この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
道の駅かつらぎは、南阪和道「葛城インター」の近くにできた、スーパーマーケットのような外観の道の駅
2016年11月にオープンした道の駅 かつらぎは、「南阪奈道路」の「葛城インター」近くの国道166号沿いにできた道の駅で、見た目はまさに「スーパーマーケット」か「ホームセンター」のようだ。
新しいだけに、トイレや駐車場の様子は他のブロガーたちが先を競うように記載しているので、筆者は少し違う切り口からこの道の駅を紹介していこう。
それは、道の駅 かつらぎにおける車中泊の有用性。
平たく云うと、ここで車中泊してどこ行くの? という話だ(笑)。
「道の駅 かつらぎ」の周辺観光スポット
少し道の駅 かつらぎの周辺観光情報を調べれば、近くにある葛城山の山頂部がツツジの名所で、5月初旬から中旬にかけて、ご覧のような圧巻の光景を目にすることができる場所であることが分かる。
当然ながら、日中のロープウェイは大混雑。
ゆえに近くの道の駅で車中泊して、朝一番から見に行こう! という話なら、道の駅 かつらぎでの車中泊がベストになる。
また橿原神宮まで約10キロ、高松塚古墳がある明日香村にも約15キロと、距離的には近い。
だが、奈良はコイツがあるから厄介だ(笑)。
大和高田から橿原市内一帯は、昔から掘れば何かの遺跡が出ると云われてきた地域で、今なお道路整備が進んでいない。
その事情を踏まえてお勧めするのが、県境を少し超えた大阪府に位置する「太子町」との抱合せだ。
太子町には第33代推古天皇の古墳と、その皇太子である聖徳太子(厩戸皇子)が眠る「叡福寺」がある。
道の駅 かつらぎから「叡福寺」までは、国道で約10キロ・クルマなら15分ほどしかかからない。
ちなみに、太子町にも道の駅 近つ飛鳥の里太子という道の駅があるが、こちらは小さいだけでなく、駐車場にきつい傾斜があって車中泊には適さない。
葛城山に行かない場合は、午前中にこの太子町を見て、午後から橿原神宮周辺を観光し、夕方に明日香村近くの車中泊スポットに移動するくらいで、ちょうどいいスケジュールになるだろう。
「道の駅 かつらぎ」の車中泊環境
道の駅 かつらぎの「農産物直売所」と「フードコート」のある物販スペースは、本当にスーパーマーケットと見間違うほどの大きさを持っている。
上の写真の奥にあるフードコートは、サービスエリアのようなテナント式になっていて、なぜか津山のB級グルメ「ホルモン焼きうどん」も食べられる(笑)。
確かに奈良には、「柿の葉寿司」を除くと「茶粥」くらいしか郷土料理が浮かばない。
だからというわけでもないと思うが、「直売所」では弁当類がスーパーマーケット並みに揃っている。加えて19時閉店というのもありがたい。
筆者はここで、奈良らしい掘り出し物を発見!
季節外れとはいえ、ワンパック300円以下で奈良の特産品ともいえる「干し柿」が買えたというのは驚きだ。
そのままでもいいが、「おかえりマンゴー」と同じく、ドライフルーツのようにカットしてヨーグルトに入れてもおいしい。
ちなみに「直売所」で目を引いたのが生花の売場。聖徳太子のお墓が近いからではないと思うが、弁当以上に充実していた(笑)。
いっぽうこちらは、突き当りにあたる「インフォメーションセンター」。その入口には可燃物のゴミ箱が置かれている。
ホームページを見るとキッズコーナーも兼ねているらしいが、取材で訪ねた時は、新型コロナウイルス感染防止のために臨時休館しており、中を見ることはできなかった。
なおトイレは直売所との連結部分にあり、閉館後は使用できない。
ということは、店の前の広い駐車場以外に、24時間利用できるトイレと駐車場がなければならない。
「道の駅 かつらぎ」のお勧め車中泊ペース
24時間トイレが使える駐車場は商業施設の一段下にあるが、こちらには大型車用のレーンがあり、夜間はエンジン音が響きそうだ。
普通車用の駐車区画はトイレの前にあるが、スペースとしては大型用のほうが広く取られている。
トイレ棟には休憩室も用意されているが、あまり生かされているようには見えなかった。
「道の駅 かつらぎ」の車中泊好適度チェック!
最寄りの温泉
太子温泉
☎0721-98-4126
平日:大人930円(17:00以降620円)
土日祝:大人1000円(17:00以降700円)
8時~21時30分・第3水曜定休
スーパーマーケットは、約5キロのところに「オークワ 葛城忍海店」があるほか、ここは都会に近いので店の数は多い。
道の駅 かつらぎ オフィシャルサイト