「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。


~ここから本編が始まります。~
冬季は休業する「道の駅 蒜山高原」は、外観がリゾートホテルにしか見えない”的外れ”な道の駅。

「道の駅 蒜山高原」 DATA
道の駅 蒜山高原
※公式サイトなし
〒717-0503
岡山県真庭市蒜山富山根694-129
☎0867-66-7018(ホテル蒜山ヒルズ)
営業時間
直売所 9時~16時30分
水曜 定休
「道の駅 蒜山高原」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第11回
登録日/1996年8月5日
2020年3月に一度閉鎖となるが、2021年4月に再オープン。
「道の駅 蒜山高原」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.03.28
2011.08.01
2020.03.22
2022.05.04
2023.07.17
「道の駅 蒜山高原」での現地調査は2023年7月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年12月に更新しています。
道の駅 蒜山高原

「道の駅 蒜山高原」のロケーション

「道の駅 蒜山高原」は、米子自動車道「蒜山インター」から約8キロ・10分ほどの、岡山県道422号・蒜山高原線沿いにある。

大山南麓の標高約500メートル地点にあたる蒜山は、西日本を代表する高原リゾートで、大山隠岐国立公園に指定されている。
さすがに”西の軽井沢”は言い過ぎだが(笑)、昔から有名企業の別荘が多く、濃厚なミルクで知られるジャージー牛の牧場がトレードマークの、牧歌的なところだった。

天候がよければ春先の空気が澄んだ日には、北北西の方角に中国地方随一を誇る名峰、大山の頂きを見ることもできる。

筆者は家内の実家が島根県の出雲にあることもあり、子どもたちが幼い頃からよく大山・蒜山高原に出かけてきたが、当時はスキーやキャンプなどのアウトドアフィールドのイメージが強かった。

しかし近年は、新たな自転車ブームにすっかり染まった感がある。
「道の駅 蒜山高原」開業からの経緯

「道の駅 蒜山高原」は、1996年(平成8年)8月に蒜山高原の一等地にオープンした道の駅だが、できた当初から”怪しげな道の駅”だった(笑)。

宿泊施設研修室やレストランなどを備えた、地域振興施設「蒜山ヒルズ」は当時の八束村が建設し、駐車場および休憩・情報コーナーを備えたサイクルセンターは岡山県が整備したというが、見た目は”ただのホテルの駐車場”。
『どこが道の駅なの?』というか、『休憩で訪れた人は、どこで休めばいいの?』という、『道の駅の1丁目1番地』が分からないのだから参った(笑)。

しかも『ちょっとお高くとまった感じ』で、大浴場があるにもかかわらず日帰り客には開放もせず、まさに『宿泊客ファーストというか、道の駅の客など”まるで眼中になし”』と云わんばかりの印象だった。
そして
2020年3月31日。
”コロナ禍”も無関係ではないと思うが、案の定、潰れてしまった。

聞けば「ホテル蒜山ヒルズ」は、開業当初は真庭市出資の第三セクターが運営し、その後は湯原温泉にある「(有)トラベルシリウス」が指定管理者となったが、経営不振を理由に2019年度から23年度までで、契約期間を4年残して撤退している。
そりゃ20年以上、”無料で利用できる権利を持つ道の駅の利用客”を、ないがしろにしてきたのだから当然の報いだ。
そんなわけで、
「道の駅 蒜山高原」については、そこから現在(2025年12月)までの推移についても”経過観察”をしてきた。
それにしても…
ここはオープン以来30年近く経つのだが、指定管理業者が何度変わろうと、一度も公式サイトが作られたことがない!
つまり今もなお、やっていることがまったく公表されない”驚くべき道の駅”であって、論より証拠に観光協会などのオフィシャルな紹介サイトに書かれている内容もバラバラで、未だに的を得ていないものもある。
まったくもって、「責任者不在」とはこのことだろう。
続いてここからは、2021年4月26日に蘇った「道の駅 蒜山高原」の話になる。

といってもリニューアルではなく再開なので、外観は以前と何も変わっていない。

唯一新しくなったのは24時間トイレで、ウォシュレットに改修されていた。
だが、トイレにはこんな張り紙が!

「①車中泊及び火器の使用禁止」とも、「②車中泊(時に)火器の使用禁止」とも解釈できる、こんな張り紙をするようでは、相変わらず先が思いやられた(笑)。
それにしても…
今は道の駅が全国に1200ヶ所以上あるのだから、曲がりなりにも関係者なら、そのあたりのルールは知っているのが当然で、こういう注意書きをするなら、他の道の駅がどうしているかを、先に調べるのが”民間企業では常識”だろう。
当たり前すぎて、研修ですら習わないのでは…(笑)。

とはいえ、「サイクルセンター」の休憩室と化していたスペースには、物販飲食の店が再開され、活気が宿って名物もちゃんと品揃えされていた。

こんな狭いスペースで、かつてのように野菜まで売ってたら、すぐ近くにある「道の駅 風の家」に太刀打ちできるわけがない。
多少は商売が分かる人が来たようだ。

そもそも「道の駅 蒜山高原」の駐車場は、フラットなうえに適度にばらけていて木立も多く、静かで車中泊には快適だ。
つまり本来は、潰れる可能性の低い施設だと思う。
2023年7月。
筆者の記事を読んだかどうかは知らないが、日帰り入浴の案內がホテルの入口に掲げてあった(笑)。

”ようやく当たり前のことに気づいてくれてよかった”と思ったのだが、肝心の入浴料金の記載がどこにも出ていない。
この短い利用時間で、わざわざ聞かなければ値段も分からないというのは、『所詮はポーズであって、本音は”ノーサンキュー”なんだな』と受け取られてもしかたない。
ようやく今は、ホームページで確認できるようにはなったが、それは道の駅ではなく、あくまでも「ホテル蒜山ヒルズ」のサイトだ。
「道の駅 蒜山高原」の施設
2025年12月。
2024年8月に、地元では有名な「ベーカリーズキッチン オハナ」の「道の駅蒜山高原店」がオープンした。
画像を見た感じでは、せっかく復元されていた物販飲食スペースが、すべてこのパン屋さんにリニューアルされているようだ。
なので、現在の『ホテル蒜山ヒルズ宿泊者以外が利用できる、正確な道の駅の施設』は、2025年12月に現地取材をしてから記載をしたいと思う。
かわりに「ホテル蒜山ヒルズ」の一階が、誰でも気軽に出入りできるような雰囲気になっていればいいのだが…
だが、ここでも『予想外というか、いくらなんでもそこまではしないだろう』という事態を目の当たりにする。

北海道や東北地方では、冬季閉鎖する道の駅は珍しくないが、本州では長野県の「道の駅美ヶ原高原」か、和歌山県の「道の駅 ごまさんスカイタワー」くらいしか聞いたことはなく、いずれも標高は1000メートルをはるかに超えている。
蒜山高原にはスキー場もあり、「道の駅美ヶ原高原」や「道の駅 ごまさんスカイタワー」とはかなり事情が違うと思うし、そもそも道路休憩施設である道の駅が通年営業できないこと自体に、強く疑問を感じる。
甘やかすにもホドがあると思うのだが…
「道の駅 蒜山高原」の車中泊好適度
「道の駅 蒜山高原」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:屋外にあり24時間利用可能
缶・ビン・ペットボトル:同上


近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 蒜山高原」の温泉&買物施設
ホテル蒜山ヒルズ大浴場
道の駅に併設
※温泉ではなく沸かし湯
おとな500円
朝風呂:7時~10時(受付最終9時30分)
通常:15時~18時(受付最終17時30分)
不定休
※宿泊施設なので、満室時は利用できない場合もある。
その場合は、以下の温泉館が利用できる。
蒜山やつか温泉快湯館
道の駅から約6キロ・クルマで10分
☎0867-66-2155
おとな740円
4月~11月:10時~22時
(受付最終21時30分)
12月~3月:10時~21時
(受付最終20時30分)
水曜 定休
コンビニ
セブンイレブンまで約7キロ。
スーパーマーケット
大きな店には30分近く走らないと行けないが、食料品は6キロほどのところにある「スーパーヒルセン」で手に入る。
「道の駅 蒜山高原」のアクセスマップ
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