北海道に20回以上の車中泊旅行を重ねてきた、車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、2023年9月現在の「道の駅 しゃり」の車中泊情報をご紹介。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「道の駅 しゃり」は、「旅の宿」として使うには駐車場があまりにも小さく不十分。
「道の駅 しゃり」 DATA
道の駅 しゃり
〒099-4113
北海道斜里郡斜里町本町37番地
☎0152-26-8888
営業時間
9時〜17時
物販飲食店:9時〜22時
定休日なし
12月31日から1月5日 休館
「道の駅 しゃり」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第23回
登録日/2007年3月1日
「道の駅 しゃり」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.07.08
2012.10.26
2022.07.28
※「道の駅 しゃり」での現地調査は2022年7月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年9月に更新しています。
道の駅 しゃり【目次】
「道の駅 しゃり」のロケーション
斜里町は、年間約150万人の観光客が訪れる「世界自然遺産・知床半島」の、オホーツク海側の付け根に位置しており、「道の駅しゃり」は知床半島のホテル街がある宇登呂地区まで、約37キロ・クルマで45分ほどのところにある。
行かれた方はご存知だと思うが、知床半島には宇登呂と羅臼町の2つの町があるが、今でも両者にはスーパーマーケット、ホームセンター、さらに100円ショップもユニクロもなく、車中泊の頼みの綱はコンビニしかない(笑)。
知床半島が、世界自然遺産に登録されたのは2005年。
だが筆者はそれよりも前の、ようやく羅臼町に道の駅ができた翌年(2000年)に、初めて知床半島の地を踏んだ。
それはまだ「北の国から」の最終作となった、”2002遺言”のロケすらも始まっていない、森繁久彌と加藤和子の「知床旅情」だけが、唯一世間に知られただけの知床だった時代だ。
それだけに…
知床半島から最寄りの人口集積地で、生活関連施設が揃った斜里の町中に、道の駅ができると聞き、心待ちにしていた。
斜里の町は、礼文島・利尻島に渡る人にとっての稚内の町と同じで、旅支度を整え直すのに最適な、いわば秘境の手前にあるオアシスのような存在だからだ。
さらに付け加えるなら…
斜里町は、オホーツク海沿岸だけでなく、内陸の小清水・弟子屈、さらに根室海峡に面した標津町とも通じており、車中泊クルマ旅における交通の要衝と呼べる場所に位置している。
つまり、ここにしっかりした拠点さえ作れば、その集客は約束されているようなものなのだ。
だが、その期待は”木っ端微塵”に砕かれた。
もちろん想定していたのは、今の「道の駅 うとろ・シリエトク」クラスの施設だったが、目の前に現れたのは、観光案内所のような”お茶を濁した程度のもの”だったのだから当然だ。
たまたま同じ2007年に、美瑛にも道の駅が誕生しているが、この2つの道の駅は、筆者が知る北海道の「がっかり道の駅」の双璧と呼べる存在だ(笑)。
「道の駅 しゃり」の施設
まず「道の駅 しゃり」の駐車場は、幹線道路に面したメインの入口の裏側にある。
もうひとつ近くに未舗装の臨時駐車場もあるが、車中泊には24時間トイレに近いメインの駐車場のほうがいいのは明らかだ。
こちらが駐車場側にある館内への出入口で、24時間トイレは中にある。
便座はウォシュレットで、掃除もよく行き届いている。
駅舎の中には「まちなか情報コーナー」と、自由にコンセントが使えるワーケーションスペースがある。
写真のねぷたの山車は、友好都市の青森県弘前市から伝授されたもので、斜里でも毎年7月下旬に「しれとこ斜里ねぷた」祭りが開催されているらしい。
筆者は弘前のねぷた祭りを見ているが、実は青森のねぶた祭りよりも趣があって好きだ。規模はおそらく違うと思うが、それを聞いて斜里のねぷた祭りも一度見てみたいと思った。
いっぽう、物販飲食は別棟の「斜里工房しれとこ屋」に集約されている。
「斜里工房しれとこ屋」は、「道の駅しゃり」に隣接するグルメなテナントの集合体で、生鮮食品と酒を販売している「野尻正武商店」と、米と土産物の「野尻米穀店」、そして「知床キッチン熊湖」の3店舗がある。
ここはオープン当初にはなかった施設だが、「株式会社斜里工房しれとこ屋」が「道の駅 しゃり」の指定管理業者になった、2014年から営業をしているようだ。
本格的な物販飲食施設ができたおかげで、確かにずいぶん道の駅としての体裁は良くはなった。
ただ、空いていればいいとしても、慢性的に混み合う点は解消されておらず、「旅の宿」として利用するには不安が大きい。
さて。
これは「道の駅しゃり」を紹介している車中泊ブロガーたちが、ほぼ全員掲載している現地に貼られた注意書きだが、大事なことは、”ここに記されている悪事を働いた利用者が実際にいた”ということだろう。
北海道に来る車中泊の旅人は、大きく2つのグループに分けられる。
ひとつは貴方のように事前に”予習”をきちんと行い、スケジュールを立てて旅する人たちで、何かトラブルでもないかぎり、「道の駅しゃり」で車中泊をすることはないと思う。
だが、もうひとつの”予習”をしない人たちは、こういう情報を知る由もなく「道の駅しゃり」に来て泊まる。
”予習”の中には「車中泊のマナー」も含まれるわけで、当然それも知らない。
しかもそういう人たちは、いつの時代にも一定の割合で存在し続ける。
ゆえに悲しいかな、この連鎖が終わることはないわけだ。
先程の話じゃないが、もし何かのトラブルが起き、斜里で車中泊が必要になった時には、この「みどり工房」に行くといい。
ここではキャンプ場でも無料駐車場でも車中泊ができる。
「道の駅 しゃり」の車中泊好適度
「道の駅 しゃり」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:館内にあり、営業時間中に利用できる。
なお燃えるゴミは、道の駅の営業時間中に有料のゴミ袋を購入すれば、処分することができる。
「道の駅 しゃり」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
斜里グリーン温泉
道の駅から約500メートル
☎0152-23-2411
おとな450円
13時~23時・不定休
シャンプー・ボディーソープあり
駐車場あり 5台程度
コンビニ
セイコマートまで約260メートル。
スーパーマーケット
約2キロのところに「ラルズマート 斜里店」がある。
「道の駅 しゃり」のアクセスマップ
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