京都随一の呼び声高い「東福寺の紅葉」 撮影ガイド

東福寺の紅葉 史跡
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の中のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
テーマはディスカヴァー・ジャパン 「日本クルマ旅先100選」
クルマ旅専門家・稲垣朝則がセレクトした、国内で車中泊クルマ旅にお勧めの「ベスト100エリア」をご紹介。
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紅葉の時期は駐車場を閉鎖。アクセスは電車で。

毎年秋になれば、「紅葉の京都」を特集した新しいガイドブックが店頭に並ぶわけだが、その中でも常にグラビアを飾り、「屈指」の呼び声が高いお寺が「東福寺」だ。

筆者の見解も同じ。京都でひとつだけ紅葉の寺院を見たいという人には、間違いなく東福寺を紹介する。ここではその理由とともに、見どころを紹介しよう。

東福寺

東福寺は、こんなお寺

東福寺

単刀直入に云うと、東福寺という名前は、奈良にある「東大寺」と「興福寺」から1文字ずつもらって名付けられたもの。

そんな「恐れ多いこと」ができたのは、鎌倉時代初期の1236年に東福寺を創建したのが、源頼朝の姪を母に持つ、時の摂政関白・九条道家だったからだ。

東福寺 禅堂

鎌倉時代といえば「禅寺」。もちろん東福寺も臨済宗東福寺派の大本山で、京都五山の第四位に位置づけられている。

明治の廃仏毀釈で規模が縮小されたとはいえ、今なお25か寺の塔頭(たっちゅう=山内寺院)を有し、境内の建物の大半は、国宝か国の重要文化財だ。

雲龍図 雲龍図

ちなみに本堂の天井には、臨済宗寺院の象徴とも云える雲龍図が描かれている。

東福寺 東司

あと東福寺に残る建物で面白いのが、室町時代前期に建立された日本最古の“トイレ”とされる「東司」。どこの禅寺にもあったそうだが、東福寺の「東司」は日本に唯一残るその遺構らしい。

当時は禅堂の修行を「心の糧」にし、こちらの排出物を「大地の糧」にしていた。さらに、それで育った作物を売って「命の糧」にしていたというのだから、合理的と云うか、ちゃっかりしていると云うか、なんとも微笑ましいオチだ。

加えて、拝観料が要らないところにあるのもいい(笑)。

東福寺

さて。少しは「東福寺」自体に興味を抱いてもらったところで、本題の紅葉の話に進もう。

当サイトに来てくれた人の大半は「京都随一の紅葉」がお目当てだと思うので、由緒の話はこのくらい知っていれば、十分身内に威張れると思う(笑)。

なお、もっと「東福寺の由緒」が知りたい人は、以下のサイトをご覧あれ。

東福寺のオフィシャルサイト

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豊かな撮影スポットに恵まれた広い境内

ガイドブックを開けば、東福寺いちばんの紅葉の見どころが、この「通天橋」であることはすぐにわかる。

東福寺 通天橋

だが、下から見上げるとご覧の通り、「通天橋」は見学客で溢れかえり、週末は欄干には近づくことさえ難しいだろう。

現場には撮影禁止のサインと、誘導係のおじさんの注意が響き渡るが、「ワタシ、日本語わかりませ~ん」の人たちが、見事にそれを無視するものだから、渋滞解消の役に立っているとは思えない(笑)

ゆえに空いている平日は、あえて「おめこぼし」をしてくれるようだ。

東福寺 紅葉

だが冷静に考えてみると、「通天橋から見える紅葉」は、どこの公園にでもありそうだとは思わないか?

少なくとも筆者が見たいのは、京都らしい古刹に絡む紅葉の風景、つまり「下から見上げる通天橋」だ。

東福寺 紅葉の通天橋

今佇んでいる境内には、落ち葉だけでなく様々な秋の景色が落ちている。

紅葉の落葉

こういう季節感を求めて歩けるのは、京都の大きなお寺ならではの魅力で、嬉しいことに東福寺の場合、境内の散策にはお金がかからない。

東福寺

ただし「通天橋」を渡るには400円の拝観料が必要だ。

京都で400円というのは良心的だと思うが、それにはウラがある(笑)。その話はこの後にしよう。

東福寺 開山堂

有料ゾーンに入ると道は二手に分かれ、直進すると写真の開山堂に行けるが、「通天橋」を訪れる人の半数近くは、その存在に気づかずスルーしている。ここには、みごとな市松模様の石庭と苔庭があるので、時間があるなら立ち寄るほうがいい。

東福寺 方丈

さて、東福寺と云うか、京都のお寺はセコイ(笑)。

彼らは広いお寺の見どころを、「切り売り」しながら拝観料を搾取する。

他の地方の古刹でも「宝物殿」は別料金にしているが、京都は建物までそうするからタチが悪い。東福寺では、この「方丈」(東福寺本坊庭園)の見学まで別料金になっている。

東福寺 秋の方丈

「方丈」とは、元々は禅宗寺院における僧侶の住居のこと。

後には相見(応接)の間の役割が強くなったというが、東福寺の「方丈」で有名なのは、近代の作庭家・重森三玲が手がけた「八相の庭」で、1938年(昭和13年)に追加造営され、従来までの日本庭園にはなかったモダンで斬新な意匠を用いている。

東福寺の拝観
11月~12月初旬まで拝観時間  8:30~16:00
「通天橋」拝観料 400円・「方丈(東福寺本坊庭園)」 400円

東福寺へのアクセス方法と車中泊スポット

東福寺散策マップ

東福寺には無料駐車場がある。

だが残念なことに、紅葉シーズンの10月25日~12月9日までは閉鎖される。加えて東福寺周辺の道は狭く、歩行者で溢れかえっているため、クルマでは近づかないほうが賢明だ。

逆に10分ほど離れた「東福寺駅」には、JR奈良線と京阪電車が乗り入れており、アクセスには電車がもっとも便利で時間も読める。

キョウテク京阪三条駅パーキング

その電車の優位性をフルに発揮できる車中泊スポットが「キョウテク京阪三条駅パーキング」で、京阪電車の三条駅に隣接しており、東福寺までは電車一本で行ける。

しかも、京都最大の繁華街である河原町通りや、幕末の遺構が数多く残る木屋町通り、さらには、京の町家を改築した割烹や居酒屋が並ぶ先斗町にも近い。

もちろん車中泊をしなくても、その利便性は魅力的だ。

なお東福寺の紅葉を見たら、その日は他のどこの紅葉を見ても、もう感動はしない(笑)。

三十三間堂

組みあわせるなら、徒歩でも行けて別の価値観を持つ「伏見稲荷」か「三十三間堂」あたりがお勧めだろう。

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