25年のキャリアを誇る車中泊旅行家が、NHKの朝ドラ「ばけばけ」で脚光を浴びた、松江の見どころの上手な周り方と、車中泊事情を詳しく紹介しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
城下町「松江」は、朝一番から観光するのがベストで、有効なのは”前泊”。

「松江」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.06.22
2009.03.19
2011.07.29
2013.02.25
2015.05.08
2016.10.09
2018.03.17
2019.06.08
2025.05.26
「松江」での現地調査は2025年5月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2026年4月に更新しています。
松江の見どころの上手な周り方と、車中泊事情

松江のロケーションと特性

出典:出雲市
「松江の城下町」は島根半島の東部に位置し、西の端にある有名な「出雲大社」とは、「宍道湖」を挟んで約40キロ・1時間ほど離れたところにある。

「出雲大社」はテレビで見たことがあっても、「松江」の場合はNHKの朝ドラ「ばけばけ」を見るまで、そのイメージがまったく浮かばなかったという人は、けして少なくないと思う。

出典:NHK
しかし今は、その「ばけばけ」で描かれた、江戸町風情が色濃く残る「松江の城下町」を、ぜひ一度訪ねてみたいと思っている人が、ずいぶん増えたに違いない。
そこで、「ばけばけ」ゆかりの地を含む「松江の城下町」の見どころを、『大人の目線』からたっぷり紹介したいと思っているのだが、その前に。
冒頭で書いたように、『松江は朝一番から観光するのがベスト』な観光地だ。
「松江城」の界隈に見どころが集中しているため、まず駐車場が激混みするのと、観光バスが続々と押し寄せる日中は、どの施設も待ち時間が発生する。

特に国宝に指定された天守の中が狭い「松江城」と、今が旬の「小泉八雲旧居」はそうなりやすいし、「堀川めぐり」は遊覧船が団体客の「予約」で埋まっていて、自由に乗れないこともありうる。
つまり朝から家を出ていたのでは、まさに混雑する時間帯にジャストミートするのが目に見えている。
ゆえに移動日は、あえて半日時間をつぶして、翌日の朝からいくほうがいい。
アクセスルートとお勧めの観光&前泊スポット

さて。
当サイトは、『車中泊によるクルマ旅』を前提としている。
しかしネットであれ紙媒体であれ、世の中に実在する旅行ガイドの大半は、公共交通機関を利用する個人旅行者、あるいはツアー旅行者をターゲットにしているため、以下の話は不要で、いきなり「松江の見どころ」から始まる。

だが「ロード・トリップ」とも呼ばれる我々の旅は、どこを通り、どこに立ち寄るかでずいぶん中身が違ってくる。
まして中国自動車道の始点となる「吹田インター」から「松江城」までは、フルに高速道路を走って約280キロ、ノンストップでも3時間半ほどかかる道のりだけに、せめて行きくらいは道中でどこかに立ち寄りたいものだ。

ナビゲーションに任せれば、上に書いた『中国道→米子道→松江道』を通る最短ルートが案内されると思う。
そのルートを通るのなら、時間があれば「蒜山高原・大山」に寄り道して行くのも悪くない。
ただしその場合は、翌朝スムーズに「松江」に行きやすい「道の駅 あらエッサ」まで移動してから、車中泊をするほうがいいと思う。
ただ、近頃の筆者は「中国道」から無料の「鳥取道」で日本海に出て、そこからさらに、ほとんどが無料区間となっている「山陰道」を通って「境港」を目指し、「中海」の北側を走って「松江」に出るルートを通ることが多い。

このルートは交通費が安く収まるうえに、”途中下車”がやり放題なので、鳥取県を観光しやすい。
特に翌朝「松江」を目指す日は、近くて見どころが揃った「境港」がお勧めだ。
「境港」には、日帰り温泉を併設している、無料のいい車中泊スポットがある。

最後は『とっきおきの裏技』だが、「松江」に夕方到着して、先に『宍道湖の夕日』を見るという手もある。
晴れていれば、この「日本夕日100景」に選ばれている絶景を見ないまま、「松江」を去るのはもったいないのだが、観光した当日は、そこまで気力・体力が持つかどうかはわからない(笑)。
その時は、「松江」の市街から10キロほどのところにある、「道の駅 秋鹿なぎさ公園」で車中泊での車中泊がお勧めだ。
松江の観光スポットの上手な周り方

「松江城」界隈の主な見どころは、このマップに集約されているのだが、ポイントはその「周る順番」にある。
通常は、『物理的に駐車場から近い順』にガイドされると思うのだが、ここではあえて『松江のことがよく分かる順』に案内したいと思う。
なぜなら「松江」を理解する秘訣は、
『これが、あ~なって、こ~なって、そ~なるんだ。』
という筋道を正しく追うことにある。
1.松江歴史館

『えっ、松江城じゃないの?』
そう思う人も多いと思うが、最初に訪ねるべきところが、「松江歴史館」であることに間違いはない。
というのは、
国宝に指定されている「松江城の天守」は、江戸時代初期に築造されたままの建物なので、「大阪城」や「岡山城」などの博物館を兼ねた”再建天守”と違って、中にはほとんど展示も解説もない。

そのため、まずは「松江歴史館」に足を運び、その『築城のあらまし』を知ることが大事になる。
ここで簡単なトリビアを。
「松江・松山・高松・松本・松阪」など、地名に「松」がつく町に共通している歴史があることをご存知だろうか?
「松江歴史館」に行けば答えは分かるのだが、待ちきれないと思うので(笑)、ここで答えを明かしておこう。
それは江戸時代に、「徳川宗家」との縁が深い「松平氏」が治めていた領地だったからだ(もちろん例外もある)。
「松江」に最初にやってきた「松平氏」は、「徳川家康」の「孫」にあたる「松平直政」。武勇を誇るバリバリの由緒正しき「親藩大名」だった。
2.松江城

「松江城」のガイドは星の数ほどあると思うが、書き手に知識がなく、上っ面しか紹介できていないものが大半で、『まさに国宝にふさわしい、本当にすごい城だな』と思わせてくれるものは少ない。
「松江城」最大の特徴は、天守の中を見るよりもむしろ、このあたりから見たほうがよく分かる。
天守の中は、「松江歴史館」で学んできたことを『確認する場』に過ぎない。
3.潮見縄手(小泉八雲旧居)

武家屋敷が多く残る「潮見縄手」は、「松江城下町」の中で、もっとも江戸時代の面影を色濃く残す「伝統美観地区」だ。
そしてここに「ばけばけ」に登場した、「ヘブン」と「おとき」が新婚生活を過ごした本当の屋敷が残されている。
今の自分達が見てもそうだが、西洋人の「ラフカディオ・ハーン(後の小泉八雲)」が、この端正な「潮見縄手」の屋敷に惚れ込むのは、無理もない話だと思う。
ただここにもトリビアが。
なぜ130年以上前の武家屋敷が、これほどきれいに守られてきたのか?
これはドラマを見ていた人は、「なるほど~、それでか!」と気づく話だ。
4.堀川めぐり

「堀川めぐり」は、城下町だけでなく「堀」を含む「水郷」が、ほぼ当時のまま残されている「松江城下町」ならではのアトラクションで、それはそれなりにおもしろいと思う。
ただ筆者の話には、ドジャースの大谷くんが投げるスィーパーくらい、途中から軌道がギュッと曲がる、”魔球”のような話が盛り込まれている(笑)。
こここそ、「ばけばけ」を見ていた人は必見。絶対に行きたくなるはずだ。
さて。
ここで大事になるのが「駐車場」だ。
「松江城下町」には、大きく分けて❶「松江城大手前駐車場」❷「松江市営城山西駐車場」、そして島根県庁の❸「おもてなし駐車場」がある。
単純に云えば、「松江歴史館」から一番近いのが❶、お金がかからないのは❸になるのだが、このガイドでのお勧めは❷の「松江市営城山西駐車場」になる。

理由は、最後の「堀川めぐり」の「ふれあい広場乗船場」にもっとも近いからだ。
たぶん遊覧船から降りる頃には、1万歩を超えていると思うので、もう歩きたくない気分になっていると思う(笑)。
ここは「松江歴史館」には一番遠いのだが、距離は約900メートルで、ゆっくり歩いても15分ほどで着ける。
また行きにも「潮見縄手」を通るが、「小泉八雲旧居」には入らず素通りしよう。
松江市営城山西駐車場
158台 24時間利用可能
8時〜19時
普通車1時間未満 300円
1時間以上2時間未満 500円
以降30分毎 +100円
19時~8時
30分未満 100円
30分以上 200円
以降30分毎 +100円
※上限600円
※指定観光施設利用により駐車料金半額
最後に。

昼食は「堀川めぐり」の途中でするのがいいと思う。途中下船ができる「カラコロ広場」の周辺には、ランチが食べられる店も多く揃っている。
繰り返しになるが、「松江歴史館」「松江城」「小泉八雲旧居」には、できるだけ早く行くことだ。
そのためには、サンドイッチとペットボトル入のドリンクのような、素早く空腹を満たせるものを持参しておくといい。
「松江」は旅慣れしたインバウンドも多いので、舐めたらアカンで!(笑)。
彼らは日本人より、日本の観光地事情をよく勉強している。
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