車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年10月現在の南紀白浜方面に向かう「阪和自動車道」上の、お勧め車中泊スポットをご紹介。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
週末に京阪神から南紀を目指すなら、前日の夜に阪和自動車道のサービスエリアで「前泊」するのがお勧め。
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京阪神から南紀へのアクセス事情
同じ近畿地方にありながら、「吹田インター」から「潮岬」までは約225キロ。
白浜より南の地域に高速道路が通じていなかった時代の南紀は、京阪神からでも4時間30分近い時間を要する「近畿の孤島」で、串本に行くなら富士山に行こう!と思うほどの僻地だった。
だが、かつての鬼門「湯浅御坊道路」は、2021年12月に4車線化の工事が完了し、以前の渋滞はウソのようになくなった。
さらに現在は「白浜」を超えて「すさみ」まで「紀勢自動車道」が伸び、計算上は3時間程度で着けるようになっている。
とはいえ…
車中泊ができるのに、何も朝から家を出ることはない。
金曜日の夜に「阪和自動車道」のサービスエリアで泊まれば、翌朝ゆっくりできるし、ETCの深夜割引が受けられる。
加えて「道の駅」と違い、屋外に可燃物のゴミ箱と、トイレにウォシュレットが、間違いなく完備されている点も安心だ。
ただそうなると、
「阪和自動車道」下り線の、どのサービスエリアが、一番車中泊に適しているのか?
が知りたくなるのは当然だ(笑)。
岸和田サービスエリア
旅の最初の目的地をどこにするかで「前泊地」は変わってくると思うが、仮に金曜日の仕事から帰宅後に自宅を出発するなら、「吹田インター」から約56キロ、空いていれば40分ほどで到着できる「岸和田サービスエリア」が、最寄りの車中泊スポットにはなる。
ただし「岸和田サービスエリア」の下り線側は、規模が小さく、駐車場にも傾斜があり、何よりトラッククレーンが乗用車レーンに近いのが気になる。
トラッククレーンが満車になると、こういう事態になるので、もし体力が許すのなら、さらに27キロ・20分ほど南下した「紀の川サービスエリア」での前泊が無難でお勧めだ。
紀の川サービスエリア
「阪和自動車道」で最大規模を誇る「紀の川サービスエリア」は、駐車台数も多く、売店・レストランも充実している。
駐車場はフラットで車中泊に支障はないが、「岸和田サービスエリア」より広いとは云え、ここも大型車が普通車レーンに入れる構造なので、車中泊時はよく場所を選んだ方がいい。
また、現在は「紀の川サービスエリア」のすぐ手前で、奈良方面からくる「京奈和自動車道」が合流するため、以前よりは利用者の数が増えている。
さて。
「紀の川サービスエリア」のスナックコーナーとフードコートは、24時間営業。
ただし一番手前の和歌山ラーメン「かぐや」のみ、10時~22時の営業となる。
筆者はこの日、朝から和歌山名物の「梅うどん」を食べて出発した。
こういうことができる点でも、「サービスエリア」は「道の駅」より”旅の宿”に適していると思うが、”万全”というわけではない。
車中泊旅行者にとって、一番の天敵はこういうマナーの悪い大型トラックだ。
彼らからの騒音被害を避ける秘訣は、駐車場のいちばん端か、既に車中泊をしているクルマの横に駐め、間違えても隣に並ばれないようにすること。
またそうなっていることに気づいたら、速やかに場所を変えることだ。
そのためには、運転席をそのまま残した車内レイアウトがとれるクルマが望ましい。
以下の記事には、そういう内容をまとめているので、時間があればぜひ参考に。
印南サービスエリア
最後は「印南(いなみ)サービスエリア」だが、一気に白浜を目指すなら、夜のうちに御坊を超えて、ここまで行ってしまえば、翌日はかなり楽になる。
だが「紀の川サービスエリア」から、プラス約60キロ・45分ほど南に進む必要があり、「吹田インター」からだとノンストップで2時間近いドライブになる。
40代までの旅人なら耐えられるだろうが、夜間運転が苦手になるシニア世代には、ちょっとハードな選択肢だ。
だが駐車場のレイアウトは、大型車と普通車のレーンがかなり離れており、さらに右側には普通車しか駐車できないスペースがあるので、安心して「車中泊」ができるという点では、ここが一番いい。
ただ、スナックコーナーとフードコートは18時で閉店してしまうため、ここで食事をすることは難しいだろう。
結論として…
全体のバランスが取れているのは、「紀の川サービスエリア」だと思う。
それにまだ和歌山市内の手前なので、気が変われば”寄り道”することも可能だ。
和歌山といえば南紀でしょ!
いやいや、けしてそうとは限らない(笑)。
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