この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の中のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
祇園は、京都でいちばん桜のライトアップが似合う町
祇園白川【目次】
花街「祇園」の概要
「祇園」の代名詞とも云える花街とは、芸妓遊びのできる店を中心に形成された区域のこと。
京都では「かがい」と呼び、江戸時代から親しまれてきた。
現在市内には6つの花街が残っているそうだが、そのうちの4つは京阪電車の祇園四条駅周辺に集中している。
幕末から明治初期にかけての祇園には、約500軒もの「お茶屋」が立ち並び、京都きっての歓楽街だったそうだ。
ちなみに「お茶屋」は芸舞妓を呼び、宴席を設けてお客さんを遊ばせるところで、「置屋」は芸舞妓を抱え、料亭やお茶屋さんにうかがわせるところのこと。
もちろん、イチゲンさんが上がれる座敷じゃない(笑)。
だが、外の通りを歩くのは自由だ。
とりわけ、この風情は格別(笑)。しかも見学にはお金が要らない!
顔がうすい人は、念のために首から「日本人」の札をかけておけば、邪険にされることはないと思う(爆)。
今でも庶民が芸舞妓を呼ぶことは難しいと聞くが、日没後に祇園白川を歩けば、運のいい人にはその様子が垣間見れるかもしれない。
「祇園」界隈の見どころ
さて。
祇園一帯は京都の「伝統的建造物群保存地区」に指定されており、戦前の町並みが残る数少ない場所として人気を博している。
「花見小路」の突き当りには、京都五山の第三位にランクされる建仁寺がある。
ちなみに、桜のライトアップで有名な北政所(ねね)が秀吉を弔うために建立した高台寺は、この建仁寺派の禅寺だ。
また有名な俵屋宗達の「風神雷神図」があるのもここ。
さらに近くには、西宮神社・今宮戎神社と並んで日本三大えびすと呼ばれ、京都では「えべっさん」の名で親しまれる「京都ゑびす神社」もある。
祇園祭を主宰する八坂神社を含めて、ちょっと歩けば有名な寺社仏閣があるだけに、桜の時期でなくても祇園はそれなりに楽しめる。
桜つながりで云えば、この鳥居をくぐって道なりに歩けば、もうそこは夜桜で盛り上がる円山公園だ。
「祇園」まで歩いて行ける、とっておきの車中泊スポット
ご承知の人も多いと思うが、祇園があるのは京都の中でも屈指といえる繁華街で、近くに安い駐車場などあろうわけもなく(笑)、車中泊の旅人に筆者が勧めるのは、以下の駐車場から徒歩でアクセスすることだ。
夜桜を楽しんだ後は、「おばんざい」を肴に一杯やってクルマに戻ろう。