車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、アカウミガメの産卵地で知られる和歌山県みなべ町・千里の浜の、2023年10月現在の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
深夜に産卵するウミガメの観察に、「車中泊」は不可欠。
「目津崎・千里の浜 無料駐車場」 DATA
目津崎・千里の浜 無料駐車場
〒645-0012
和歌山県日高郡みなべ町山内1671-1(星光学院南部学舎)
現地電話なし。
収容台数:約10台
「目津崎・千里の浜 無料駐車場」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2012.06.24
2021.02.11
2023.07.11
※「目津崎・千里の浜 無料駐車場」での現地調査は2023年7月が最新になります。
目津崎・千里の浜 無料駐車場
「目津崎・千里の浜 無料駐車場」の
最寄りの温泉&周辺買い物施設
千里の浜の概要
「千里の浜」は、古来より浜づたいの道を歩いたことから「海辺の熊野古道」と呼ばれ、「伊勢物語」や「枕草子」にその名が残る歴史と由緒を、現代に伝える「熊野古道・大辺路」の見どころのひとつだ。
と同時に、
ワイルドライフ愛好家には、近畿の貴重なウミガメの産卵観察地で知られている。
感動的なシーンが間近で見られることから、産卵がピークを迎える6月下旬から7月にかけては、県外からも多くの見学客がやってくる。
ただ、「千里の浜」でのウミガメの産卵はここ数年、低調な状況が続いている。
筆者がこの写真を撮った、10年前の2012、13年には300回近く産卵があったが、14年には半分以下に減り、21年には31回、2022年は49回にまで激減しているとのこと。
さらに記録を遡ると、「千里の浜」でのウミガメの産卵は1990年代初めには350回近くあったが、その後減少が続き、98年には29回まで落ち込んでいた。
しかしその後は増加に転じ、前述した通り、2012、13年にはいずれも300回近くまで回復している。
専門家によると、ウミガメは生まれて40年後に産卵するとされている。
産卵数の変化が個体数と関係しているのは明らかなので、関係者は2030年を迎える頃には再び多くなると期待しているようだ。
なおウミガメの産卵を見学するには申請が必要だが、見学ツアーなどに参加しなければ費用はかからない。
観察の申請は「みなべ町教育委員会」へ、ファックスもしくは電子メールで、住所・氏名・電話番号・観察希望日・参加人数を明記して送ればいい。詳細は以下の記事で確認を。
ウミガメの産卵観察時の留意点
産卵するまでは近寄らない。
ウミガメは神経質で、上陸しても危険を察知すると産卵せずに海に戻ることがある。
ライトで照らさない。
灯りが欲しい場合は、懐中電灯などを赤いセロファンで巻いて使えばOK。もちろんフラッシュ、ストロボ撮影は禁止だ。
ほかにもホームページには、お役所らしくグダグダ・クドクドと書かれているが、あとは当たり前のことなので、ここでは省略する(笑)。
「千里の浜」では6月に入ると、「NPO日本ウミガメ協議会」から派遣された調査ボランティアの学生と、地元ボランティアが協力して保護・調査活動を開始する。
そのかたわらで、観察に訪れた人にもガイドをしてくれるので、彼らの指示に従えば確実に撮れるし、最近のiPhoneならそのままでもきれいに写ると思う。
さて。
車中泊で行きたい人にとって大事なのは、ここから先の話だ。
まずカーナビで「千里の浜」と入力すると、たぶん高台にある「千里観音」の駐車場に誘導される。
ここから長い石段を下れば「千里の浜」に出られ、観察の待合場所にもなっているようだが、トイレも遠く車中泊には適していない。
実は車中泊にお勧めの駐車場は、こことは違う場所にある。
ウミガメの観察後に移動してもかまわないが、周囲は驚くほど暗がりなので、土地勘がないと大変だ。
目津崎・千里の浜 無料駐車場
筆者が利用するのは、「千里観音」とは「千里の浜」を挟んだ反対側の目津崎手前にある、10台ほどの駐車場を持つトイレ付きの小さな公園の無料駐車場だ。
ただ名前がないようなので、ここでは「目津崎・千里の浜 無料駐車場」とした。
この駐車場からは浜全体が一望でき、車中泊で深夜のウミガメ観察をしたい人にとっては、まさに最適。
ウミガメの産卵が始まれば、ボランティアの赤いライトがチラチラ動くので、それが確認できたら、波打ち際を歩いて近づいていけばいい。
ただし車中泊に適したフラットな場所は、トイレ前の「大阪星光学院 南部校舎」の正門横だけで、後は傾斜がきつい。
またここには夜釣りをする人にも知られていて、特にイカ釣りがシーズンを迎える6月の週末は満車の可能性があるので、早めに行って場所を確保するほうがいいだろう。
またブヨがいるので、万全の虫よけが必要。長袖長パンはもちろん、防虫剤とかゆみ止めもお忘れなく。
公衆トイレはすこぶるキレイで、夜間もちゃんと灯りがつく。
しかも中には、ウォシュレットまで完備している。
「目津崎・千里の浜 無料駐車場」は、「紀州南部ロイヤルホテル」の前を通り過ぎて道なりに進み、この門をクルマで通り過ぎた突き当りにある。
たしかGoogleナビでは、「大阪星光学院 南部校舎」を目的地にすれば、到着できたような気がする(笑)。
「目津崎・千里の浜 無料駐車場」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
みなべ温泉 国民宿舎 紀州路みなべ
☎0739-72-3939
大人600円
平日:11時~20時
休前日:11時~17時
水曜定休
コンビニ
ローソンまで約5キロ。
スーパーマーケット
「バリューハウス南部店」まで約5キロ。
「目津崎・千里の浜 無料駐車場」のアクセスマップ
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