25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、紅葉最盛期の磐梯吾妻スカイラインのドライブ&撮影ガイドです。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
10月中旬に紅葉のピークを迎える「磐梯吾妻スカイライン」の狙い目は、朝日と雲海と”天狗の庭”

筆者の裏磐梯の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.23
2010.08.24
2011.10.28
2012.10.16
2024.10.13
「紅葉の磐梯吾妻スカイライン」の現地調査は2024年10月が最新で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年5月に更新しています。
紅葉の磐梯吾妻スカイライン
ドライブ&フォトスポットガイド

紅葉シーズンとグリーンシーズン
では、見どころが大きく変わる!
裏梯吾妻スカイラインの概要

「日本の道100選」に名を連ねる「磐梯吾妻スカイライン」は、写真の「裏磐梯」側のゲートウェイとなる「土湯峠」から、福島市側のゲートウェイにあたる「高湯温泉」まで、「吾妻連峰」の山並みを縫って走る全長28.7 キロの「山岳観光道路」だ。

平均標高1,350メートルの火山地帯が織りなす光景は、「磐梯吾妻レークライン」「磐梯山ゴールドライン」とはケタ違いのスケールを誇っており、季節を問わず「火山地帯」が持つ大自然の力を惜しむことなく見せつけている。
それだけに、例年11月中旬から翌年4月上旬までは冬期通行止となる。
年ごとの正確な通行期間の日程は、こちらのサイトで確認を。

なお有料道路時代の普通車の通行料金は1,570円だったが、料金徴収期間の満了に伴い、2013年に無料開放されている。
グリーンシーズンのイチオシは「浄土平」

仮にマップもなく、何の予備知識もないまま「磐梯吾妻スカイライン」を走ったとしても、「浄土平」の近くまで来れば、明らかに景観が変わるので気がつくはずだ。

1893年の「一切経山」の噴火で生まれた、標高約1,600メートル地点に位置する「浄土平」には、火山礫に覆われた荒々しい景観が広がっている。

その中心部には「浄土平ビジターセンター」を筆頭に、有料駐車場・レストハウス・野外トイレ・登山道・自然探勝路などが整備され、手軽に周辺の自然と向き合えるようになっている。

とりわけ満点の星空が広がる『夜の浄土平』は、全国でも有数のスターウォッチングポイントで知られ、本格的な望遠鏡を備える天文台では、定期的に天体観測のイベントも行われている。

駐車場は日中は有料だが、トイレとともに24時間開放されており、車中泊もできる。

また「浄土平」には「吾妻小富士」と呼ばれる火口跡がある。

わずか10分登れば頂上の「お釜」まで行けるので、運動がてらに立ち寄るといい。
この程度の苦労で、ありのままの火口跡が見られるところは珍しい。

ただ、秋でもここは早朝から満車になる。
しかしお気づきのように、「浄土平」には樹木がないので紅葉はしない。
つまり紅葉が目的の人は、その時期にわざわざ行く必要はなく、寄るとしても、紅葉スポットを先にまわってからでいい。
なぜなら…
紅葉シーズンとグリーンシーズンでは、見どころが大きく変わる!

出典:自然公園財団
まず「磐梯吾妻スカイライン」の沿線には、「井上靖」氏が名付けた「吾妻八景」の碑が立っている。

それぞれの場所から見られる景色を、詳しく紹介しているサイトもあるが、正直云って、筆者がグリーンシーズンに感動を覚えたところはなかった。
ただ最初に書いた通り、例年の「磐梯吾妻スカイライン」は10月中旬に紅葉の最盛期を迎える。
「吾妻八景」に注目するのその時期だ。
紅葉シーズンの見どころは、「天狗の庭」と「双竜の辻」

天狗の庭
「吾妻八景」のベスト紅葉スポットは、間違いなく「浄土平」から「高湯温泉」方面に少し下った、標高約1,400メートル地点にある、この「天狗の庭」だ。

ただし上の写真の景観は、「吾妻八景」の「天狗の庭」の碑の周辺では見えず、もう少し「浄土平」に近づいたところから視界に入ってくる。
また「天狗の庭」には駐車場がないので、狭い路側帯にしかクルマが停められないため、空いている時間帯でなければ、こういう写真を簡単には写せない。
撮影は2012年10月16日午前7時24分。
光線は午前中のほうがいい。
つばくろ谷

紹介サイトの中には、「不動沢橋」で有名な「つばくろ谷」も紅葉スポットにあげているところがある。

「つばくろ谷」はイワツバメが飛び交っていたことからその名がついた渓谷で、84メートル下の谷底にいたる、左右の絶壁が紅葉で染まる。
ただし標高が「天狗の庭」より200メートル低いため、紅葉のピークは少し遅い。
そのため、両方をベストのタイミングで見られるのはレアケースになる。

なお「つばくろ谷」にもトイレと無料駐車場があり、写真はその横の展望台から撮れるのだが、想像通り紅葉シーズンは朝から”ダダ混み”で、駐車場の空き待ちの行列ができている。
また駐車場は傾斜が強く、車中泊に適しているとは思わない。
双竜の辻

それもあって、筆者がナンバー2に挙げるのは、この「双竜の辻」だ。
理由は、雲海に浮かぶ「磐梯山」の雄姿が見られるからに他ならない。
猛暑が続く近年は紅葉のピークの予測が難しいが、ここは同時期に高い確率で雲海が発生するので、知っていれば”手ぶら”で帰らずに済む(笑)。

「双竜の辻」は、右に「磐梯山」、左に「安達太良山」の雄大な景色が望め、ふたつの山が首をもたげて向かい合う二匹の竜のように見えることからそう名付けられたというが… さすがに作家だけあって、すごいイマジネーションだね!

ちなみに現在は、「湖見峠(うみみとうげ)」の手前のヘアピンカーブを高台から撮影した、こちらの風景のほうが有名だと思う。
ただし赤く見えるのは紅葉ではなく、朝日に染まっているから(笑)。

雲海のない日の「湖見峠」は、「磐梯山」の左に「猪苗代湖」、裾野の右手に「秋元湖」「小野川湖」「桧原湖」が顔をのぞかせている。

それが、このあたりに雲海が湧く理由だ。
さて。
ここでもう一度、「磐梯吾妻スカイライン」のマップを確認しよう。

出典:自然公園財団
これを見ると紅葉期の「磐梯吾妻スカイライン」は、夜明けに近い時間帯に「土湯峠」側から登り、「浄土平」を素通りして「天狗の庭」まで行くのが、理にかなった効率の良い攻め方であることがわかる。
そして車中泊ができる旅人には、それを実現するのに適した”寝場所”がある。
要領よく撮影するための秘策は、「道の駅つちゆ」での車中泊

「道の駅 つちゆ」は、「裏磐梯」から始まる「磐梯吾妻レークライン」に接続する国道115号沿いの道の駅で、標高約800メートルの高地に建っている。
そこから「磐梯吾妻スカイライン」の「土湯ゲート」まではおよそ10キロ、早朝ならクルマで10分ほど走れば到着できる。

なお雲海の有無は、「道の駅つちゆ」からでも確認できる。むしろ「道の駅」が霧に包まれているくらいのほうが、いいかもしれない。
また「磐梯吾妻スカイライン」の東側出口にあたる「高湯温泉」から、約14キロ・クルマで20分ほどのところにある「道の駅 ふくしま」は、「道の駅つちゆ」よりも遠いものの、車中泊環境は格段に揃っている。
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