北海道・車中泊旅行歴20回以上のクルマ旅専門家・稲垣朝則が、2023年6月に更新した「道の駅」「キャンプ場」「RVパーク」「観光駐車場」など、道内170ヶ所を超える車中泊スポットを、クルマ旅の旅行者目線から詳しく解説しています。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が公開している、延べ1500ページを超える「日本全国・車中泊旅行ガイド」の”北海道編”の中に収録されています。
自分の足で訪ね、自分の目で確かめ、自分の手で制作してきた、北海道の車中泊スポット情報を一挙公開。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の、北海道・車中泊旅行歴
●家族とともに
2000年8月/2001年7月/2002年7月
●夫婦で
2008年6月~7月/2009年7月/2010年9月/2011年7月/2011年9月/2012年7月~8月/2013年7月/2015年8月/2016年9月/2017年6月
●ソロで
2014年7月~8月/2016年6月/2017年7月~8月/2018年7月~8月/2020年7月~8月/2021年5月/2021年7~8月/2022年7~8月
2022年までの通算回数 21回
過去に執筆した北海道関連の書籍
プロが選んだ、北海道・車中泊スポット「ベストテン」
お勧めの北海道・車中泊スポット
「ベスト10」を含めた、道内の”お勧め車中泊スポット”のリストはこちら。
筆者の車中泊スポットの評価基準
筆者は主に以下の項目から、車中泊スポットの好適度を評価している。
●駐車場の平坦性
●駐車場のキャパシティー
●ゴミ箱の有無
●ウォシュレットの有無
●旅行情報の充実度(道の駅)
●付帯設備の充実度(道の駅)
●周辺の車中泊環境
ネット上には、星の数ほど道の駅などの車中泊スポットを評価しているサイトが存在するが、その書き手の住まいや年齢・性別、さらに車中泊のキャリアといった、個人情報はほとんどが伏せられている。
そのうえ、評価基準でさえも曖昧なサイトの情報を、いったいどう受け取れというのだろう?
若者には若者の、そして我々のような中高年にも「価値観」というものがあり、それが情報に対する「共感」や「信頼」を測る”物差し”になっている。
しかもそれが、世代ごとに大きく違ってきているのが現代の日本だ。
もし読者に「共感」や「信頼」を望むなら、その「判断基準」をあわせて提供するのは、情報発信者の”礼儀”だと思う。
北海道・車中泊スポットガイド
【カテゴリー別情報】
もっとも数が多い道の駅については、別途記事にて詳しくご紹介。
【特集】
【エリア別情報】
北海道の車中泊事情”最前線”
近年、本州から北海道に行く旅人がもっとも困っているのが「ゴミの処分」だ。
今の北海道は、可燃物のゴミ箱はもとより、瓶・缶・ペットボトルのゴミ箱さえもない道の駅があり、店の前ではなく店内にもゴミ箱を置いていないコンビニ、さらにキャンプ場の中にも、ゴミを回収しない施設が続出している。
そのため車中泊の旅人やライダーにとって、旅の途中に出る「旅行ゴミ」をどう処分するかは、もはや「死活問題」になりつつあると云っても過言ではない。
道内の車中泊旅行者が1泊2日で旅するのと、少なくても現地5泊、中には避暑を兼ねて1ヶ月以上滞在する本州のシニア旅行者とではワケが違う。
道の駅の中には、館内に可燃物のゴミ箱が用意してあったり、有料で可燃物のゴミを引き取ってくれるところもあるが、旅行者がその恩恵を受けるには、道の駅が開館するまで待っていなければならず、少なからずの時間のロスになる。
夏の北海道は、朝4時には夜が明けて行動できるわけで、9時までの5時間は長期で旅ができない現役世代にとっては、貴重な観光のひとときなのだ。
そして2022年には、山間の国道で置き去りにされたゴミ袋を何度も見かけた。
おそらくライダーが気づかずに落としたものだと思うが、もしそれが意図的であったとしても、筆者は驚かない。
捨てたくても捨てられない環境の中で、追い詰められれば、人は開き直るもの。
クルマに比べて、持ち運びできるものが極度に限られるライダーにすれば、「本当ならアレもコレもと、自宅から積んできたいものがあったのに、なんで北海道まで来てゴミをキャリーせなあかんのよ…」。
そう思えてくるのは当然だ。
ゴミの”置き捨て”が、意図したものであろうがなかろうが、結果はいずれ動物が味をしめて人里に現れたり、畑に出没して道民が苦しむことにつながる。
そう考えると、捨てた本人以上に罪が重いのは、「分かりきった結末に目を向けようとしない行政当局」とも云えるのでは?
とはいえ、グチっていても始まらないので(笑)、ここではその具体的な対策を示しておこう。
ただ…
もし北海道の対応が正しいとしたら、それは全国にも波及するはずだが、筆者の見るかぎり、日本は反対の方向に進んでいる。
それは特に首都圏、そして地方でも新設される道の駅の、可燃物のゴミに対する対応を見れば明らかだ。
ゴミが捨てられないと一番困るのは、皮肉にも日本の観光地が一番来て欲しいと望んでいる、インバウンドにほかならない。
北海道の車中泊に不適切なスポット
北海道には「車中泊に不適切なスポット」が大きく分けると3つある。
いうまでもなく、そのひとつは車中泊禁止の表示がある施設だが、それは論外なので、ここでは割愛させていただいた。
それより重要なのは、地元の住民感情や世論を配慮した結果、車中泊旅行者が自主的に利用するのを控えたほうがいいと思われる施設だと思う。
その中には、近くにきちんとした車中泊スポットがあり、常識を持ち合わせた車中泊の旅人なら初めから避けるところも多い。
最後は逆に、車中泊旅行者が明らかに快適感を得られないと思われる施設で、ここにはロケーションや施設の構造といったハード面に原因があるところと、運営方法やルールなどのソフト面に原因があるところが含まれる。
北海道で数十泊できる人は別として、1週間や10日程度であれば、できれば「ハズレくじ」を避けて通りたいと思うのは当然で、それを示すのもガイドに求められる重要な役割だと思う。
波風ばかりを恐れ、大事なことから目をそむけるサイトに、真の信頼は宿らない。
北海道のエリア別・お勧め車中泊スポット
北海道は、近畿地方+関東地方+四国よりもまだ広い。
そこで慣例的に使われている上のマップのエリア区分に、筆者が観光上の観点から独自に切り分けた2のエリアを加え、訪ねたいエリアからも「お勧めの車中泊スポット」が見つけやすいように編集している。
必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集エリア別・全車中泊スポット 一覧
これまで筆者が取材してきた、北海道のすべての車中泊スポット情報の一覧です。