秋の東海取材旅 岐阜・高山・木曽/2014.9

岐阜 三重県の忘備録
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、原稿作成のためのメモ代わりに書き残してきた「忘備録」を、後日リライトしたものです。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
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長良川・高山・飛騨古川・木曽

鵜飼 長良川

今回は、まさにこの写真を撮るべく長良川へとやってきた。

長良川で鵜飼が行われるのは10月15日まで。今は目の前の金華山に建つ岐阜城もライトアップされ、フィナーレに向けた様々なイベントが行われているようだ。

それにしても、さすがは宮内庁職に認定された鵜匠だけあって、その「たずなさばき」は洗練されて無駄がなく、美しくさえ感じられた。

岐阜城

さて。美濃と言えば「斉藤道三」、岐阜と言えば「織田信長」。

二人は義理の親子で、道三が築き上げた資産を、信長が義理の兄から奪還し、天下布武へと続いて行く。

岐阜城はまさに信長躍進の「舞台」となった居城で、今も金華山に残る参城の道は、秀吉や光秀、また家康らも実際に歩いてきた。

金華山ロープウェイ

ただし今回は急ぎの取材にて、そのあたりはビューンとロープウェイで割愛してきた(笑)。ちなみに金華山は東海地方の「高尾山」のようで、ド派手なウエアを身にまとったランドネ達を多く見かけた。次回はぜひ歩いて登りたいものだ。

今は長良川の河原にある、無料のオートキャンピングフィールドにいる。

昨日はここで地元の友達と焚火を囲んだが、こんな場所は自分じゃとても探せない… 簡易トイレしかないが、キャンピングカーならそれで十分だ。

本日は9時までここで過ごして、そのあとは「岐阜の朝の楽しみ」を取材に街に出る。

ああいりす モーニングセット

朝・昼・夜とそれぞれに楽しみがある岐阜市周辺は、車中泊のクルマ旅にはお勧めの土地。 その後は下呂温泉を抜けて高山へと向かう。

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筆者が高山の町を訪ねるのは、今回が4度目だ。

高山観光

ただ過去3回は、いずれも上高地や奥飛騨温泉郷の「ついで」だったため、じっくりと町中を見れてはいなかった。

なぜなら高山の印象は、「道が狭いうえに、人も車も多く世俗的な店ばかり」だからだ。本来は奥飛騨や上高地と比べるところではないのだが、車中泊で飛騨高山に来る人の多くは、たぶん筆者と思いはそう変わらないのではないだろうか… 

そんなわけで、今回はそれが偏見かどうかを確かめるべく、車中泊スポットを含めて本気で高山を歩いてきた。

高山 さんまち

高山市内の見どころは大きく2つに分かれる。ひとつは、るるぶや食べログに煽られた観光客がどっと集まる「さんまち」エリアで、確かに洒落たカフェや雑貨屋さんなどが「昔風の装い」で並んでいる。

世俗的には違いないが、巧みに洗練されていて、白川郷の通りとはずいぶん違う。ちなみに、彼らのお目当ては下の写真だ。

飛騨牛の握り

今、高山ではこれがブームのようで、何件もの「飛騨牛の握り」テイクアウト店を見かけたが、まさに軒並みの行列だった。これに耐えられる中高年と外人さんは、たぶんいない。

筆者は仕事だから頑張ったが… いや頑張ったのは家内だった(笑)。まっ、プライベートの旅なら、まず手を出すことはないだろう。ここで貴重な体力を大きく消耗してはいられない。

高山 豊明台組保存区域

中高年にお勧めなのは、豊明台エリアだ。

日壁民芸館と古島屋住宅の豪商屋敷の先に、秋の高山祭りの舞台となる桜山八幡宮がある。本来はここが高山の観光メインストリートだったらしいが、歩く人の数はさんまちのおよそ10%、その人たちの年齢層は約2倍… これほど客層が鮮明に違うところも珍しい(笑)。

人力車 高山

もっとも、それは手元にある「まっぷる」がその紹介に割いているページの数に比例しているわけだが、そう思うと「中高年るるぶ」というガイドブックがあってもよさそうだ(笑)。人力車もここではよく似合う。

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さて。今は高山から10キロほど離れた道の駅「アルプ飛騨古川」でこのブログを書いている。

飛騨古川

今日は朝から、瀬戸川沿いに白壁土蔵が残る端正な飛騨古川の町を散策した。歩いたのが平日の朝だったため、雑踏ではなく日常の姿がそこにはあった。

中高年になるとこういうところが落ち着ける。

ただ取材が難しいのは、いつもいつも「こういう絵」がそこで見られるわけではないということだ。

特に高山のような人気の観光地では、むしろ休日の人だらけの写真のほうが、読者に臨場感が伝わるのではないかという気がする。現実に読者が行けば、それを目にするしかないのだから… 

ただ、曜日を変え、季節を違え、積み重ねた取材回数の多さが、記事に「厚み」「深み」を感じさせてくれるのは間違いあるまい。

街道沿いの店が開く頃、我々は最後の目的地である木曽へと向かった。

馬篭宿

さて、木曽といえば中山道。69ある宿場町の中でもとりわけ有名なのが、馬籠と妻籠宿だろう。この2つはセットのように紹介されるが、実は間に県境があって、馬篭宿は岐阜県、妻籠宿は長野県になる。

筆者が馬籠宿に来たのはこれが4度目。最初は家族で御嶽スキー場の帰りに立ち寄ったのだが、馬籠は冬に来ると大変だ。石畳の坂道は凍れば途方も無い道になる(笑)。

妻籠宿

馬籠宿に比べると、妻籠宿は平坦で歩きやすく土産店の数もずいぶん多い。高山に例えるなら、妻籠宿は若い人が楽しめる「さんまちエリア」に近い。

ちなみに妻籠宿は1976年9月に日本で最初に登録された重要伝統的建造物群保存地区のひとつ。白川郷の荻町や京都の産寧坂、萩の武家町などが「同期」にあたる。

これで4日に及んだ「第一次岐阜取材」は終了。

一度帰阪してデスクワークを済ませた後、2週間後に今度は白川郷と乗鞍の紅葉を撮りに戻ってくる。春の富山県と同じく、秋の岐阜県はできれば1ヶ月くらい滞在したいところだ。

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