレットになっている。
次に「那智大社」を意識した朱色の建物が「道の駅 なち」の駅舎で、左が道の駅、右が鉄道駅の施設になる。
以前の道の駅の施設の1階は、観光案内所と休憩室、そして世界遺産の熊野那智を詳しく紹介している「熊野那智世界遺産情報センター」になっていた。
しかし現在は観光案内所がなくなり、意味不明なカウンターキッチンになっている。たぶん「温泉の休憩室代わりにどうぞ」ということなのだろう。
そしてこちらが、「熊野那智世界遺産情報センター」。
「道の駅 なち」は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素となっている「那智山」に近く、行くならせめてここで予習くらいはしておこう。
「那智大社」や「那智の滝」はクルマで近くまで行けるが、お勧めは前述している「熊野古道」の「大門坂」を歩いて登るアプローチだ。
ただし”つけ刃”で理解できるほど、「熊野信仰」と「熊野古道」は簡単じゃない。
最後は2階にある「丹敷(にしき)の湯」についてだが、ここは、お湯は温泉でも「情緒」はなく、むしろ海水浴の砂と汗を流すための風呂場に近い(笑)。
「道の駅 なち」の車中泊好適度
「道の駅 なち」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内にあり、営業時間中に利用可能
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横にあり
この表示は「ペットボトル・紙コップ専用」とも受け取れるし、「その他のゴミはこちら。ペットボトルと紙コップもね」とも受け取れる、実に悩ましいものなので、都合よく解釈させていただくことにした(笑)。
そもそも、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
丹敷の湯
☎0735-52-9201
入浴料 600円
10時~22時(最終受付21時)
月曜定休
※農産物直売所で1,000円以上お買い上げで当日1回大人1名170円引き、子ども80円引き(何人でも)
情報元:那智勝浦町
コンビニ
ローソンまで約1キロ。
スーパーマーケット
約1キロのところにある「Aコープなち店」がある。
「道の駅 なち」のアクセスマップ
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