25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、月山富田城跡にある「道の駅 広瀬・富田城」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
道の駅での車中泊に不安を感じる方は、こちらをご覧になってみてください。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 広瀬・富田城」は利便性には優れているが、早朝から『難攻不落の山城』と呼ばれた「月山富田城跡」へ登りに来る人が多く、”旅の宿”には今ひとつ。

道の駅 広瀬・富田城 DATA
道の駅 広瀬・富田城
※公式サイトなし
〒692-0402
安来市広瀬町町帳775-1
☎0854-32-2575
営業時間
10時~17時
水曜定休
「道の駅 広瀬・富田城」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第9回
登録日/1995年8月3日
「道の駅 広瀬・富田城」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2015.05.02
2023.05.05
2025.09.15
※「道の駅 広瀬・富田城」での現地調査は2025年9月が最新です。
「道の駅 広瀬・富田城」目次

「道の駅 広瀬・富田城」のロケーション

「道の駅 広瀬・富田城」は、鳥取県との県境に近い島根県安来市の道の駅で、近くには有名な「足立美術館」がある。

「足立美術館」は「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で、山陰エリア唯一となる最高評価の「三つ星」を獲得しており、外国人からもよく知られた存在だ。

ただ京都で日本庭園を見慣れている日本人には、「横山大観」や「北大路魯山」人といった、我が国を代表するアーティストの作品のほうが興味深いかもしれない。

出典:しまね観光ナビ
その「足立美術館」に加え、『戦国時代最強の山城』とも呼ばれ、日本100名城に名を連ねる「月山富田城」を抱えるロケーションにありながら、設備投資も行われず、見るからに廃れかかった「道の駅 広瀬・富田城」は、他県の観光資源に恵まれない道の駅から見れば、たぶん「宝の持ち腐れ」に見えると思う。
だが車中泊でこの地を訪れるに旅人からすれば、そんな「道の駅 広瀬・富田城」で泊まれなくても、何ら困ることはない。
なぜなら今は、15キロ・20分ほどのところに物販飲食施設の充実した、「道の駅 あらエッサ」があるからだ。
「月山富田城」は日本100名城

とはいえ、
「道の駅 広瀬・富田城」に足を運ぶ人の大半は、この「月山富田城」がお目当てだと思うので、ここでは先にその話をしよう。
「月山富田城」は平安時代末期に、平家の武将「平景清」が築城したと伝えられているが、難攻不落の名城として知られるようになったのは、15世紀に「尼子(あまご)氏」が入城してからだ。

戦国時代に下剋上を果たし、「出雲国」の支配者となった「尼子氏」は、「周防国(山口)」を本拠地とする”名門”守護大名「大内氏」の侵略を、難攻不落の「月山富田城」を生かした戦いで退けたものの、その「大内氏」の内乱に乗じて所領を奪い、中国最大の大名へとのし上がった「毛利元就」に今度は攻められ、実に1年半に及ぶ籠城戦の末に敗れて、城を明け渡した。
その後のお家再興と居城の奪還を目指した、ドラマチックな歴史と物語を秘める「月山富田城」については、長くなるので以下の別記事に詳しく掲載している。

当サイトのコンセプトは「旅行ガイド」なので、単なる「月山富田城」の解説めいた話ではなく、江戸時代に「松江城」が藩政の中心になるまでの経緯も記している。
なので松江にも足を運ぶなら、ぜひ合わせてご覧いただきたい。
「道の駅 広瀬・富田城」の施設

こちらが「道の駅 広瀬・富田城」の航空写真で、駐車場は島根県道45号・安来木次線に沿って長細くレイアウトされている。

ここが❶の駐車スペースだが、全体的に傾斜があって車中泊には適さない。

こちらが24時間トイレに近い❷の駐車スペースで、車中泊をするならここがいい。

ただし、ウォシュレットがあるのは多目的トイレだけだ。

そしてここが、臨時駐車場的位置づけで、未舗装の❸の駐車エリアになる。
日本100名城に名を連ねる「月山富田城」には、今でも年間およそ2万人の歴史ファンが全国からやってくるため、連休はここも満車になる。

それもあって、一時はこういう貼紙がされていた。
確かに「月山富田城」の登城口にある「道の駅 広瀬・富田城」の駐車場には、40台ほどのキャパしかなく、朝の9時近くまで城にも登らない車中泊旅行者に占拠されるのは、迷惑行為と云えなくはない。
また中国地方には、国交省の「仮眠発言」の煽りを受けて、一時期「車中泊禁止」と明記されたポスターが出まくり、大騒ぎになった経緯もある。
だが少なくても2022年以降は、筆者が知る限りそのポスターはどの道の駅からも撤廃され、同時に「車中泊禁止」の表示も「宿泊禁止」に修正されている。
『それってどう違うの?』
も含めて(笑)、現在は下記のような利用法なら、なんら心配することはない。
しかし旅行者側の立場から云うと、本当に重要なのは、『そっちこそ、車中泊をする価値がある道の駅なのか?』ということだろう。
基本的に世の中は、施設が客を選ぶのではなく、利用者が施設を選ぶものだ。
そしてそれからすると、
「道の駅 広瀬・富田城」には、問題があると感じざるを得ない。
端的に云うと、ここには「道の駅」の看板を掲げた建物がない。
ということは、
「道の駅」であるという自覚がないとも云えるわけだ。

まずこちらは「安来市立歴史資料館」で、210円とはいえ有料の博物館だ。

その1階で「月山富田城」の歴史やジオラマ模型を展示しているのだが、如何せん内容が“ショボすぎる”(笑)。

ちなみに筆者はこの番組を自宅で見たのだが、普通なら館内の一画にモニターとイスを置き、来場者に見てもらうだろう。
これだけのクオリティーを持つ動画を自費で制作したら、1000万円なんて予算では到底できないはずなのに、それを活用しようともしないのだから、鈍感さには呆れるしかない(笑)。
安来市立歴史資料館
入場料210円
10時~17時・火曜定休

そして問題は、こちらの「広瀬絣(かすり)センター」の看板がかかる藍染め体験施設で、事実上はここが『道の駅の駅舎』になる。

なるほど。

その中にパンフレットが置かれた情報コーナーと、そばをメインにした軽食の食堂、そしてわずかばかりの土産物コーナーがあり、そこに尼子氏のグッズも並んでいる。
しかし見る側からすると、ここは文化施設なのか商業施設なのかよく分からない。

つまり、トラックもほとんど通らない場所にあり、地域の情報発信基地にしてはお粗末な現在のままなら、「月山富田城跡 駐車場」で十分で、道の駅である必要性は感じられない。
道の駅の認定を返上するつもりがないのなら、せっかく2棟あるのだから、「安来市立歴史資料館」に展示物と体験施設を集約し、「広瀬絣センター」を一般的な物産館&食事処にしてくれれば、ずいぶんそれらしくなると思うし、きちんと外部のコンサルティングを受けてリニューアルすれば、「道の駅 広瀬・富田城」は劇的に変われるはずだ。
「道の駅 広瀬・富田城」の車中泊好適度
「道の駅 広瀬・富田城」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横に設置
ここは遠方からも見学客が来るだけに、可燃物のゴミも出ると思うが、そういう不便さをどうにかしてやろうという気は、さらさらないらしい(笑)。

近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。 しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、 道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。 すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。

「道の駅 広瀬・富田城」の最寄りの温泉&買物施設
夢ランドしらさぎ
道の駅から約2キロ
☎0854-28-6300
おとな550円
10時~21時(受付最終20時30分)
水曜 定休
コンビニ
ファミリーマートまで約650メートル
スーパーマーケット
「フーズマーケットホック 広瀬店」まで約600メートル
月山富田城跡のアクセスマップ
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