「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
観察できる時期は、11月下旬から2月下旬

山本山 DATA
湖北町野鳥センター
〒529-0365
滋賀県長浜市湖北町今西1731
☎0749-79-1289
おとな300円
営業時間:9時~16時30分
火曜定休
「山本山」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2004年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2004.01.24/2004.02.01/2005.01.03/2005.01.08/2005.01.18/2005.01.23/2005.01.29/2006.12.17/2007.02.07/2007.11.25/2009.12.24/2011.02.20/2016.01.23/2025.11.25
「山本山」での現地調査は2025年11月が最新です。
琵琶湖(湖北町・山本山)のオオワシ

歴代の山本山のオオワシ

オオワシは日本最大の猛禽で、絶滅のおそれがある野生生物に関する保全状況や分布、生態等を記した「レッドデータブック」にその名を刻んでいる。
冬になると、流氷に乗ってオホーツク湾岸にやってくる姿が、しばしばテレビで放送されるが、関西のバーダーには琵琶湖の湖北にある山本山に飛来する1羽のオオワシのほうが馴染み深い。
2004年から足掛け20年にわたり、山本山のオオワシを見続けてきた筆者が知る限り、現在のオオワシは3代目の個体になる。
ただ「湖北野鳥センター」では2代目と捉えているようだ。
初代が来なくなってからしばらくは、奥琵琶湖の葛籠尾崎を縄張りにしているオオワシが、山本山にも姿を見せていたようだが、それは「山本山のオオワシ」とはカウントしていないとのこと。
現在観察できるのは、その後にやってきたメスのオオワシで、「山本山のおばあちゃん」と呼ばれているらしいが、それはマスコミでしか聞いたことがない(笑)。
まずは湖北町野鳥センターへ

オオワシが観察できる山本山は、「湖北野鳥センター」の真裏にある小さな山で、普段オオワシが留まる斜面は、クルマなら1.2分のところにある。
羽をたたんでも1メートルほどの大きさがあるとはいえ、この山のたった1本の木に留まる、その姿を見つけるなんでできるのか?
初めての人は、野鳥観察慣れしていなければまず100%無理だと思うが、それを可能してくれる施設がある。

それが「道の駅 湖北みずどりステーション」に隣接している、「湖北町野鳥センター」で、リピーターでも山本山に来たら、まずはここに足を運ぶ人が多い。

なぜなら「湖北野鳥センター」では、随時館内のフィールドスコープでオオワシの居場所を捉えている。
ゆえに初めて行くなら、最初にここでその姿を確認してからの方が確実だ。
また山本山の観察スポット付近には駐車場がないので、「湖北野鳥センター」から1キロ近く歩く必要があるのだが、もしその時にオオワシがいなければ、『骨折り損のくたびれ儲け』になってしまう。
300円の入館料が必要だが、スタッフから確実に直近のオオワシ情報を得られることもあり、筆者は「駐車場代」代わりと割り切って利用している。
また「湖北野鳥センター」の価値は、それだけにとどまらない。

館内の通路で通じている、隣の「琵琶湖水鳥・湿地センター」では、ご覧のようなオオワシの食事シーンなどの貴重な記録映像を見ることができる。
写真を撮らないのであれば、寒い路上で遠くの様子を立ったまま見るよりは、暖房が効いた館内で座って見るほうが間違いなくいい(笑)。
山本山の観察ポイント

次は山本山の観察ポイントについてだが、基本的には「湖北野鳥センター」から山本山に一直線に伸びる車道沿いから、留まっているオオワシを観察する場合が多いのだが、留まる場所によって見やすい農道に人が集まることもある。
数年前のブーム以降、ここでの路上駐車が問題になり、一時期はオオワシ観察用の無料臨時駐車場が用意されたこともあった。
しかし現在は、「野鳥観察センター」前の無料駐車場にクルマを停めて、そこから歩くようになっているようだ。

ここから見られるのは、お決まりとも云えるこの姿と、

餌を捕らえて戻って来る飛翔シーン。

よほど運が良ければ、こういう場面に巡り合うこともあるが、足繁く通い詰めた筆者でも、鮮明に撮影できたのは2度しかない。

いっぽう撮影が目的の人は、こういうカットにはすぐ飽きてしまうので(笑)、リアルな捕食シーンを狙って琵琶湖の湖岸で待ち構えている。
水中の獲物を捉えるシーンを撮影できるかどうかは、オオワシが琵琶湖のどのあたりで狩りをするか次第だが、それを追求したい気持ちはよくわかる。
ただし、遠くにいて高速で動くオオワシを撮るには、バズーカ砲のような超望遠レンズと、高速連射ができる高性能の一眼レフカメラがないと不可能に近い。
ちなみにそれが可能な機材はこれ。
プロユースのこのセットがあれば、あとは腕と運次第だが(笑)、今は1/30ほどのコストで、留まっているオオワシなら撮れるカメラがある。

筆者が愛用しているのは、ニコンが野鳥撮影用に開発したデジタルカメラで、コンパクトなボディながら、最大2400ミリという圧倒的な望遠撮影が可能だ。

この場所からでも、山中に潜むオオワシをきっちりセンターに捉えている。
下はその最新モデルになるが、野鳥撮影を望むならこの程度の投資は必要かと。
ただこれで飛翔シーンを撮影するには、”神業的センス”が求められる。
撮影・観察時の留意点

ダウンジャケットにキャップや手袋、さらにネックウォーマーにカイロなどの防寒装備はもちろんだが、盲点なのは足元だ。
湖北町は本当によく冷えるし、12月下旬になれば雪が降る日も出てくる。

またオオワシ探しには双眼鏡が不可欠だ。
双眼鏡選びは倍率よりも見やすさが大事で、ニコンの製品は多少大きいが、眼鏡をかけても覗きやすく、バーダーには人気がある。
なおオオワシは、一度しっかり獲物を食べると2時間はまず飛ばない。
そのため飛翔シーンを待つには、粘るしかないので椅子の持参がお勧めだ。
また近くにはコンビニもないので、飲み物とおにぎりなども用意して行くほうがいいと思う。
周辺の車中泊事情

山本山は「道の駅・湖北水鳥ステーション」からほど近く、車中泊で利用するには都合がいい。
オオワシは朝8時過ぎに狩りに出ることも多く、そのチャンスを追うには車中泊のほうが断然有利だ。
だが、湖北は北陸性の気候なので積雪・凍結の覚悟と装備が必要。1月になれば、もうスタッドレスタイヤ無しでは危険だろう。
また、オオワシは夕方4時前には別の場所にある「ねぐら」に帰るので、夕食と温泉に充てる時間はたっぷりある。
スーパーや食事処は、北陸自動車道のインターがある木之本か、長浜に通じる国道8号に出ればすぐに見つかるが、最寄りの日帰り温泉である「北近江リゾート」で、平日は900円で土日祝日1200円になる。
なお山本山から15キロほど離れているが、浅井に700円で日帰り入浴ができる「健康パークあざい」という施設がある。
【重要】冬の車中泊の寒さ対策

琵琶湖 車中泊旅行ガイド







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