車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、「車中泊によるクルマ旅の宿」という観点から2023年6月に更新した、北海道・道央の道の駅の個別評価をご紹介。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「クルマ旅の宿」という観点から見た、北海道・道南の道の駅の個別評価を一挙公開!
この記事は、道南の全車中泊スポットの「道の駅」編
当サイトでは、北海道の道南を車中泊クルマ旅で周遊する際の、「旅の宿」に適した「道の駅」をご紹介しています。
そのため明らかに旅のルートから外れている、あるいは同じエリアに密集している道の駅の中には、未取材あるいは詳細記事のない場合がありますし、旅である以上、周辺の観光スポットとの兼ね合いを重視しており、類似する他のサイトの評価とは大きく異なる場合があります。
確かに、誰もが無料で利用できる「道の駅」は「旅の宿」の最優先候補ですが、必ずしも「道の駅」が一番の「旅の宿」になるとは限りません。
ゆえに以下の本編の記事と、合わせてご覧いただけますことを、あらかじめお勧めしております。
北海道・道南の道の駅
北海道・道南の道の駅 取材実績(2023年6月現在)
※個別の道の駅の詳細情報は、画像ではなく、その下の一覧表からご覧いただけます。
施設名 | 取材 | 記事 |
てっくいランド大成 | ○ | ー |
江差 | ○ | ○ |
ルート229元和台 | ○ | ○ |
上ノ国もんじゅ | ○ | ○ |
北前船 松前 | ○ | ○ |
横綱の里ふくしま | ○ | ○ |
しりうち | ○ | ー |
みそぎの郷 きこない | ○ | ○ |
なとわ・えさん | ○ | ○ |
縄文ロマン 南かやべ | ○ | ○ |
しかべ間歇泉公園 | ○ | ○ |
つど~る・プラザ・さわら | ○ | ○ |
YOU・遊・もり | ○ | ○ |
なないろ・ななえ | ○ | ○ |
あっさぶ | ○ | ー |
道の駅総数15/取材数15/詳細記事数12
北海道・道南の道の駅における、車中泊クルマ旅の傾向と対策
初めて北海道を訪れる人に、「道南にある函館以外の観光地ってどこ?」と訪ねたら、もしかすると過半数が答えに窮するかも知れない。
リピーターでも、青森か大間からフェリーで津軽海峡を渡って北海道に上陸する人以外は、道北の稚内に行く以上に、函館は行きづらく感じるところだ。
だが本州から来る旅人は、「いつかは函館」…と云うより、「いつかはこの夜景をナマで見たい」とは思っている(笑)。
そして、ネットでいろいろ函館とその周辺の見どころを探るわけだが、ここで注意すべきは”その情報の出どころ”だ。
北海道の都会の位置づけを陸上のトラックに例えれば、ダントツで札幌(北広島・恵庭・千歳などの周辺ベッドタウンも含む)、続いて半周遅れで函館、残りは周回遅れで旭川と帯広が続くといった感じだが、ネットで情報発信している北海道在住者の数も、それに比例している。
だが、その中の最多数を占める札幌在住者の行動範囲を考えると、週末に道東や道北まで足を伸ばすのは遠すぎる。
分かりやすく云えば、それは大阪在住の筆者が週末ごとに、信州や富士山に行くのと同様の労力を要する距離だ。
だが本州から来る旅人にとって、北海道は”どこに行くにも、あまりにも遠いところ”なので、もはや距離感が麻痺している。
そのため、今回はフェリーで苫小牧に到着した後、「礼文島」から「知床半島」にくだり、さらに「襟裳岬」を周って帰ろうみたいな、道民には想像もつかないプランニングをするし(笑)、見知らぬ土地に対しても、地元の人の情報には、北海道の一級品の観光地と同じような期待感を抱いてしまう。
いっぽう札幌の在住者にすれば、週末に出かけられる範囲といえば、富良野・帯広・函館あたりが精一杯に近く、道南で”自然が豊かで人も少なく、のんびりできるところ”としては、「瀬棚」あたりの地名を挙げてくれる…
しかしその事情を知らない本州の旅人は、「瀬棚」と「函館」、さらには「知床」や「釧路」を比べて、「ちょっとしょぼいなぁ~」と感じてしまう(笑)。
それは情報発信者のせいではあるまい。
筆者だって北海道の旅人に、「京都市内の近くで、どこかいいところはないですか?」と聞かれたら、ちょっと穴場的で距離も近い「伏見」を押すわけだが、坂本龍馬のファンか、外国人に絶大なる人気を誇る「伏見稲荷」に興味でもない限り、「伏見」なんて答えに喜んでくれる人は少ないと思う(笑)。
つまり道南の魅力を正確に把握するには、それなりにマニアックな北海道での”観光知識”が必要で、それが培われるまでは、道南では大沼から函館だけにして、残りの時間は、他のエリアのメジャーな観光スポットに足を運んだほうが、納得感のある”いい時間の使い方”になるだろう。
その意味からすると、「大沼」と「函館」へのアクセスに優れた「道の駅 なないろ・ななえ」の評価が高いのは当然で、それはビギナーからベテランに至る、現地に実際に足を運んだ、すべての車中泊の旅人が感じることに違いない。
あとは駒ヶ岳の景観が美しい「亀山半島」を選ぶか、歴史を選んで松前から江差へと向かうか…
ただ、これだけはいえる。
函館から、日本海沿いを積丹半島までひたすら走る「追分ソーラン・ライン」は、「北海道一周」がどうしてもしたいという人にしか勧めない(笑)。
北海道の道の駅
車中泊好適度チェック!
このトップテンは、筆者が観光地から観光地へと移動する際に、「旅の宿」として利用してきた道の駅の中から選んだもので、視点はグルメや行楽・娯楽性よりも、利便性を含むロケーションと設備に重きを置いている。
全国の道の駅 車中泊好適度をクルマ旅のプロがチェック!
北海道の車中泊スポットガイド
こちらには道の駅だけでなく、道内のSA/PA・RVパーク・オートキャンプ場・コインパーキング・観光駐車場も含めた、約170ヶ所に及ぶすべての車中泊スポットのオリジナルレポートを収録している。