25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、福島県のいわき元湯温泉にある「フラガール」の舞台、「スパリゾートハワイアンズ」の魅力と見どころです。
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この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
不屈のシンボル「スパリゾートハワイアンズ」には、映画「フラガール」に描かれたヒストリーが今も息づく。

「スパリゾートハワイアンズ」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2016.09.07
2025.05.28
「スパリゾートハワイアンズ」での現地調査は2025年5月が最新です。
スパリゾートハワイアンズ

スパリゾートハワイアンズがあるのは、かつて炭鉱で栄えた町「いわき」
スパリゾートハワイアンズの前に行きたい、いわき市石炭・化石館ほるる
スパリゾートハワイアンズがあるのは、かつて炭鉱で栄えた町「いわき」

「スパリゾートハワイアンズ」がある「いわき市」は、福島県の太平洋岸に沿って南北に伸びる、「浜通り」の南に位置する大きな街で、面積は福島県下最大、人口は郡山市に次ぐ第2位、東北地方でも仙台市、郡山市に次ぐ第3位を誇っている。

「いわき」では、明治初頭に本州最大で東京にもっとも近い炭鉱となる「常磐炭田」の開発が始まり、そこから日本の近代化に欠かせない地域としての発展を遂げる。

しかし高度経済成長期に入ると、石油へのエネルギー革命が進み、石炭産業は急速に衰退しはじめた。

そこで炭鉱会社の「常磐炭礦(現:常磐興産)」が、命運をかけて1966年に開業したのが、これから紹介する「常磐ハワイアンセンター(現在のスパリゾートハワイアンズ)」だ。
結果的にそれが功を奏し、「いわき」は炭鉱の町から観光都市への転換に成功する。
スパリゾートハワイアンズの前に行きたい、いわき市石炭・化石館ほるる

「常磐炭田」の125年に及ぶ歴史を現在に伝えているのが、こちらの「いわき市石炭・化石館ほるる」。

館内には常磐炭田の採掘の歴史と、昭和10年頃の炭住や戦後の世話所・共同炊事場を復元した生活館と映像ルームがある。

また市内で発掘されたリアルな恐竜の化石や、地球の歴史を物語る諸外国の化石資料は、大人が見ても楽しめる。
時間に余裕があるなら、「フラガール」を見た人は「スパリゾートハワイアンズ」より先に、こちらへ足を運ぶといいだろう。

トヨエツらが演じた、無骨な炭鉱夫の姿が記憶の中から蘇る。
いわき市石炭・化石館ほるる
☎0246-42-3155
おとな660円
営業:9時~17時(入館16時30分まで)
毎月第3火曜定休
無料Pあり
スパリゾートハワイアンズの歴史

「スパリゾートハワイアンズ」は、いわき温泉から湧き出す温泉と、温水プール、ホテル、ゴルフ場からなる大型レジャー施設で、注目すべきはビーチシアターで行われる本格的なフラダンスショーだ。

「常磐興産」は、1884年(明治17年)に「渋沢栄一」らが石炭を採掘するために設立した「磐城炭礦社」をルーツにする企業で、炭鉱閉鎖後の1966年に新たな産業として観光に目をつけ、「常磐ハワイアンセンター」を開業した。

「常磐ハワイアンセンター」は、首都圏からもファミリー層を多く呼び込み、2006年に公開された映画「フラガール」の舞台にもなるなど、全国的な知名度を誇る施設となり、現在は「スパリゾートハワイアンズ」に名前を変えて営業している。
2024年9月に、米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループが買収を発表

「常磐興産」は2022年度に新型コロナ禍の影響による赤字からは脱却したが、半世紀以上前にオープンした施設が老朽化する中で、改修・改装にかかる多額の設備投資を行えない状態が続いていた。
さらに長期的には少子高齢化によるファミリー層の減少も予想されることから、そごう・西武などを買収したフォートレス・インベストメント・グループの提案を受け入れ、その傘下となることが決定。
同社の資金力やレジャー施設運営の知見に期待をかけることにしたという。
フォートレス・インベストメント・グループの「山下明男」日本代表は、今後は老朽化した施設を改装し、これまでどおり日本国内の客を軸に据えた運営を進めるとしている。
現在のスパリゾートハワイアンズ

料金・施設・ショー等の詳細は、長くなりすぎるので公式サイトで確認を。
なお50歳以上の、平日の日帰り入場料は1500円。通常の大人料金の約半額に割引される。
これなら今は、こましなスーパー銭湯に行くのと大差がない。

なお駐車場は2時間まで無料で、それ以上は24時まで1回1000円となっている。
映画「フラガール」

舞台は1965( 昭和40)年に大幅な事業縮小に追い込まれた、福島県いわき市の「常磐炭鉱」。
映画は炭鉱で働く人々が、リストラの現実・苦悩に立ち向かい、「町おこし」の期待を背負った「常磐ハワイアンセンター」の誕生から成功までの実話を元に描かれている。
特に「松雪泰子」と「蒼井優」の本格的なタヒチアンダンスは素晴らしく、作品に懸ける情熱が伝わってきた。
2006年9月公開。
監督:李相日
主演:松雪泰子
第30回日本アカデミー賞・最優秀作品賞
主なキャスト
松雪泰子・蒼井優・豊川悦司・山崎静代・岸部一徳・富司純子 ほか

映画のラストで「蒼井優」が踊ったのは、「タネイムア」というタヒチのフラ。
その驚くほど情熱的なダンスの動画は、こちらのサイトで見られるのだが、映画ではそれを「蒼井優」本人が踊っているのだから、なんとも驚く(笑)。
「タネイムア」は、ポリネシアン・グランドステージで現在も公演されている。
ただし、開演時間は20時30分からで、ショーは約50分。
今は30分ほどで行ける小名浜の「いわき・ら・ら、ミュウ」が道の駅に登録されたので、ご飯も温泉もついでにここで済ませておけば、車中泊なら楽勝だ(笑)。
スパリゾートハワイアンズのアクセスマップ
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