25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅 大谷海岸」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。

~ここから本編が始まります。~
眼の前にビーチが広がる「道の駅 大谷海岸」は、気仙沼の南の玄関口にあるが、近くに日帰り入浴ができる施設がないのがネック。

道の駅 大谷海岸(おおやかいがん) DATA
道の駅 大谷海岸
〒988-0273
宮城県気仙沼市本吉町三島9
☎0226-44-3180
9時~18時
年末年始 定休
立ち寄りにお勧め!
「道の駅 大谷海岸」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第10回
登録日/1996年4月16日
「道の駅 大谷海岸」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2015.07.11
2025.06.03
※「道の駅 大谷海岸」での現地調査は2025年6月が直近になります。
道の駅 大谷海岸

「道の駅 大谷海岸」は、夏は海水浴場になるビーチに面した開放感のある施設で、「はまなすステーション」の愛称を持つ。

出典:気仙沼観光推進機構
そう云われても、観光が目的の旅人にはピンと来ないのだが、”世界三大漁場”のひとつに挙げられる、「三陸沖」に面した港町「気仙沼」の中心部から、わずか10キロほど南にあると云われれば、俄然興味が湧くはずだ。

出典:気仙沼観光推進機構
生鮮カツオの水揚げ高で日本一を誇る「気仙沼」は、伝統的な「手火山式」によるカツオ節が有名なほか、サメの水揚げも多いことから、中華料理の高級食材であるフカヒレの生産量も日本屈指を誇っている。
さらにサンマ・マグロ・カキ・ホヤ・ワカメなどの水揚げや養殖も盛んで、四季を通じて様々な海の幸が楽しめる。

この写真はそんな気仙沼の雰囲気が伝わる、10年前の「道の駅 大谷海岸」だ。

実は「道の駅 大谷海岸」は、2011年3月の「東日本大震災」の津波で施設の内部が流出し、2013年4月に再開したものの、2019年に周辺を復興整備するため移転が決まり、2021年3月に現在の場所に新築された経緯を持っている。

ただ、新しくできた「道の駅 大谷海岸」は、垢抜けた”今どきの道の駅”になっており、『港町・気仙沼の玄関』という感じはあまりしない。

また、その新しい「道の駅 大谷海岸」を、全国の人々に知らしめたのは、自慢の海鮮ではなく、1本のアニメ映画だった。
2022年11月から、198日間ものロングランで公開され、数々の記録を打ち立てた映画『すずめの戸締まり』の中で、「道の駅大谷海岸」は主人公らが全国を旅する途中で雨宿りをした、ドライブインのモチーフとして描かれている。
ちなみに『すずめの戸締まり』は、どこか『君の名は。』に似てるなぁと思ったら、同じ「新海誠」監督の作品だった(笑)。
そして音楽もまた同じく、「RADWIMPS」が担当している。
【あらすじ】
静かな町に住む17歳の主人公「鈴芽(すずめ)」は、ある日「扉」を探しているという旅の青年に出会う。
気になる彼を追った「すずめ」は、山の廃虚に佇む古い「扉」を見つけるが、やがて各地にある「扉」が次々に開き、災害が日本を襲い始める。
「すずめ」はその向こうから訪れる災いを防ぐため、青年といっしょに「扉」を閉める旅に出る…。
といっても、
ロケ地というのは、映画を見ないことには何のことだか分からないが(笑)、ご覧になったことがあるという人には、以下の記事がお勧めだ。
『君の名は。』と『すずめの戸締まり』は筆者も見ているのだが、何より感心したのは、上のようなページを制作して、しっかりロケ地であることを伝えている「気仙沼観光推進機構」の姿勢だ。
今は上映の時期にかかわらず、評判を聞いてからでも容易に作品が見られる時代。
すなわち「旬」というのは、極論すれば『永遠に不滅』だ。
もちろん気仙沼市には、復興に向けて利用できるものは何でも使おうという強い動機があると思うが、話題作の舞台となった町では、こういうマインドが薄れつつある。

さて。
こちらが現在の「道の駅 大谷海岸」のレイアウト図だ。
駐車場は❶が普通車、❷が大型車、そして❸は多目的広場用と書かれており、いずれも24時間利用できる。

車中泊には、やはり普通車用に用意された❶の駐車場が適している。
路面はほぼフラットで、多少24時間トイレからは遠くなるものの、❷の大型車用駐車場から離れた場所がお勧めだ。

24時間トイレは館内にある。

もちろん中にはウォシュレットが完備。

そしてこちらが、❸の多目的広場用駐車場になる。

奥には24時間トイレがあるが、こちらにはウォシュレットは用意されていない。
それが気にならず、とにかく人から離れて車中泊がしたい旅人は、こちらを選ぶかもしれないが、夜間にどんな連中がやって来るかは、道の駅より分からなさそう(笑)。
ちなみにシャワールームは、海水浴シーズンにしか使えない。

いっぽう、こちらはカフェテリアの屋上にある展望デッキで、海を一望できる座席は24時間解放されており、誰でも自由に利用できる。

その1階部分が飲食店で、左側がファストフードの「はまカフェ」、右がカフェテリアの「umicoco」になっている。

なお産直コーナーの一画には、ローソン銀行のATMと、弁当やおにぎり、サンドイッチなども置いている。

その「道の駅 大谷海岸」の産直コーナーは、以前と違って『いかにも魚の宝庫、気仙沼~』みたいな構成にはなっておらず、すっかり垢抜けていた(笑)。

海産物も加工品が中心で、生簀もあるにはあったが、ガラ空き状態。

特にめぼしい魚は見当たらなかった。

それでもこの程度の鮮魚は売られている。
ちなみに気仙沼で食べられる旬の魚は、公式サイトのこの記事が参考になる。
さすがに車中泊で生魚の調理は難しいが、これを参考に、スーパーなどで新鮮な刺身を探してみるのは楽しそうだ。
さて、最後になるが
実は「道の駅 大谷海岸」には、日帰り入浴施設が近くにないという難点がある。
これは”旅の宿”としては大きなデメリットになるのだが、実はここには地図では分からない利点もあるので紹介しておこう。

それはこの、東日本大震災後に「復興道路」と位置付けられ、2021年に全線開通した「三陸沿岸道路」のことで、実に330キロを超える日本最長の連続無料区間を有した高速道路だ。
この道を10分ほど北に走れば、10キロ以上離れた日帰り入浴施設がある「気仙沼」の市街地まで、無料で行くことができる。
「道の駅 大谷海岸」の車中泊好適度
「道の駅 大谷海岸」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内にあるが24時間利用可
缶・ビン・ペットボトル:同上

可燃物のゴミ箱は、24時間トイレに通じる2重扉の間に置かれており、24時間利用することができる。

近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。


臨時駐車場内にあるシャワールームは、海水浴期間中にしか使えない。
また気仙沼界隈にも、18時以降も日帰り入浴可能な施設は見当たらなかった。
ネット上に日帰り入浴可能との情報が残る、道の駅から200メートルほどの「はまなす海洋館」は、2025年11月現在、日帰り入浴は不可(電話で確認済み)。
また約12キロ・15分ほどのところにあり、道の駅からもっとも近いと思われる、気仙沼のトレーラーハウス銭湯「鶴亀の湯」の営業時間は、7時〜13時で7月〜11月のみの営業になっている。
ちなみに気仙沼方面で16時まで利用できるのは、道の駅から18キロ・20分ほど離れた「気仙沼 プラザホテル」で、料金はおとな800円。
気仙沼の観光がてらに行くなら、悪い選択肢ではないと思うが、ここから戻るくらいなら、岩手県の「道の駅 高田松原」を目指すほうがいいかもしれない。
それを考えると、
女川方面からなら、24キロほど手前の「道の駅 さんさん南三陸」から3キロほどのところにある、下記の施設で入浴を済ませてから来るほうが楽だと思う。
民宿 下道荘
道の駅から約3キロ
☎0226-46-6318
おとな500円
15時〜21時
※事前に電話要
不定休
コンビニ
ミニストップまで約2.5キロ
スーパーマーケット
「クリエみうら 階上店」まで約3キロ
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