25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、関門海峡を挟んだ門司と下関の観光と車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
関門海峡は、「下関」と「門司」の両岸に整備されている、ウォーターフロントを見てまわるのがお勧め。

関門海峡の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2010.10.10
2011.04.26
2015.09.19
2016.12.09
2021.12.25
2022.04.25
関門海峡での現地調査は2022年4月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年3月に更新しています。
「門司」&「関門海峡」 車中泊ガイド

関門海峡の概要と通行ルート

福岡県の「門司」と山口県の「下関」を隔て、古来より日本海と瀬戸内海をつなぐ海上交通の要衝であった関門海峡は、国内のみならず諸外国との交流交易、あるいは防衛の拠点として、日本の大きな時代転換期の歴史舞台となってきた。
現在、その関門海峡を渡るルートには以下の3つがある。
関門橋

1973(昭和48 年)に開通した、山口県「下関市」と北九州市「門司区」を結ぶ全長1.068 メートルの吊り橋で、開通時点は日本および東洋最長だった。
正式な路線名は「関門自動車道」で、通行は有料となっている。
関門トンネル

関門トンネルは「関門鉄道トンネル(山陽本線)」及び、「新関門トンネル(山陽新幹線)」と、上がクルマ(通行料片道160 円)、下が人道(無料)の二重構造になった「関門国道トンネル」の3 つの総称だ。
関門連絡船

下関の「唐戸」と「門司港」の間を約5分で運航している、関門汽船株式会社の連絡船で、本州と九州を結ぶ市民の足として、近年まで「海上国道2号線」と呼ばれていた。
関門海峡へのアクセスは、フェリーが断然便利で楽!

中国自動車道の「吹田インター」から、九州自動車道の「門司インター」までは約527キロ、休憩なしでも6時間以上はかかるだろう。
ETC割引を利用すれば、片道11,170円(2025年3月時点)で行けるとはいえ、ガソリン代に食事代等を加味すれば、ハイエースならひとり旅でもプラス13000円、合わせて24,000円近い費用になる。
もちろんそこに、運転手の「お時給」は含まれていない(笑)。

いっぽう本州からは九州の新門司港行きのフェリーは、大阪から2社、神戸から1社、東京から1社、神奈川県の横須賀から1社の合わせて5社が運行している。

横須賀から深夜に出港している便を除くフェリーは、いずれも夜に出港し、早朝に門司港に到着するので、日程が限られる人だけでなく、体力を温存して九州に渡りたい人にも適している。
各社・各航路の詳細は下の記事に詳しくまとめてあるので、ぜひご参考に。
関門海峡の覚えておきたい歴史

関門海峡は、平安時代と幕末に、日本の歴史のターニングポイントとなる大きな戦いの舞台となっている。

また関門海峡に浮かぶ船島(ふなしま)では、1612年(慶長17年)に「宮本武蔵」と「佐々木小次郎」による有名な「巌流島の戦い」が行われた。
壇ノ浦の戦い

1185 年(元暦2 年/ 寿永4 年)
2022年に放送された、大河ドラマ「鎌倉殿の13 人」でも描かれた「壇ノ浦の戦い」は、「源頼朝」の挙兵以来5 年もの長きに及んだ「治承・寿永の乱」の最終決戦にあたる海上戦で、「源義経」率いる源氏軍が勝利をおさめ、平家一門は滅亡。
以降日本は、武家政権の鎌倉時代へと進んでいく。
「壇ノ浦」は、本州と九州を隔てる関門海峡がもっとも狭くなっている海域で、現在はそのうえに関門橋が架かり、海底には関門トンネルが通っている。
下関戦争

1863 年(文久3 年)下関事件
1864 年(元治元年)馬関戦争
下関戦争は「攘夷」を掲げる「長州藩」が引き起こした、イギリス・フランス・オランダ・アメリカの列強国連合との、2度にわたる武力衝突事件のこと。
これにより壊滅的な打撃を受けた「長州藩」は、以降「攘夷」を捨てて近代化へと舵を切り、「薩長同盟」を締結して倒幕に成功し、日本は明治維新を迎える。
関門海峡観光の秘訣

結論から云うと、秘訣は「門司」でも「下関」でも行動範囲を広げず、「ウォーターフロント」での観光と飲食に徹することだ。

翌日以降のスケジュールと車中泊スポットの立地を考えると、フェリーで新門司港に到着後、「下関」に渡って午前中に「みもすそ川公園」と「火の山公園」を訪ね、「唐戸市場」で食事と買物を終えたら、再び関門海峡を越えて「門司」に戻ってくるのが理想の行程になる。

「下関」側にある「唐戸市場」は、鮮魚市場と食堂等が一体になった施設で、一部の店では観光客向けにフグも販売している。

お勧めは、金・土は10 時~ 15 時、日・祝は8 時~ 15 時で開催される「活きいき馬関街」と呼ばれる飲食イベント。

フグはもちろんノドグロや甘鯛などの握り寿司や、ウニ・イクラなどがふんだんに使われた海鮮丼がリーズナブルな値段で店頭に並ぶ。

なお「唐戸市場」の周辺には、飲食店と土産物屋が揃う「カモンワーフ」と水族館もあり、時間を持て余す心配はない。

いっぽう「門司」の方は、ウォーターフロント一帯が「門司港レトロ」と名付けられたノスタルジックな建築物のテーマパークになっている。
しかも歩いて周れるので、いちいちクルマを動かさなくても楽しめる。

そのうえ夜景も美しく、夕食を食べながら飲んだ後、車中泊することも可能だ。
関門海峡界隈の車中泊事情&車中泊スポット

マップからも分かるように、関門海峡の近くには、「下関」側にも「門司」側にも道の駅はないのだが、関門橋を挟んで「下関」側に「壇ノ浦PA」、門司側に「めかりPA」がある。

少々騒がしいとは云え、トイレにウォシュレットがあって、可燃ゴミも捨てられるアドバンテージは大きい。

また「下関」の「カモンワーフ」、あるいは「門司港レトロ」の近くには、車中泊ができるコインパーキングがあるので、お酒が飲みたい人にはそちらがいい。
ちなみに写真の「サクラビール」は、大正から昭和初期にかけて、九州で親しまれた歴史あるビール。こういうところにまでこだわってくれると外食も楽しい。

なお無料で車中泊旅行者に人気があるのは、「門司」側では「ノーフォーク広場」、「下関」側では「老の山公園」だろう。
いずれもウォーターフロントから、クルマで10分以内のところにある。
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