この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、原稿作成のためのメモ代わりに書き残してきた「忘備録」をリライトしたものです。
北海道の短い秋を垣間見る。
富良野と美瑛は7月下旬が一番美しく、お盆を過ぎると収穫が始まり、茶色い丘が見えるだけだ。写真のようなジャガイモの収穫も9月にピークを迎え、10月の中旬にはほとんど終わる。
ゆえに、あえてこの時期に美瑛へ行くとしたら、白金地区にある「白髭の滝」をお勧めする。ここには紅葉の渓谷を青い川が流れる不思議な光景がある。
昨日は全道的に天気が崩れ、午前中は雨の影響を受けないところを取材するため、美瑛から南富良野の幾寅に出て、健さん主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ地を再撮することにした。
ここへは3度来ているのだが、以前は隣の観光センター内にあった衣装や色紙が、今は駅舎内に展示されていた。
すっかり忘れていたが、鉄道員には、あの純君も出ていたんだなぁ~。
雨があがった狩勝峠を越えて、今度は然別峡へ。ここには絵になる無料の混浴野天風呂、「鹿の湯」がある。だが道中には1枚たりとも案内看板がなく、まさに知らなければ行くことができない秘湯だ(笑)。
この時期は清掃されないので、湯船の中はコケが生えてツルツル。だが、お湯はまさしく源泉かけ流しで湯加減も最高。クルマで行ける秘湯の中では、北海道でもトップクラスのところだろう。
筆者はこのホームページの中で、北海道の車中泊環境は「円と日本語が使える外国」と表現しているのだが、この日は改めてそう思った…
しかし… ほんまに遠いで!ここは(笑)。
さて。写真は帯広郊外で撮影した蝦夷リス君。
本州の森には一回り小さな本土リスが生息しており、箕面や大台ケ原、あるいは鎌倉のような場所でもチラッとその姿を見かけたことがある。
それに比べれば、北海道では圧倒的に遭遇確率は高く、「見た回数」は両手の指では足りないくらいだ。だが、すばしっこいため、なかなかバシッと撮るには至らなかった。
ただし北海道といえども、普通に観光地を旅しているだけではまずお目にかかれない。キャンプ場や森林公園など、ある程度人に慣れた個体が棲む場所を知ることが重要だ。
実は一昨年にもここでリスを撮っているが、野生動物でも「もぐもぐタイム」に遭遇できれば、こんな表情を至近距離からバシバシ撮ることができる。木の実が落ち、食べ物が豊富にある秋はその絶好のチャンスだ。
リスまで約5メートル… ピントが合う最短距離からのワンショットだった。もし筆者が北キツネなら、間違いなく「この子」はアウトだったに違いない。気になる撮影場所は、帯広にある音更神社の境内だ。
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