「クルマ旅のプロ」がお届けする、車中泊で訪ねた名湯レポート
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国の温泉地の車中泊事情や温泉情緒、観光、グルメにいたる魅力を再評価し、「車中泊旅行者の目線」から紹介しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
～ここから本編が始まります。～
城崎温泉に無料の車中泊スポットはないが、有料で外湯めぐりに使える車中泊スポットは3つある。
「城崎温泉」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2006年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2010.11.07
2010.12.27
2014.02.12
2015.11.28
2016.08.13
2019.11.17
2025.06.20
※城崎温泉での現地調査は2025年6月が最新です。
城崎温泉の車中泊事情＆車中泊スポット
平日にいちばん安くて大型のキャンピングカーでも入庫できるのは、「パークステーション城崎町湯島第一」
腰を据えて城崎温泉を満喫したい人には、「RVパーク城崎温泉いなばや」が最適
城崎温泉の車中泊事情
まず、Google検索でいきなりこのページに来られた方で、城崎温泉がどんなところかまだあまりよくご存知ではない方には、最終的に行く行かないを判断する際に、こちらの記事が役立つと思う。
というのは、
城崎温泉には1300年の歴史はあるが、昔ながらの「湯治場風情」というものは残されておらず、共同浴場（外湯）はどれもモダンなつくりで、料金もスーパー銭湯と変わらない。
早い話が、若いカップルが浴衣姿で通りを行き交う『垢抜けた今どきの温泉地』だ。
しかし開湯以来、外湯をめぐる温泉客を大切にしてきた城崎温泉は、巨大な温泉ホテルが立ち並び、激しい設備競争を繰り返しては宿泊客の独占を図ろうとする、鬼怒川や指宿のような温泉地に比べると、はるかに開放的で居心地はいい。
加えて車中泊で訪れる温泉客にも寛大で、そのための環境もさりげなく整えてくれている。
出典：きのさき温泉観光協会
さらに温泉街の界隈にも近郊にも、多種多様な観光スポットが揃っており、季節や目的に応じた温泉旅が楽しめる。
城崎温泉はリピーターにとっても、魅力あふれる温泉地と云えるだろう。
ただし城崎温泉周辺に道の駅はない。
もっとも近い道の駅は、城崎温泉のランドマーク「一の湯」から、約19キロ・30分ほどのところにある京都府の「道の駅 くみはまSANKAIKAN」だが、あまり車中泊に適したところとは思わない。
丹後半島と皿そばで有名な出石は、旅先として城崎温泉と組み合わせるのはお勧めだが、車中泊には7つの外湯めぐりが楽しめる、城崎温泉が際立っておもしろいと思う。
イチオシは「市営 城崎鴻の湯駐車場」
出典：城崎温泉ナビ
城崎温泉街には3ヶ所の豊岡市営駐車場に加えて、複数の民間コインパーキングが点在している。
市営駐車場のひとつは、JR城崎温泉駅前に建つ「さとの湯」の裏にある「市営 城崎温泉駅前駐車場」だが、トイレが少し離れた駅にしかないのと、施設の老朽化等により、「さとの湯」が2024年3月から無期限の休館中だ。
また周りに飲食店が数多く揃ってはいるものの、モロに線路横なのでロケーション的にはさほどいいとは思わない。
城崎温泉の外湯「鴻の湯」の隣に作られた民間の駐車場で、「市営 城崎鴻の湯駐車場」の敷地内にあって24時間使える公衆トイレまで徒歩1.2分。
ご覧のように、マイクロバスベースの大型キャンピングカー「ボーダー」でも入庫できるのが魅力だ。
実はできた当初、ここは平日最大200円という『まさか！の破格値』だった。
さすがに、2025年6月時点では800円に値上がりしているが、それでも市営駐車場より200円安いので、平日に利用するなら普通車でもここがお勧めといえる。
ただし土日祝は、9時～19時が500円 / 1時間、19時～翌朝9時は100円 / 1時間で、最大料金設定はない。
ラストは、JR城崎温泉から温泉街とは反対方面に約400メートルほど走った線路沿いに、2022年4月にオープンした「RVパーク城崎温泉いなばや」について。
１区画は通常が長さ６m、幅５ｍで当初は全７区画だったが、現在は区画サイズの異なる最大12区画に拡張されている。
本業は老舗の酒店で、店舗横にある建物がトイレや洗面所、炊事場になっており、有料だが洗濯機に乾燥機まで備わっている。
食事に関しては車外でのコンロ＆IHを使った調理が可能。
ただ「RVパーク城崎温泉いなばや」の魅力は、数軒の近隣飲食店からの出前サービスが受けられることで、但馬牛や松葉ガニを使った地元料理からラーメンや中華などが居のままにして味わえる。
筆者のニーズとは合致しないので利用したことはないが、気の合う仲間と夜に一杯やりながら「城崎温泉」を楽しみたい人にはピッタリなのでは。
1泊3,300円（税込）
電源代は別途550円(税込)
なお「RVパーク城崎温泉いなばや」については、利用者のコメントより以下の記事のほうがずっとよくわかる（笑）。
城崎温泉 車中泊旅行ガイド
トップページにはこちらから。
車中泊でクルマ旅 総合案内
トップページにはこちらから。
クルマ旅を愉しむための車中泊入門
トップページへにはこちらから。
この記事がよく読まれています。
