車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年5月現在の「道の駅 燕趙園」の車中泊に関する情報です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。


「道の駅 燕趙園(えんちょうえん)」は、東郷温泉にある日本最大の中国庭園を兼ねた、車中泊にお勧めしたい道の駅。
「道の駅 燕趙園」 DATA
道の駅 燕趙園
〒689-0715
鳥取県東伯郡湯梨浜町引地565-1
☎0858-32-2180
営業時間
売店: 9時~17時
レストラン(豊味園):11時~21時
「道の駅 燕趙園」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第35回
登録日/2011年3月3日
1995年に開業した中国庭園・燕趙園を、2011年に道の駅に登録。
「道の駅 燕趙園」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.08.08
2013.09.14
2014.09.14
2016.07.20
2022.05.03
※「道の駅 燕趙園」での現地調査は2022年5月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年5月に更新しています。
道の駅 燕趙園【目次】
「道の駅 燕趙園」のロケーション
「道の駅 燕趙園」は、「東郷温泉」の中心に位置する道の駅で、広大な敷地面積を有している。
隣接する「はわい温泉」を含めて、東郷湖で車中泊をするなら、近くの「めぐみのゆ公園」と並んでここがお勧めだ。
それにしても… Whyここに中国庭園?
それはほとんどの人が疑問に感じることだと思うが、東郷湖がある湯梨浜町は梨の栽培が盛んで、同じ梨の産地として有名な中国の河北省と、古くから友好関係を結んでいた。その友好のシンボルとして、1995年に造営されたのが「燕趙園」だ。
何だよ、梨か。 と君云うなかれ。
梨の起源となった植物は、7千万年以上前に中国の南西部の山地で発生し、シルクロード等で東に向かって分布を広げた後、弥生時代に海を渡って日本に辿りついた渡来人によってもたらされた。
ちなみにティラノサウルスが生きていたのが約7500万年~6550万年前だから、梨は恐竜たちにも食べられていた果実なのだ。
だから? と君云うなかれ(笑)。
「燕趙園」についてはこの後詳しく紹介するが、ここではとりあえずキューピットとなった、湯梨浜町名産の梨を使用したソフトをいただいてみよう(笑)。
なにわともあれ、そういうところから始めるのが「旅」ってもんじゃないですか?
いや、そういうふうにでも書かないと、話が前に進まない。
だって器に比べて、大義名分弱すぎ~!
普通なら、梨のオブジェを飾り付けた石碑で十分な話だと思う(大笑)。
「道の駅 燕趙園」の施設
これが「道の駅燕趙園」のレイアウト図で、正確に云うと「道の駅 燕趙園」は、2011年3月に認定されたイラストの右側にあたる、駐車場及び食堂と売店周辺の区域になる。
それでも、ご覧の通りデッカイ(笑)。
合計で245台が収まる普通車用の駐車場は数ヶ所に分かれているが、どこも平坦で車中泊に支障はない。
ただ売店横の白い三角屋根が24時間トイレなので、このあたりが好適地になる。
残念ながら、24時間トイレにはウォシュレットはない。いずれは改修されると思うが、雪の積もるエリアだけに、冬場を考えると現在は不親切と云わざるをえない。
広々とした売店の品揃えは、雑貨とお土産品が中心だが、空間を持て余しているようにも見えた。
売店の奥にはレストランとは別に、鳥取名物の牛骨ラーメンが食べられる軽食コーナーがある。
本格的な食事は、こちらの豊味園で食べられる。営業時間も11時から21時までなので、夕食に利用できるのはありがたい。
中でもお酒セット950円という、メニューにはそそられた。でも絶対、お酒を追加注文しちゃうよね。
これぞまさしく「注文通り」!(笑)。
中国庭園
さて。ここからは本丸の「燕趙園」の紹介に進もう。
元来「燕趙園」とは、1995年に中国の皇帝所有の庭園をモデルに造営された、日本最大の中国庭園を指して云う。
1995年といえばバブル崩壊の直後だが、その前から準備が進んでいた「燕趙園」は、設計だけでなく実際に資材やその加工、組立までを一旦中国で行い、それを解体して再度日本で組み立てたというから驚く…
ちなみに黄色の瑠璃瓦は、かつて皇帝しか使用できなかったセレブの証だ。
中国庭園・燕趙園
入場料:おとな500円
見学時間:9時~17時(受付最終16時30分)
ところで…
こだわって造られた燕趙園は、2006年に放送されたフジテレビのドラマ「西遊記」のロケ地としても使われている。
ちなみにこの時は孫悟空を「香取慎吾」、三蔵法師は「深津絵里」が演じているのだが、我々の世代は「西遊記」といえば、ゴダイゴの「Monkey Magic」で始まって「ガンダーラ」で終わる、「堺正章」が孫悟空、若き日の「夏目雅子」が三蔵法師を演じた、1976年放送のハチャメチャなほうを思い出す(笑)。
中国雑技ショー
「燕趙園」では入園料の500円だけで、「中国雑技ショー」のステージライブも見られるが、これはたぶん大満足のアトラクションだと思う。
とりわけ素晴らしいのが、「変面」と呼ばれるデコラティブなお面を、瞬きする間もなく切り替える演目だ。
かつて「変面」の技術は一子相伝で、仕組みも門外不出であったことから、周恩来の意によって”中国の国家機密”にされたともいわれている。
しかしそれがゆえに、次世代にうまく伝承されず、本家本元は途絶えてしまったそうだが、資料などからその仕組みが暴かれ、現在はそのDNAを引き継ぐ演技者がたくさんいるようだ。
それにしても…
あまりにも見事なので、別の会場で撮影された動画で紹介しておこう。
なお「燕趙園」ではシフトで演目を代えており、「変面」の演者は火曜日がお休みになっているとのこと。
また演目は不定期に入れ替わるようなので、行かれる方は事前に電話で確認されるといいだろう。
問い合わせ先 ☎0858-32-2180
中国雑技ショー
9:30~、13:30~、15:00~の1日3回で、1回あたり約20分
「道の駅 燕趙園」の車中泊好適度
「道の駅 燕趙園」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:豊味園の前にあり、24時間利用可能
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横に設置
灰皿の奥にある茶色のボックスが、可燃物用のゴミ箱だ。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 燕趙園」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
ゆアシス東郷 龍鳳閣
※道の駅から約400メートル(徒歩圏内)
☎0858-32-2622
全館利用:大人890円
中国風呂のみ:大人370円
バーデゾーン(水着利用):10時〜21時
中国風呂:10時〜21時30分
第4火曜 定休
コンビニ
ファミリーマートまで約1.2キロ。
スーパーマーケット
「まるごう 羽合店」まで約5キロ。
「道の駅 燕趙園」のアクセスマップ
鳥取県の道の駅
車中泊好適度チェック!
はわい東郷温泉 車中泊旅行ガイド
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車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門

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