この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 レスティ唐古・鍵」は、奈良公園と明日香村のほぼ中間に位置する、町中の便利な道の駅
「道の駅 レスティ唐古・鍵」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第48回
登録日/2017年11月17日
開駅日/2018年4月20日
筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2018.06.30
2020.04.04
2021.09.19
道の駅 レスティ唐古・鍵【目次】
「道の駅 レスティ唐古・鍵」のロケーション
2018年4月にオープンした「道の駅 レスティ唐古・鍵」は、奈良公園と明日香村を結ぶ、国道24号のちょうど中間地点に位置している。
これは2022年3月に、約6.4キロ・クルマで15分ほどのところにオープンした「道の駅 なら歴史芸術文化村」の記事にも書いていることだが、おおまかに云うと、奈良には「古都=奈良時代」と「古代=古墳時代&飛鳥時代」のふたつの顔があり、それがマップのAとBのエリアに集約されている。
つまり初日にAの奈良時代の観光スポットを周って車中泊し、翌日にBの古墳時代&飛鳥時代の観光スポットを周れば、大筋は網羅できるというわけだ。
なおAとBをワンデイで周るのは勧めない。理由はそれでは奈良を見たことにはならないのと、体力的にもきついからだ。
つまりここで泊まれば、1泊2日で奈良市内と郊外の主だった観光地をまわるには都合がいい。
「道の駅 レスティ唐古・鍵」と、新設された「道の駅 なら歴史芸術文化村」の車中泊スポットとしての比較は、以下の記事に詳しく記載しているが、単純に「旅の宿」としての利便性を求めたい人には、「道の駅 レスティ唐古・鍵」のほうがお勧めだ。
ところで。
気になるのが「レスティー」という言葉。
「なら歴史芸術文化村」と性質は違うものの、さすがは奈良市内の道の駅だけあって、「道の駅 レスティ唐古・鍵」も歴史的な見どころとリンクしている。
「レスティ」はイタリア語で「遺跡」を意味する言葉で、国道24号を挟んだ向かいには「唐古・鍵遺跡史跡公園」がある。
以下は奈良県のホームページより転用
磯城郡田原本町にある「唐古・鍵遺跡(からこかぎいせき)」は、今から約2,000年前の弥生時代に栄えた、幾重もの環濠に囲まれた集落の遺跡です。
その規模は約42万平方メートル(甲子園10個分)という広さで、日本最大級のムラが営まれていました。
大きな建物があったことを示す遺構や、日本各地から運び込まれた遺物も見つかっており、この集落は当時の最先端の技術を持ち、近畿地方のリーダーのような役割をしていたのではないかと考えられています。
ここには以前からシンボルの「復元楼閣」などが建てられていましたが、さらに整備が進められ、弥生時代の風景が再現され、生活が体験できる公園が誕生しました。
この遺跡が邪馬台国に通じるのなら、歴史フリークはググッと前のめりになるのだが、資料を見る限りそういうことではなさそうだ。
日本の古代史に興味がある人は、近くの桜井に足を運ぶといい。
桜井には卑弥呼の墓と云われる「箸墓古墳」や、邪馬台国の遺跡とされる「纒向遺跡」がある。
奈良は、鹿と大仏さんだけやおまへんで~(笑)。
「道の駅 レスティ唐古・鍵」の施設
「道の駅 レスティ唐古・鍵」の駐車場はL字型になっていて、いずれも概ねフラットだ。こちらは入口に近い住宅に面したスペースになる。
車中泊に適しているのは奥に広がるこちらのスペースで、24時間トイレにも近い。
右手の建物が「道路情報提供施設(9時~18時)」と24時間トイレ。
もちろんトイレにはウォシュレットが完備している。
さて。「道の駅 レスティ唐古・鍵」は自負している通り、グルメに力を入れており、品揃えも豊富で見て回るだけでも楽しい。
中でも自慢は、写真左の「Kagi Bakery(かぎベーカリー)」で、高級カナダ産小麦粉を100%使用し、バター、生クリーム、はちみつを加えて施設内で焼き上げた「黄金の生食パン 極」が評判とのこと。
筆者的には、「おっちゃん世代に奈良といえば…」と問えば、間髪入れずに答えが帰ってきそうな、この「奈良漬」の品揃えが豊富だったことが嬉しかった。
さらに「柿の葉寿司」「三輪素麺」と来て、ちゃんと辛口で有名な奈良の銘酒「春鹿」もドンと揃えている。
中には大阪チックな商品も。
「600円で笑いが取れたら安いもんやで~」てなノリですかな(笑)。
余談になるが、筆者を喜ばせたのは数日前にテレビで美容家のIKKOさんが絶賛していた、マンゴーのドライフルーツだった。
これを前日にヨーグルトに漬け込んでおくと、翌朝には柔らかい果実のように戻ることから「おかえりマンゴー」と呼ぶのだが(笑)、確かにヨーグルトとの相性は抜群でおいしい。しかもこれだけ入って540円はお買い得だ。
なお2階は軽食が食べられるカフェになっている。また和食がいい人には、隣に「得得うどん」がある。
最後に。
「愉しみ方七か条」は別としても、可燃物のゴミ箱がちゃんと屋外に置いてあるのもありがたかった。
「道の駅 レスティ唐古・鍵」の車中泊好適度チェック!
【プロの寸評】
物販飲食に重きを置いているのはいいとしても、オープンして4年近く経つのに、未だに公式サイトがないというのは… さすがにちょっと。
道の駅全体のことがわかるよう、そこにもお金はかけたほうがいい。
オフィシャルサイトなし
「道の駅 レスティ唐古・鍵」の最寄りの温泉&買物施設
ゆららの湯奈良店
道の駅から約12キロ・25分
☎0742-30-1126
平日:大人750円
10時~ 25時(最終受付 24時30分)
土日祝:大人800円
7時~ 25時(最終受付 24時30分)
※なお近いのは、約2.5キロ・クルマで5分のところにある「奈良健康ランド」だが、2022年6月現在の料金は、おとな2200円・シニア(60歳以上)1320円(土日も同じ)になっている。
コンビニ
セブンイレブンまで約750メートル
スーパーマーケット
「オオクワ田原本店」が約1キロのところにある。
「道の駅 レスティ唐古・鍵」のアクセスマップ
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