「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。

那智勝浦のグルメといえば、生マグロ
生マグロとは、「一度も冷凍していない」マグロを意味する。
生マグロは長期保存ができないことから、通常は庶民の口に入りにくい食材だが、生まぐろの水揚げが豊富な那智勝浦では、年中宿泊施設や料理店・鮮魚店に刺し身や希少部位が並ぶという。
那智勝浦で、生マグロを安く美味しく食べる2つの方法【目次】
❶料理屋で昼の定食を食べる
那智勝浦市内には生マグロを食べさせてくれる食事処や居酒屋がたくさんあるが、安く食べたいなら、やはりランチタイムの定食がお勧めだ。
竹原
写真は勝浦漁港前の商店街にある「竹原」のマグロ定食1,500円(税別)。
本場勝浦の刺身は分厚いうえに、ねっとりしていて食べごたえ十分。
「竹原」では、スライスした玉ねぎがたっぷり入った「まぐろの炙り」が最初に出され、続いてメインの刺し身とご飯に味噌汁が用意される。
ただし「るるぶ・まっぷる」はもちろん、「食べログ」でもお馴染みの有名店で、店内はカウンター席しかないため、昼時は行列必至だ。
駐車場は漁港側の少し離れた場所にある。
☎0735-52-1134 Pあり(3台)
11時~14時/17時~21時/不定休
いちりん
いっぽう、こちらは「竹原」の道向いにある「いちりん」。
まぐろ造り定食 昼1,700円。
「竹原」より少し値は高いのだが、その分工夫が。
刺し身の底に氷を敷いて、冷たいまま食べられるようにしている。
歳を重ねると、こういう細やかな気配りに目が行くし、評価もしたくなるものだ。
赤身の刺し身とネギトロの「あいのり丼」1,350円。
純粋に生マグロを楽しむには邪道かもしれないが、これは想像以上にうまかった。途中で家内に交換してもらったくらいだ(笑)。
☎073-529-7911
11時30分~13時30分/17時~21時30分/木曜定休
❷直売所で買って食べる
朝セリ落とされた生マグロは、午前中に配達されて切り身になっていくのだが、那智勝浦市内には、その余った部位の刺し身を安く買える店がたくさんある。
もちろん営業はマグロのセリが行われる日だけで、安い店は午前中で売り切れることが多い。
水産トバヤマ
筆者が買いに行くのは、先ほどの「いちりん」の隣りにある「水産トバヤマ」で、朝9時半頃に開店する。
ここはなんと全品200円。
刺し身の他にネギトロ、タタキ、フライなども販売している。
あいのり丼
ご飯が炊ければ、「あいのり丼」を自分で作るのはいとも簡単(笑)。
この日の昼食は夫婦で400円で済んでしまった。
車中泊で出かける温泉旅の醍醐味は、こういうところにもあると思う。もっとも、それには電気炊飯器が使え、車内でゆっくり食事ができるキャンピングカーがやはり便利。
これから車中泊で温泉旅を本気でやろうと思っている人には、中古でもキャンピングカーがお勧めだと思う。
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