車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年9月現在の南紀白浜温泉に最寄りの「道の駅 椿はなの湯」での車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 椿はなの湯」は、白浜温泉郊外にある、源泉かけ流しの日帰り温泉を併設する道の駅。
道の駅 椿はなの湯 DATA
道の駅 椿はなの湯
〒649-2326
和歌山県西牟婁郡白浜町椿1058-1
☎0739-46-0617
営業時間
9時~21時(11月~2月は20時閉館)
火曜定休
「道の駅 椿はなの湯」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第33回
登録日/2010年3月1日
「道の駅 椿はなの湯」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2012.10.07
2013.12.18
2021.02.11
※「道の駅 椿はなの湯」での現地調査は、2021年2月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年9月に更新しています。
道の駅 椿はなの湯【目次】

「道の駅 椿はなの湯」のロケーション
白良浜から国道42号ですさみ方面に約10キロ、「道の駅 椿はなの湯」は云ってみれば「白浜温泉の奥座敷」のような存在だ。
今では旅館と民宿が5軒ほどあるだけで、繁華街はもちろん、看板すらもほとんど見かけないが、椿温泉は江戸時代から湯治場として広くその名を知られていたようだ。
道の駅の入口に立てられた「椿温泉の由来」を見ると、1839(天保10)年に紀州藩がまとめた地誌「紀伊続風土記」に登場し、さらに1851(嘉永4)年の温泉番付「諸国温泉効能鑑」には、西前頭16枚目として紹介されている。
リゾート感に満ち溢れた南紀白浜温泉は、一見すると若者向きで、確かに初めて訪れる中高年には、少し腰が引けるところかもしれない。
しかし現地をよく知れば、無料で寛げる場所もまだたくさん残されており、アラ還でもそれなりに楽しめるし、温泉街の近くに車中泊スポットがないわけでもない。
だが車中泊には慣れ親しんだ道の駅がいいという人には、高速道路のパーキングエリアぽい「道の駅 くちくまの」より、見かけは劣るものの(笑)、自由にアクセスしやすく静かな「道の駅 椿はなの湯」のほうが、きっと落ち着けると思う。
「道の駅 椿はなの湯」の施設
温泉併設の道の駅といえば、だいたいは「道の駅に日帰り温泉がくっついている」という感じだが、2010年にできた「道の駅 椿はなの湯」は「日帰り温泉が道の駅になった」感じ。
しかも当初は、駅舎に物販スペースも食事処もなく、あるのは温泉施設だけ…
まさに日帰り温泉というか、温泉地の共同湯そのものだった(笑)。
現在は駅舎の中に「お家ごはん まんま」という名の食堂が入店し、梅干しなどの土産品も多少は揃えている。
食事のメニューは丼中心だが、数量限定で定食もあるようだ。
ただし営業はランチタイムの11時30分~14時までになる。
また駐車場にもカフェ~(笑)ができていた。蕎麦屋ならともかく、ここまでのカフェ~は、田舎でもちょっとやそっとじゃ見られない。
さて。
「道の駅 椿はなの湯」の駐車場は、正面と写真の左側の2ヶ所に分かれている。
いずれも路面はフラットで、特に車中泊に支障はない。
ホームページには、駐車台数16台(大型車2台、普通車13台)と書かれているのだが、写真の左奥に未舗装の空き地があり、実際はもっと停められる。
到着時に舗装区画が満車であれば、閉館後に移動することもできるだろう。
24時間トイレは、駅舎の広い駐車場側の端に設けられており、中にはウォシュレットが完備している。
駐車場の駅舎をはさんだ反対側には、無料の足湯がある。
これは椿温泉に湯治に来られ、健康を回復された方の好意で作られたそうだ。
「道の駅 椿はなの湯」の温泉&買物施設
こちらが併設する「椿はなの湯」の浴室。
椿温泉の泉質は「単純硫黄泉」。
古くから湯治場として栄えてきた湯処だけあって、「はなの湯」の源泉はpH9.9の「美肌の湯」だ。
なめらかで「石鹸要らず」と云われるぬるつるのお湯は、皮膚の古い角質を取りのぞき、湯上がりにはつやつやの肌になる。
通常「美肌の湯」は弱アルカリ性で、pH値では7.5~8.5あたりを示すのだが、9.9はもう完全なアルカリ性だ。
ただ惜しいのは、31.4℃という源泉温度の低さだろう。
そのため大きな浴槽は加温されている。比較的新しい施設なのに露天風呂がないのも、それに起因しているのかもしれない。
なお、写真右奥の檜の浴槽は冷泉のままの「源泉風呂」。
ただし「おひとりさまサイズ」なので、そう簡単には入れない(笑)。
温泉施設概要
- 業態 :日帰り温泉施設
- 泉質 :単純硫黄泉
- お湯:源泉かけ流し
- お風呂:内湯男女各2
- 休憩スペース :あり(有料)
- 飲食施設:なし
- シャンプー・石鹸等:あり(無料)
- ドライヤー:あり(無料)
温泉利用データ
- 営業期間:通年
- 営業時間:12時~21時(閉館)、(11月~翌2月は20時閉館)
- 定休日:火曜(祝日の場合は翌平日休)
- 入浴料:大人500円・小学生250円、貸切風呂(50分)2,000円
コンビニ
最寄りのローソンまで約7キロ・クルマで10分
スーパーマーケット
オークワ日置店までは約9キロ・クルマで15分
「道の駅 椿はなの湯」の車中泊好適度
「道の駅 椿はなの湯」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:屋外の自動販売機横に設置されており24時間利用が可能。
「ゴミ箱は設置しておりません。各自でお持ち帰りください」との表示があったが、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
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