この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の中のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
お勧めは「民宿たなべ」のおゆば
島根県仁多郡奥出雲町にある「斐乃上温泉」は、佐賀県の「嬉野温泉」、栃木県の「喜連川温泉」とともに、中央温泉研究所と藤田聡氏が選出した「日本三大美肌の湯」のひとつだ。
ヤマタノオロチ伝説のスサノオが降臨したと伝えられる船通山(せんつうざん)の麓にあり、「道の駅湯の川」から筆者がお勧めする「民宿たなべ」までは、約55キロ・1時間10分ほどかかる。
もはや「秘境」と呼んでも、やぶさかではない(笑)。
ちなみに写真の姫様は、スサノオがヤマタノオロチを退治した後、妻に迎えたイナダヒメで、右側の碑文には「姫の化身が玉の肌を与え、入浴すると肌がツルツルするところから、日本三大美肌の温泉と云われている」と記されている。
神話とは別に斐乃上温泉の歴史を辿ると、以前は「岩伏の湯」と呼ばれ、湯治場として利用された源泉と、たなべ源泉の2つが自噴していたらしい。
その後、昭和末期に横田町が試験掘り(18度)と本掘り(26度)を行い、現在は3つの源泉を2軒の宿が使用している。
まずこちらが旅館の「斐乃上荘」。
前に「ヴィラ船通山」をつけた表記もあるようだが、どちらも同じ施設だ。
筆者が入湯したのは新館の温泉。内風呂しかないが、窓越しに眺める山の景色は美しい。
お湯はpH9.2の高アルカリ性単純温泉で、評判通りツルツルしている。
ただ、冷泉なので加温は致し方ないとしても、かけ流しではなく「循環ろ過あり・塩素系薬剤消毒あり」というのはちょっと残念に思えた。
いっぽう「民宿たなべ」は、外観からもわかるように、アットホームな雰囲気で若い世代のリピーターが多いという。
温泉は源泉掛け流しで、露天風呂も完備。「斐乃上荘」と同じ源泉を利用しているとは思えない(笑)。
営業日時 (日帰り入浴)10:30〜17:00
休業日 水・木曜日 ・元旦
料 金 帰り入浴:大人 600円 (中学生以上) / 子供 300円(小学校6年生まで) / 幼児 200円(3才~5才まで)
岩魚料理を初め、四季の食材をふんだんに使った素朴な食事も好評のようで、次回はぜひ泊まりで訪ねてみたいと思う。
最後は、斐乃上温泉周辺の車中泊&観光情報について。
最寄りの道の駅は「酒造奥出雲交流館」だが、それでも斐乃上温泉からは、 約18キロ・20分はかかる。
山深い場所にあるにもかかわらず、道の駅の規模は大きい。そのうえ駐車場はフラットで、車中泊には適している。
なお、奥出雲と雲南には見どころが多く、斐乃上温泉にはぜひ1泊2日で行かれることをお勧めしたい。
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雲南・奥出雲 車中泊旅行ガイド