25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、秋田県と岩手県にまたがって広がる八幡平の魅力と見どころ、そしてドライブ&車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
ドライブ&観光のベストシーズンは、ドラゴンアイが出現する初夏と、紅葉の秋

筆者の八幡平の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.20
2010.08.29
2012.05.01
2013.08.15
2014.04.20
2024.10.18
2025.05.29
「八幡平」の現地調査は2025年5月が最新です。
八幡平 車中泊旅行ガイド

八幡平の概要

「深田久弥」氏の著書「日本百名山」に登場する「八幡平(はちまんたい)」は、秋田県と岩手県にまたがる山で、
本には

八幡平の最高点は1614メートルの三角点のある所だが、特別に峰と称するほど際立ったものではない。~中略~ 広大な高原のあちこちに素朴な山の湯、風致のある池沼、北方独特の樹林が散在して、一大楽園を展開している。
と記されている。

「日本百名山」には、槍ヶ岳や剣岳のようなアルピニストが好む山のほかに、『山域の景色や周囲の眺望を楽しむこと』に重きを置いた山も選ばれており、「八幡平」はその典型例とも呼べる存在だ。

確かに「八幡平」の山頂付近は広い台地状になっており、自然豊かなその山域は、1956年(昭和31年)に「十和田八幡平国立公園」に指定され、スキーシーズンを含めると、年間約200万人がこの地に足を運んでいる。
ちなみに「八幡平」の名前の由来には、古代日本の英雄にまつわる伝説がある。

出典:Wikipedia
平安時代の初期に、日本で最初の征夷大将軍となって、京の都から奥州蝦夷(えみし)征伐にやってきた「坂上田村麻呂」は、この山に辿り着き、頂上付近の美しさを見て、神が住んでいる場所のようだと感じ、全軍を集めて戦の神様である「八幡大菩薩」に必勝祈願をした。
そして賊軍を打ち破ると、帰りに再び山頂に登り、「八幡大菩薩」に戦勝報告をすると同時に、感謝の意を込めてこの山を「八幡平」と名付けた。
「坂上田村麻呂」は実在人物なので、ただの伝説というわけでもなさそうだが、彼の蝦夷討伐の話は「平泉」の記事でも詳しくふれている。
さて。
「八幡平」の魅力は、その自然と景色の美しさだけではない。

まず、山域にある「後所掛温泉」や「ふけの湯」などでは噴気、噴泥などの現象が今なお活発で、湯治場ムードが漂っている。
山頂部のみならず、「玉川温泉」や「乳頭温泉」を含めた広域の「八幡平」は、温泉好きにとって国内屈指の『宝の山』と呼べるだろう。

それになにより、標高1,614メートルの「八幡平」は、なんと1,540メートル地点までクルマで登ることができる。
登山というよりハイキングと呼ばれる所以はそこにあるのだが、そのありがたい観光道路が、これから紹介する「八幡平アスピーテライン」だ。
八幡平アスピーテライン
秋田県鹿角市にある「蒸ノ湯ゲート(GoogleMAP)」から「山頂見返峠」を通って、岩手県八幡平市の「緑ヶ丘ゲート(GoogleMAP)」まで、「八幡平」を横断するように走る全長約35キロ(かつて有料だった区間は26キロ)の観光道路が「八幡平アスピーテライン」だ。

かつては有料道路だったが、1992年(平成4年)4月1日に無料開放された。
ただし、例年11月上旬から4月中旬頃まで冬期通行止めとなる。
ちなみに「アスピーテ[Aspite]」はドイツ語で、「八幡平」のような楯を伏せたようなかたちの火山(楯状火山)を意味している。
なお、「八幡平アスピーテライン」へのアクセス及び休憩・展望スポット及び車中泊事情は長くなるので、以下の記事に詳しい情報をまとめている。
この記事は「ドラゴンアイ」の見学と紅葉シーズンにも役立つと思うので、ぜひ参考にしていただきたい。
観光シーズンの始まりは、「雪の回廊」のドライブから

「八幡平アスピーテライン」は冬季通行止めになるが、ゴールデンウイーク前の4月中旬から下旬には通行止めが解除される。

その後しばらくは、道の両側に除雪で積み上げられた雪壁が残り、富山県と長野県を結ぶ山岳観光道路・「立山黒部アルペンルート」の室堂付近にできる、「雪の大谷」に瓜二つの「雪の回廊」が出現する。

ご承知の通り、「立山黒部アルペンルート」の「雪の大谷」は、自走することができないため、観光バスに揺られてこの景観を見るのに何千円もかかる。

だが「八幡平アスピーテライン」では、そこをマイカーで走ることができるうえに、なんと無料!。

しかも、山頂付近から見える岩手山の光景は抜群だ。

好きなところで、好きなだけ撮る。
マイカーですもの!(笑)。

「雪の回廊」は頂上に近づくにつれてその高さを増し、もっとも雪の深い「見返り峠」付近では、8メートル近い雪の壁がそそり立つ。
ただし通行再開当初は、山頂付近で積雪や凍結のおそれがあるため、岩手県八幡平市の「御在所ゲート」から秋田県鹿角市の「蒸ノ湯ゲート」の間は、1ヶ月近く午後5時から翌日の午前8時半までの間が通行止めになる。
また天候によっては通行止めになる場合もあるため、出かける直前に観光協会のホームページなどで確認するほうが確実だ。
もちろんGWでも、この道にはスタッドレスタイヤがあるほうがいい。
初夏の風物詩は「ドラゴンアイ」

例年5月の下旬から6月上旬にかけて、八幡平頂上付近の「鏡沼」では雪解けを迎えるが、その様子がまるで竜の目のように見えることから、いつしか「ドラゴンアイ」と呼ばれるようになった。
近年はSNSでその絶景が知れ渡り、ピーク時には「八幡平アスピーテライン」に長蛇の渋滞が発生している。
クライマックスは紅葉
名湯奇湯・目白押し!

樹海ラインの終点、見返り峠から下るとすぐに温泉宿「藤七温泉 彩雲荘」がある。
東北地方で最も高い標高1,400メートルに位置する露天風呂はほとんどが混浴で、一部は道路からも見えるため、少々大胆な心構えが必要だ。
また山々の麓にひっそりと佇む松川温泉は、松川沿いに点在する歴史的な温泉宿の集まりだ。
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