「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
川湯温泉にある、3つの共同温泉とお勧めの温泉宿
和歌山県の川湯温泉といえば、写真の「仙人風呂」が代名詞。
だが、この野天風呂は毎年12月から2月の厳冬期にしか営業されない。
加えて、ここは「プール」と呼ぶほうが相応しい。我々中高年は「孫連れ」で行くほうがいいと思う(笑)。
詳細は以下で確認を。
さて。川湯温泉には、一応3ヶ所の公共入浴施設?がある(笑)。
その中で、唯一きちんとした温泉施設と呼べるのが、「現在地」と書かれた川湯温泉公衆浴場だ。
建物は大きいが、浴場は思ったよりも小さく、7~8人が入れる程度のタイル張り浴槽がひとつあるだけで、露天風呂はない。
とはいえ、川底から湧き出た源泉をひきこみ、掛け流しにしているので、いつでも新鮮なお湯が楽しめる。
浴場は以下のサイトで確認を。
ただし駐車場はなく、上のマップの河川敷に設けられた赤丸印の無料駐車場にクルマを置き、徒歩でアクセスする必要がある。
駐車場は河川敷を踏み固めてあるので、通常は4WDでなくてもスタックすることはないが、天然の河原なので大雨が降ると状況が変わりやすい。
特に台風の直後に行かれるような場合は、国道の通行状況と合わせて、現地に電話で確認してから出かけることをお勧めする。
問い合わせ先:0735-42-0735 (熊野本宮観光協会)
最後は、上のマップの橋のたもとに書かれている「露天風呂」。
明るい時間帯に入湯するのは、ちょっと勇気が要りそうだ(笑)。
どちらかといえば「足湯」に近い感じかもしれない。
正直なところ…
公共の施設を見るかぎり、川湯温泉は温泉フリーク向きのおゆばで、ふつうの車中泊旅行者には「魅力的な温泉地」には見えないと思う。
そこで、日帰り入浴を受け付けてくれる「とっておきの宿」を紹介しよう。
写真中央にある「奥熊野川湯温泉 川湯みどりや」は、南紀勝浦温泉にある「ホテル浦島」系列のホテルで、河原に自前の露天風呂(混浴のため湯浴衣(ゆあみぎ)着用)を持っており、落ち着いて「仙人風呂気分」を味わうことができる。
もちろん内風呂もあり、アメニティーもしっかり揃っているので、特に女性にお勧めの温泉といえそうだ。
☎0735-42-1011
営業時間:14時~19時
定休日:不定休
料金:大人800円
※日によっては日帰り入浴不可の場合があるため、事前に要確認