冬の東海取材旅❸静岡県 西伊豆・三保の松原/2015.2

富士山 三重県の忘備録
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、原稿作成のためのメモ代わりに書き残してきた「忘備録」を、後日リライトしたものです。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
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西伊豆から陸路で、再び清水へ。

この日の伊豆半島は、「本日天気晴朗ナレドモ浪高シ」。

日本海軍がバルチック艦隊と戦う際に好都合とされた天候は、筆者が駿河湾をフェリーで渡るには適さなかった(笑)。

土肥フェリーターミナル

フェリーに乗りたかったのは、初日に三保の松原が撮影できなかったからに他ならない。

土肥から正午発の駿河湾フェリーに乗れば、1時半には三保の松原に到着でき、ドピーカンの空にクッキリと富士山が浮かぶ絵が撮れる。

しかし、65分間も強風警報で荒れる駿河湾上にいられる自信はなかった。

そこで方針転換することに。

幸いなことに翌日も天気は快晴の予報で、取り残してきた清水一帯の撮影は、明日に賭けることにした。

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さて。風光明媚な西伊豆だが、クルマ旅における課題は車中泊スポットの少なさにある。

土肥温泉 市営無料駐車場

写真の土肥温泉の市営無料駐車場は、奥の公園にトイレがあり、車中泊をする人のブログにちょくちょく登場するのだが、入口の看板にはこんな文言が書かれた看板が置かれている。

これを置いただけで、オートキャンパもカーネルも、いや全てのマスコミが、もう「車中泊」という切口では土肥温泉を取り上げることができなくなり、初めて伊豆に行く車中泊の旅行者には、そこに温泉があることすら伝わらない。

だが、伊豆半島には有り余る数の温泉があり、ここでは旅行者のほうが優位といえる。本当にこんな荒っぽい対応でいいのか?

道の駅 くるら戸田

そのうえ2015年4月には、お隣の戸田に温泉併設の道の駅「くるら戸田」が誕生する。そうなれば土肥温泉はもう、車中泊の旅人から無視される場所になってしまうことだろう。

沼津 港食堂

伊豆半島を出た後は、「沼津港新鮮館」に立ち寄り、昼食を食べた。

沼津といえばアジの干物が名産と聞く。そこで「干物製造業直営食堂」のノボリが立つ「港食堂」で、それをオーダーしたのだが、出てきたものはまさにオオアジ(笑)。やられちまった!

やはり外食する店はきちんと調べてから行くべきだ。適当な行動はそれなりの結果しかもたらしてはくれない

とんだ空振りもあって、三保の松原に到着できたのは夕方の5時。戸田を出たのが12時前だったので、5時間近い時間を要したことになる。いかに駿河湾フェリーが早くて楽かが身に沁みてよく分かった(笑)。

三保の松原

夕方は富士山もよく見えたが、西日では松の色が出ない。そんなわけでこの日もロケハンに当てるほかなく、三保園ホテルの温泉で疲れを癒やし、無料駐車場で車中泊した。

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翌朝。天気が良さそうなので、夜明けとともに浜に出てみた。

三保の松原 朝日

ただ三保の松原から富士山がらみの朝日が撮れないことは最初から分かっていた。なぜなら、そんな写真をこれまで見たことがないからだ。あれば「三保の松原 朝日」で検索すればすぐに見つかる(笑)。

早朝の三保の松原は、昨日と同じで松原の色が出ないため、本格的な撮影は太陽がもう少し昇ってからにする。

そこで先に、別の富士山のビューポイントへ向かうことにした。

薩埵峠

薩埵(さった)峠は、歌川広重の描いた「東海道五十三次」の浮世絵で、当時の風景の面影が今でも残っているとされる希少な場所だ。

かつての東海道「由比宿」と「興津宿」を結ぶ間にあり、無料駐車場も用意されているので、クルマで行くことができる。ただし手前の坂はかなりきつい。

薩埵峠

 もっとも今は、こちらの景観が薩埵峠を有名にしている。

日本平

日本平からは、富士山に加えて三保の松原が見渡せる。
頂上には広い無料駐車場と2つの展望台があるが、この写真は「日本平さくら通り」から撮影している。

予定していた2ヶ所を撮り終え、改めて「三保の松原」に到着したのは午前10時40分。まさに撮り頃の時間帯だ。

世界遺産 三保松原

これが「天然色の三保の松原」。今回の旅ではこのワンカットを撮るために現地2泊3日、トータルでは実に4日を要した。

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