25年のキャリアを誇る写真好きの車中泊旅行家が、山口県にある「角島大橋」の撮影ポイントと撮影の秘訣を分かりやすく紹介しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
見た人が行ってみたくなるような「角島大橋」撮影の秘訣は、どこで撮るかより、「一期一会」を取り込む”ちょっとした機転”の中にある。

角島大橋 DATA
角島大橋
〒759-5331
山口県下関市豊北町大字神田
現地電話なし
24時間利用可能
通行無料
「角島大橋」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2013.03.10
2015.05.07
2022.04.24
「角島大橋」での現地調査は2022年4月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年12月に更新しています。
角島大橋

角島大橋のロケーションと概要

まずは「角島(つのしま)大橋」がどこにあるのかを説明しよう。
上のマップに赤丸をつけている「角島」は、山口県の北西のはずれにあたる下関市豊北町にあるのだが、クルマとはいえ、そう簡単に行けるところじゃない(笑)。

下関の「唐戸市場」からは約52キロ・1時間15分、また「長門湯本温泉」からでも約34キロ・40分ほど離れており、どこかで宿泊するとは云え、まさに『陸の孤島』と呼べるようなところだ。
にもかかわらず、

年間100万人近い旅行者が集まる理由は、この『日本離れした景観を自らの目で確かめたい』からに相違なく、願わくばInstagramにアップできる程度の写真は撮りたいと、誰もが思っているからだろう。
プロ・アマにかかわらず、”アート作品”としての写真を撮る人以外は、『角島大橋はこんなに美しいところだよ』と人に伝えたい、あるいは『本当にいいところに行ってきたんだね』と云ってもらいたいという心理から、シャッターを切っている。
ゆえに筆者は、その期待を叶えていただくためにこの記事を用意しているのだが、それは『すまし顔の美人』を平々凡々に撮るためのものではない。

世に云う「一期一会」は、そういう姿勢には宿らないものだし、なにより旅人の写真には”旅情”が大事だと思っている。
というわけで、本論に進む前に「角島大橋」に関する「トリビア」を、ひとつふたつ紹介しておこう。
こういう小ネタは、覚えておくと撮影のヒントになったりするものだ。

まず、全長1780メートルの「角島大橋」が開通したのは2000年(平成12年)で、想像していたより新しいのでは。
できた当時は日本一を誇る無料の離島架橋として話題になったが、その後続々と長い橋が登場し、現在は4番目の位置づけになるようだ。
それより気になるのは、なぜ角島の海がこのような美しいブルーに見えるのか…

「角島大橋」周辺の遠浅な海底は、貝殻が砕けた白い砂地になっており、その上に広がる透明度の高い海水が、太陽の日差しを受けることで、季節や時間帯によって、エメラルドグリーンやコバルトブルー、あるいは紺碧色などの多様な青のグラデーションを演出している。

しかも他に人工物のない、この『海の上の一本道』を、テレビ業界が放っておくはずがなく、「角島大橋」は昔からクルマのCMによく使われてきた。
最近では2025年春に放送された、「鈴木亮平」がフェアレディーZをぶっ飛ばす、『やっちゃえ日産』のCMにも一瞬だけ使われているが、一瞬でも「角島大橋」だと分かるところがすごいね(笑)。
さて。
既にここまでで、8枚の筆者が撮影してきた「角島大橋」の写真をご覧いただいたわけだが、「角島大橋」をキレイに撮影する秘訣はただひとつ。
それは、天気の良い日に行くことだ。
角島大橋の撮影ポイント

「角島大橋」には、本州側と角島側に展望所があり、撮影スポットは大きく分けると、❶本州側❷角島側、そして❸角島大橋の上の3ヶ所が挙げられるが、中でもポイントが揃っているのは、「海士ヶ瀬公園」の無料駐車場がある❶の本州側だ。
分かりやすい順番に説明しよう。
C:海士ヶ瀬公園(あまがせこうえん)

「角島大橋」に向かって右手にある「海士ヶ瀬公園」は、無料駐車場のほかに、公衆トイレと売店・観光案内所が用意されたビュースポットで、海岸との距離が近く、海の中の様子もよく分かる。

普通車47台が停められる無料駐車場。
2020年にここで車中泊をされた人の記事がネットにあったので、たぶん今でも可能だとは思う。なおトイレは洋式だが、ウォシュレットまではなかった。

「海士ヶ瀬公園」から見える「角島大橋」はこんな感じ。

「角島大橋」が「鳩島」を迂回するため、ヘビのようにくねっている部分をリアルにクローズアップできるのはここだけだ。
B:角島展望台

「角島展望台」は、「角島大橋」に向かって左手に見える小高い丘の上にある。

「海士ヶ瀬公園」よりは高さがあるので、もう少し立体的な景観が撮れる。
ただここでは、スマホでも超望遠機能を搭載しているiPhone(11以降)のような機種が役立つだろう。

例えば、望遠機能を使うと走行シーンの撮影が可能。
映っているのは、筆者が運転しているハイエースで、撮ったのは家内だが、大事なのは前後に他のクルマが写り込まないようにする絶妙の運転技術だ。
なんちゃって!(笑)。
たまたま、こういう一瞬が訪れただけ。
しかしそれを”モノ”にするのが、「一期一会」って奴かもしれない。

また広角モードを使えば、角島全体を画角に取り込める。
ただこれも『島全体が見えている』ことに気づくかどうか… そこがミソだ。

展望台はウッドテラスになっている。
A:角島大橋側道

さて。
今、ネットでいちばん多く見かける「角島大橋」の写真は、もっとも高台にあって、橋を真正面から捉えられる、この道の路肩から撮影されている。

ドローンには敵わないが、地上から「角島大橋」を雄大に撮影できるのは確かで、すっかりSNSでその噂が広まっているらしく、2013年は筆者の独占状態だったが、2022年には若いカップルがたくさん来ていたのには驚いた。
どうかここには、「幸せの鐘」が立てられないこと祈りたいものだ(笑)。

いっぽう「角島大橋」を渡った反対側にある撮影スポットとしては、「瀬崎陽(せさきあかり)の公園」が挙げられる。

ここからは、「角島大橋」の盛り上がった部分が見られ、本州側からとは一味違う景観が楽しめる。

そして最後は「角島大橋」の上からの撮影だが、これは車窓から撮るのが安全でお勧めだ。
こちらは、本州から角島向きに走行しながら撮影した写真になる。
なお「角島大橋」に歩道はないが、生活道路なので歩いて渡ることは可能だ。

また橋の中央あたりに駐車帯が設けてあるが、ここも狭いため、よほど時間を選んで利用しないと、こういう危険なことになるので気をつけよう。
正直なところ、ここにそうしてまで見るべきものがあるようには思えなかった。
角島の見どころ

出典:Wikipedia
角島は写真左下の「夢崎」と、右上の「牧崎」の2つの岬が、牛の頭のように見えることから、その名が付いたと云われ、戦前は下関要塞地帯の一部として、旧日本陸軍の砲台陣地が置かれた要衝だったという。

700人ほどが暮らす現在の「角島」には、明治9年に初点灯した文化遺産の「角島灯台」や、柱状節理の断崖が響灘からそそり立つ「牧崎風の公園」などがあり、「北長門海岸国定公園」の人気観光スポットになっている。
ただ当サイトは、『角島大橋の撮影』に重きを置いているので、見どころの詳細は下記のサイトでご確認いただきたい。
角島大橋周辺の車中泊事情

前述したように、どうしても角島で夕陽と朝日が撮りたければ、「海士ヶ瀬公園」の無料駐車場でも車中泊はできると思う。

ただ、何も約6キロ・クルマで10分ほどのところに「道の駅 北浦街道豊北」があるのだから、あえて不便なところで車中泊をする必要性は感じない。

また午前中に「角島大橋」を撮影するのなら、その後に赤い鳥居のトンネルでお馴染みの「元乃隅神社」に足を運び、そこから少し東にある「長門湯元温泉」に近い、「道の駅 センザキッチン」で車中泊をされることをお勧めする。
なお、「元乃隅神社」ほか「長門」エリア全体の見どころはこちらにまとめているので、お時間があればどうぞ。






















