冬の近畿取材旅 南紀白浜温泉❷/2017.12

南紀白浜 湯めぐり札 忘備録
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、原稿作成のためのメモ代わりに書き残してきた「忘備録」を、後日リライトしたものです。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
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たっぷり白浜。

崎の湯

しららはまゆう公園での車中泊から目覚めた筆者は、朝一番で白浜名物の「崎の湯」へと向かった。「崎の湯」には白浜に来るたび入湯しており、もうその回数は把握してない。

ゆえに、今回は特に取材する必要はなかったが、昨日手に入れた「湯めぐり札」には5枚のチケットがついており、4枚を名宿の温泉に使うと1枚余る計算になる。そこでその1枚を「崎の湯」で使うことにした。

崎の湯

さて。「崎の湯」と云えば太平洋に突き出た先端部にある露天の湯船が有名だが、実はそれは2004年に作られたもので、徳川吉宗公の時代にはなかった。

つまり「日本最古の露天風呂」というのは、この更衣室下にある岩風呂になる。もちろん「当時からの場所」というだけで、こちらも平成になってきれいに改修されている。

崎の湯 行幸源泉

取材に限らず同じ場所にリピートすると、前には気づかなかったところやものが見えてくる。崎の湯に注がれる「行幸源泉」は、駐車場の少し手前にあるのだが、じっくり観たのは筆者も初めて。今回はそういう再発見を求めて、「勝手知ったる」白浜の観光地をまわってみた。

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白浜の温泉街を眼下に見渡す平草原展望台。

平草原展望台

その景色の素晴らしさばかりに目が行き、展望台自体の作りにまで気が回っていなかった。

そのため記憶では「バリアフリー」だと思っていたのだが、実際は途中に階段があり、車椅子では上がれなかった。

南紀白浜 白良浜

南紀白浜のランドマークとされる「白良浜」。筆者は早朝にこの浜の遊歩道を何度も散歩しており、ペットを連れた地元の人にも出会ってきた。

もちろん、ゴミや吸い殻のポイ捨てが条例で禁止されていることは知っていたのだが、よもや砂浜にペットを入れてはいけないとは知らなかった! 

それを教えてくれたのは「場内放送」。もしかしたら、以前から流れていたのかもしれない。

シニア共和国シャングリラ

今回の取材でいちばん残念だったのは、以前に「温泉車中泊コースガイド」で取り上げた「シニア共和国シャングリラ」が閉鎖していたことだった。

ここは本州では珍しいパークゴルフ場を併設していた施設で、コースは狭くて「パッと」しないが(笑)、温泉入浴券付きのチケットがあり、退屈しのぎをするには適していた。

近況をネットでかなり調べたのだが、その「安否」が正確につかめず、今回現地まで足を運び、よくやく事実が判明したというわけだ。

この例でも分かる通り、ネットの情報は「完璧」じゃない。

本来はプロ・アマに関係なく、情報発信者は定期的に実態を把握すべく再取材を行うべきだろうが、取材費が支給されるプロのライターでさえ、それができていないのが実情だ。

であれば、せめてその努力をしているのかどうか… が「信頼性」を計るバロメーターになる。努力をしていれば、そのページには「更新記録」が記載されるはずだ。ブロガーには「耳の痛い」話かもしれないが、そのプロセスなしに出版社からの継続的なオファーはもらえない。それがこの世界で云う「投資」になる。

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この日は5時30分から「ご馳走」を食べられることが決まっていた。

八両 和歌山ラーメン

そこで、取材がてらに軽くランチが食べられるところはないかと探してみると、「和歌山ラーメン」の看板が目に入ってきた。

そういう目で白浜の町を見てみると、なるほどあちこちに「和歌山ラーメン」の暖簾をあげている店がある。

年に何度かは和歌山市内に足を運ぶ筆者にとって、和歌山ラーメンといえば「和歌山市内」で食べるものというイメージが強い。

「ご当地ラーメン」として名を馳せただけあって、確かに「井出商店」や「正義」などの行列店のソレはおいしい。

ただ、筆者が食べた「八両」の和歌山ラーメンは、それらとは少し違う気がした。うまくは云えないが、いわゆる「観光地のそれ」っぽく、どこか軽い。テーブルにゆで卵と早寿司が置かれていなかったせいだろうか(笑)。

さて、そんなこんなで時間は午後2時。今宵のお宿「古賀の井リゾート&スパ」にチェックインできる時刻となった。

古賀の井リゾート&スパ

このホテルは白浜の繁華街から離れた場所に建っており、チェックアウトも普通のホテルより1時間遅い11時となっている。

中にはプールやエステサロンもあり、館内でのんびり時間を過ごしてもらうことをコンセプトにしているようだ。

驚いたことに、「日曜泊」にもかかわらず、かなりの宿泊客がチェックイン・タイムにやってきた。しかも、見た限りではバッチをつけた「団体ツアー客」はいない。そして約1時間後には、広い駐車場がほぼ満車になった。

現在の白浜を見ると、駅や白良浜がある旧市街地は寂れており、冬場はほとんど歩く人もいない。おそらく観光客の主流は、こういったオールインワンのリゾートホテルを利用しているのだろう。

アドベンチャーワールド

そんな今の白浜の集客に一役買っているのがココ。愛くるしいパンダの親子を「我が子・我が孫」に見せようと、多くのファミリーがやってくるが、今はその気持がよくわかる(笑)。

そして夕食。筆者は会席料理を選んだが、これとは別にバイキングコースがあり、大半の宿泊客はそちらにいた(笑)。

「崎の湯」を筆頭にした昔からの外湯も、名産のクエも、千畳敷や白良浜から見る太平洋の絶景もない、いつもとは「別世界」の白浜温泉をこの日はみた。

これは車中泊では分かり得ない、白浜の一面だろう。というか、これが現代の白浜の真の姿かもしれない。

でも、筆者はもうええわ!(大笑)。

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