25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、鹿児島県の薩摩半島・南端部の観光情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
CMロケ地から行列グルメ店まで、指宿温泉から始める退屈なしのドライブコース

南薩道路

開聞岳をバックにインスタ映えする写真が撮れる場所は、「瀬平自然公園」あたりになるが、「瀬平自然公園」からの景観はたいしたものではなく、ここは車窓からの景色のほうが有名だ。

この写真は、指宿と枕崎を結ぶ国道226号、通称「南薩道路」で撮ったもの。
指宿方面から来ると開聞岳は見えないので、一度Uターンし、指宿に向けて走って見るだけの価値はあると思う。
番所鼻自然公園

江戸時代に薩摩藩の番所があったことから、その名がついた「番所鼻自然公園」には、日本地図作成のために立ち寄った「伊能忠敬」が、「天下の絶景なり」と賞賛した逸話が残る。

「伊能忠敬」が「番所鼻」を測量で訪れたのは1810年、66歳の時というから驚く。
全国測量は隠居後の55歳から始まり、71歳まで続けられたが、地図の完成を見ることなく、73歳でその生涯を閉じている。
なお「忠敬」の業績は、NHKの以下のページで2分ほどに要約された、とても分かりやすい動画で知ることができる。
また、その人生をテーマにした落語家・立川志の輔による新作落語を映画化した、「大河への道 伊能忠敬物語」も2022年に公開されている。
これは歴史が好きでなくても、感動できる秀作だと思う。
タツノオトシゴハウス

「番所鼻」の海域にはタツノオトシゴが生息しており、公園の一画には日本で唯一のタツノオトシゴ観光養殖場がある。

タツノオトシゴといえば、2016年に流れていたこのダイハツ・キャストのCMに覚えがある人もいるのでは?
CMは2本収録されており、2本目に「タツノオトシゴハウス」が登場する。
釜蓋神社

スサノオノミコトを祀る「釜蓋神社(かまふたじんじゃ)」の正式名は、「射楯兵主神社(いたてつわものじんじゃ)」で、置いてある釜の蓋を頭にのせ、鳥居から拝殿まで落とさずに歩くことができれば、願いが叶うとされる。
写真は筆者。
芸能人やスポーツ選手も訪れるというので、試しにやってみたら、なんとすんなりできてしまった。
枕崎

指宿の市街地から枕崎までは、約40キロ・1時間ほど。
ここまで紹介してきた観光スポットに立ち寄りながら来ても、ランチタイムには到着できる。そこでグルメの話から始めよう。

枕崎と云えば「鰹(かつお)」。

ただし有名なのは「タタキ」より、江戸時代から作られてきた、伝統加工食品の「鰹節」のほうだ。
傷むのが早い鰹は、冷凍技術が進むまで、近海で捕れたものしか生で食べることができず、「地産地消」するしかなかった。
しかも枕崎は遠洋漁業が中心の町である。

生の鰹の典型とされる食べ方に、「タタキ(藁焼き)」がある。
だがそれは、漁場が近く近海漁業が主流の、土佐の「おはこ」としてテレビで紹介され、一躍有名になった。
そこで枕崎の漁師たちは、大型船内での冷凍に賭ける。
そして試行錯誤の末に、「ぶえん鰹」を編み出した。

昔から枕崎では、塩をしていない新鮮な魚を「ぶえん(無塩)」と呼んでいた。
その「ぶえん」鰹を食べさせてくれる店があるというので訪ねてきた。

暖簾をくぐったのは、枕崎駅前にある味処「一福」。
特産の鰹をメインに、刺身や煮物、塩焼きなど、素材の持ち味を生かした料理が食べられる地元の人気店だ。

家内は手堅く、鰹のタタキ定食を注文。
見た目から、鮮やかな赤身の色と弾力のある食感は伝わると思うが、切り身には鮮度の良いカツオが持つ、ほんのり甘い脂の味がしっかり残されていた。
まさに「ぶえん」、生臭さとは「むえん」だ(笑)。
いっぽう筆者は、「枕崎鰹船人めし」なるものに興味が湧いた。

「枕崎鰹船人めし」は「枕崎市通り会連合会」の登録商標で、「富士宮やきそば」と同じくレシピに決まりがある。
1. 枕崎産鰹節と昆布の合わせ出汁を使用
2. トッピングにかつおの切り身(ぶえん鰹、生かつお)を使用
3. 枕崎産のかつお節をトッピングにも使用
近頃流行りの「新作ご当地グルメ」だが、なかなか手が込んでいておもしろい。
温かいご飯のうえに、細切れのぶえん鰹のヅケ、細かな鰹節、さらに鰹せんべいがのせられ、それに枕崎特産の「本枯節」でとったダシをかける、まさに「鰹づくし」の丼めし。
最初はダシをかけずに、ヅケとご飯を薬味とともに少し食べてみたが、それでも十分においしい。ヅケにしてあるところが効いている。
さらにダシをかけると、そこに芳醇な香りが上乗せされて、いよいよ手が止まらなくなる。
ルーツは「漁師めし」ということだが、云ってみれば素材はどれも「端物」。肉で云うなら「ホルモン」だ。
つまり売り物にならない部分だけを使った「賄い」なので、金はかからず・旨いうえに・早く食えて・お茶さえ要らない。
実に理にかなった料理じゃないか!
こいつは1本取られたね(笑)。

その後、「白波」でお馴染みの薩摩酒造・明治蔵に立ち寄り、枕崎を後にした。
薩摩の焼酎については、面白いエピソードがあるので紹介しておこう。
火之神公園

「火之神公園」は、枕崎市街地から4キロほど南下した岬の先端に広がる公園で、敷地の中に展望台・キャンプ場・プールなどの施設がある。

また眼の前に立つ高さ42メートルの立神岩の周辺は、絶好の磯釣りポイントになっており、休日は多くの太公望で賑わっているようだ。
平和祈念展望台
戦艦大和殉難鎮魂之碑

広い「火之神公園」の一画には、戦艦「大和」をはじめ、沖縄海上特別攻撃に向かった第二艦隊の「殉難鎮魂之碑」が立つ。
1945年4月1日に米軍が沖縄本島へ上陸したことを受け、旧海軍は戦艦「大和」を沖縄に突入させるべく、随伴艦9隻を含む海上特攻隊を出動させた。
しかし7日に、この動きを事前に察していた米軍から、鹿児島県沖の東シナ海で攻撃を受け、戦艦「大和」を筆頭に6隻が撃沈され、約7200の将兵のうち4000人あまりが戦死した。

日本が命運を賭けて建造した戦艦「大和」は、その真価を発揮する暇もなく海に散り、この展望台の沖合約200キロ・水深345メートルのところに今も眠っている。

なお、枕崎周辺には道の駅がなく、車中泊にはここの駐車場か「台場公園の第二駐車場」を利用する人が多いようだ。
坊津(ぼうのつ)

薩摩半島の西南端にあり、奈良時代に「鑑真」が上陸するなど、古くから海上交通
の要地として知られていた。
中世以降は、島津氏の中国・琉球貿易の根拠地となり、江戸時代後半には、薩摩藩の財政再建を支える密貿易港として栄えた。
丸木崎展望所

坊津と東シナ海が一望できる展望台。
港を囲む入り組んだリアス式海岸の様子が伺える。ただ景観は噂ほどではなく、ここは歴史的価値を見聞するところだと思う。
この記事は、指宿温泉のオプションのひとつです。
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