車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、青森県の弘前に近い城下町「黒石」の奥地に湧く、秘湯「青荷温泉」の日帰り入湯情報を紹介しています。
「クルマ旅のプロ」がお届けする、車中泊で訪ねた名湯レポート
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国の温泉地の車中泊事情や温泉情緒、観光、グルメにいたる魅力を再評価し、「車中泊旅行者の目線」から紹介しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

~ここから本編が始まります。~
”泣けてくるよな悪路”の先にある一軒宿の秘湯に感激。

青荷温泉 DATA
青荷温泉
〒036-0402
青森県黒石市沖浦青荷澤滝ノ上1-7
☎0172-54-8588
大人600円
10時~15時(受付最終14時30分)
【詳細データ】
源泉かけ流し
泉温 41.7度
単純炭酸泉(無色透明、無味無臭)
pH :不明
飲食設備 :あり
石鹸・シャンプー: あり
駐車場: 無料 ※5台程度
「青荷温泉」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2013.08.13
2018.08.03
「青荷温泉」での現地調査は2018年8月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年10月に更新しています。
青荷温泉
「青荷温泉」のロケーション

「青荷温泉」は、弘前藩の城下町だった「黒石」の市街地から20キロほど離れた、「櫛ヶ峯」と「雷山(いかづちやま)」の山峡にひっそりと佇む一軒宿で、旅行業界では”ランプの宿”で有名だ。

もちろん現在は、旅館に電力は供給されているが、今なお灯りは140個とも云われる数のランプで賄われている。
ただし無線電波の不感地域で、テレビ・ラジオの視聴はできず、そのうえインターネットどころか、携帯電話も通じない。
そのような秘境で、戦前の1929年(昭和4年)から温泉宿を営んでいる「青荷温泉」は、嬉しいことに日帰りの入浴客も快く受け入れてくれる。
その噂を聞いて、一度は訪ねてみたいと思っている、温泉好きの車中泊の旅人は多いと思う。
筆者もそのひとりで、これまでに2度、秘境の温泉を楽しんできたのだが、マイカーで行く道中もなかなかのものだった(笑)。

通称「十和田道(国道102号)」との分岐点から、「青荷温泉」までは約6キロ。
前半の3.5キロは、カーブはあるが舗装されていて、対向もさほど難しくはない。

だが問題はその後だ。
未舗装の路面からは、絶え間なく振動が伝わり、キャンピングカーの家具のタガが緩むかと思うほど。ゆえにDIYで車中泊用に棚を組んでいるクルマは要注意だ。
そのうえ晴れれば、後に凄まじい土煙が舞い、雨が降ればスリップしてブレーキロックがかかる…
そんな2WDでは細心の注意が必要な悪路が、約1.5キロにわたって続いている。
宿では宿泊客をマイクロバスで送迎しており、キャブコンやバスコンでも行けなくはないだろうが、滅多にそんな道を走らない人は、それなりの覚悟で臨もう(笑)。

なお不安なら、「道の駅虹の湖」から無料の送迎バスが出ているので、それを利用するといい。筆者も次回はきっとそうする。
「青荷温泉」にある4つの温泉

さて。
こちらが青荷温泉の本館になる。
「1929年に開業した昔ながらの温泉宿」と聞いていたが、見えてきたのは道中の悪路からは想像できないモダンな建物だった。
イメージと違って驚いたが、2014年に改築されているとのこと。

日帰り客はこの本館の中にある内湯のほかに、向かいに建つ総ヒバ造りの「健六の湯」、さらに川をわたった先にある「露天風呂」と「滝見の湯」に、わずか600円で入湯できる。
もちろんすべて「源泉かけ流し」。さすが、コスパも際立っている。

2005年に新しく作り替えたという「滝見の湯」。
その名の通り、露天風呂からは「龍ケ滝」がよく見える。ただ、浸かると壁が圧迫感をもたらせ、露天風呂にふさわしい「開放感」に欠ける気がした。
聞くところによると、改築前(旧名「竜神の湯」)は壁がなく混浴だったらしい。

筆者は、むしろ内風呂の窓ごしに眺めるほうが風情を感じた。

露天風呂は「混浴」だが、現在は女性専用の時間帯(11時~12時・17時~18時)が設けられている。
さらに脱衣場も男女別になっており、かなり女性への配慮が図られているようだ。

そして最後が、筆者お気に入りの「健六の湯」。
見た目はログハウスのようだが、さすがは総ヒバづくりだけあって、中は本当に素晴らしい。

「健六の湯」に露天風呂はないが、天井の高さと、明り取りの窓の多さが、露天以上の開放感を与えてくれる。
この写真で、「チョー、気持ちええ~!」と叫びたくなる気持ちが伝わるだろうか。
お勧めの時期は「ねぶた(ねぷた)まつり」の期間

最後に。
東北以南の旅人にお勧めの時期は、北海道と抱合せで青森を旅しやすい夏だ。
特に8月初旬に行われる「青森県のねぶた祭り」の時は、日中に時間の余裕が持てるので行きやすく、筆者も「青森ねぶた祭」と「弘前ねぷたまつり」の間に訪ねている。
「青荷温泉」のアクセスマップ
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