北海道に20回以上の車中泊旅行を重ねてきた、車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、2023年6月現在の「道の駅 厚岸グルメパーク」の車中泊情報をご紹介。
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
真夏でも活きた牡蠣が食べられる「道の駅 厚岸グルメパーク」は、釧路と霧多布の間にある人気の道の駅
「道の駅 厚岸グルメパーク」 DATA
道の駅 厚岸グルメパーク
〒088-1119
北海道厚岸郡厚岸町住の江町2-2
☎0153-52-4139
営業時間
4月~10月: 9時~20時
11月~12月:10時~19時
1月~3月: 10時~18時
月曜定休(祝祭日の場合火曜日)
※7月・8月は無休
「道の駅 厚岸グルメパーク」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第5回
登録日/1994年4月26日
「道の駅 厚岸グルメパーク」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2002年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2002.08.01
2008.07.12
2011.09.16
2012.10.25
2016.06.15
2020.08.01
2021.07.05
2022.08.05
※「道の駅 厚岸グルメパーク」での現地調査は2022年8月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年6月に更新しています。
道の駅 厚岸グルメパーク
「道の駅 厚岸グルメパーク」のロケーション
「厚岸(あっけし)」の語源は、アイヌ語で「カキのあるところ」。
「道の駅 厚岸グルメパーク」から見える厚岸湖は、森からの養分をたっぷりと含んだ別寒辺牛(べかんべうし)川の淡水と、太平洋の海水が混ざり合う汽水湖で、その豊富なプランクトンや栄養塩類に恵まれた「牡蠣」は、海水温が低いことも幸いして、ゆっくりじっくり育つため、豊富な栄養を摂り続けることで旨味が凝縮し、身もふっくら育つという。
「道の駅 厚岸グルメパーク」は、その「牡蠣」が味わえることで知られており、若者が書いた車中泊関連のブログを見ても、その話でもちきりだ。
だが、ベテランの北海道車中泊旅行者たちは知っている。
厚岸に限らず北海道の直売所へ行けば、真夏でも「牡蠣」は売っていて、珍味や希少性という意味では、「北海シマエビ」や「毛ガニ」のほうが上だ。
それに真夏に食べられる点を除けば、「牡蠣」は日本のどこででも食べられる。
ゆえに、ちょっとハシャギすぎ(笑)。
ただ…
厚岸には、”ここでしか食べられない”牡蠣を使った名物料理があり、どちらかといえば「こちら」のほうがお勧めだ。
その名は「氏家かきめし弁当」。
厚岸駅前に店を構える販売元の「氏家待合所」は、1917年(大正6年)創業の老舗の駅弁屋で、2011年(平成23年)まで厚岸駅のホームで、この「氏家かきめし弁当」の立ち売りを行っていたのだが、列車の便数が減った現在は予約制になっている。
「氏家かきめし弁当」は、京王百貨店の北海道フェアに2005年から連続出店し、そのほとんどがベスト5位以内という実力派の駅弁で、2021年の駅弁大会でも売り上げ1位に輝いた。
ぷりっとした牡蠣もさることながら、煮汁とひじきで炊き上げたご飯が絶品。
見た目ほど味は濃くなく、薄味の関西人の舌にも合う。
ついでにカキ加えておくと、厚岸が昔から町を挙げて育んできたブランド牡蠣が、「カキえもん」と「マルえもん」だ。
「カキえもん」は生まれも育ちも純厚岸産で、「マルえもん」は三陸からホタテに付着させた幼生を取り寄せ、厚岸で養殖した三陸生まれ厚岸育ちになる。
両者は「厚岸漁業協同組合直売店・エーウロコ」という直売所に行けば、1つからでも買うことができ、店内の電子レンジを使って、その場で蒸して食べられる。
もっとも蓋付きのフライパンとカセットガスコンロがあれば、海辺の無料駐車場で蒸して食べるくらいは簡単だ。このハッピーコールは汎用性が高く、クルマに1台積んでおけば、こういう時にも重宝する。
「道の駅 厚岸グルメパーク」の施設
「道の駅 厚岸グルメパーク」の愛称である「コンキリエ」は、イタリア語で「貝の形をした食べ物」を意味し、施設の外観は牡蠣をイメージして造られているそうだ。
駐車場はほとんど平坦で、車中泊に支障はないが、24時間トイレは建物の前の自動販売機の横にある。
外観は多少古びているが、中にはウォシュレットがちゃんと用意されていた。
駅舎の裏からは、厚岸市街と海に繋がった厚岸湖が見える。
ちなみに写真は朝日。この写真は10月下旬に撮影しているが、もう水面にはケアラシが見えていた。
手前にはドッグランも用意されている。
さて。
「道の駅 厚岸グルメパーク」の建物は4階建てで、3階は屋外展望室、4階は屋内展望室になっている。
自慢の牡蠣が食べられるのは2階のフロアで、ここに「レストラン エスカル」「炭焼あぶりや」「オイスターバール ピトレスク」の 3軒の飲食店が揃っている。
筆者も2002年には、家族とともにここで牡蠣を焼いて食べたが、今思えば何も知らないウブな旅人だった(笑)。
こちらは1階の「観光案内所」前の休憩スペース。
奥には小さな「水族館プティ」がある。
もちろん売店に並ぶ土産品も”牡蠣づくし”。
観光地なので総じて「いい値」はするが、特産の「牡蠣」をコンセプトに、よくまとまったいい道の駅だと思う。
ただここで全部済ませるのは、団体様におまかせしてはいかがかな。
「道の駅 厚岸グルメパーク」の車中泊好適度
「道の駅 厚岸グルメパーク」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内にあり、営業時間中に利用可能
缶・ビン・ペットボトル:同上
かつては館外に用意されていたが、現在は館内のエレベーター横に置かれている。
そもそも、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 厚岸グルメパーク」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
喜楽湯(銭湯)
道の駅から約500メートル・徒歩5分
☎0153-52-4462
おとな480円
15時~21時・水曜定休
駐車場あり
コンビニ
セイコーマートまで約600メートル。
スーパーマーケット
約キロのところに「イオン厚岸店」がある。
「道の駅 厚岸グルメパーク」のアクセスマップ