「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、20年以上かけて味わってきた全国のソウルフード&ドリンクを、そのレシピと老舗・行列店を交えてご紹介します。
インスタント袋麺ではなく、箱入りスープがお勧め
寿がきや食品株式会社は、世界で初めてスープの粉末化に成功した会社である。
東海地方在住の人で「寿がきや」を知らない人はまずいないと思うが、この事実を知る人は、その中のほんの一部ではないだろうか…
今日は、あの日清に負けず劣らずニッポンらしさが誇りに思える、寿がきや食品㈱の商品の中から、筆者がイチオシする「味噌煮込うどんスープの素」を紹介したい。
その前に… 「寿がきや」といえば「和風とんこつラーメンでしょ。」と、云いたい人はたくさんいると思う。
もちろん実家が三重県津市にある筆者は、中学・高校時代を通じて、Subakiyaのラーメンを数えきれないくらい食べてきた。
だが、大人になって味覚が変わったのか、今はこの「和風とんこつラーメン」をちっとも美味しく感じなくなってしまった。
そんなはずはないと何度か試したが、結果は毎度同じで、やはりとんこつラーメンは「うまかっちゃん」がナンバーワンだと今は思う(笑)。
だが、こいつは違う。八丁味噌の濃厚なスープは、食するたびに「さすがは寿がきや!」と思う逸品だ。
ただし、写真の袋麺は「完璧」ではない。
ここで思い出して欲しいのが冒頭の一節。寿がきや食品株式会社は、世界で初めてスープの粉末化に成功した会社である。
簡単にいえば、スープの旨さに麺が全く追いついていない。もしこのスープに「どん兵衛の麺」がついていたら… と口惜しく思うくらいだ(笑)。
ところがある日、いつも帰省時に行く馴染みのスーパーで、その悩みを払拭してくれる製品の存在に気がついた。
あれ、あるやんか、スープだけのパッケージが!
しかも隣はうどんスープの「コールマン」と呼ぶに相応しいヒガシマル。なるほど、寿がきやはお値段1.5倍だけのこだわりを持つ「スノーピーク」というわけか(爆)。
それ以来、筆者は東海地方のスーパーに行くたびに、このパッケージを探しては買ってくる。もちろん中に入れるうどんは「きしめん」ではなく讃岐。
邪道と言われても、腰のないうどんは嫌だ。