この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の中のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「とり野菜みそ」ではなく、「とりやさいみそ」。
そう思った人も多いと思うが、こちらは石川県かほく市に本社がある食品メーカー「株式会社まつや」の商品で、元々は北陸地方の郷土料理だったが、2015年2月に「秘密のケンミンSHOW」で取り上げられて以降、一気にブレーク。
今では東京や大阪のスーパーマーケットの店頭で売られている。
写真はダッチオーブンで「土手煮」を作っているところ。ピリ辛で味が濃いこの調味味噌は、こってりした「すじ肉の煮込み料理」にマッチする。
一番の違いは「表記」で、全部ひらがなになっているのが「ミソ」だ(笑)。
まだ大阪では見かけないが、滋賀県のローカルスーパー「平和堂」の店頭には並んでいた。こちらはレシピの秘話がトラックの運転手になっているが、味も同じピリ辛系だけに、「まつやのとり野菜みそ」を意識して作られたものと思われても致し方ない。
ただし、「鍋料理」が有名なのは後者のほうだ。
この「白菜びっくりマウンテン鍋」が、「びわこ食堂」の名物「とりやさいみそ鍋」。
「びわこ食堂」と「びわこ食品」は、業態が違うだけで経営は同じ。今はウェブや情報誌でもちょくちょく見かけるので、既に周知の人もおられると思う。
食べ方は想像通り(笑)。「白菜びっくりマウンテン鍋」をそのまま火にかけ、白菜から出る水分で下に埋まっている「とりやさいみそ」が溶け、そのスープで「お肉」が煮えるのを待って食べる。
「びわこ食堂」に来店する観光客の多くは、この「白菜びっくりマウンテン鍋」を、一度目の当たりにしようとやってくるのだろう。
たしかに、最初はウマい(笑)。
見た目と同じく、ファースト・インプレッションは抜群だが、煮詰まってくると味が濃くなり、中高年は最後はちょっと水で薄めて食べるくらいでちょうどいい。
それより何より、筆者にはこの鍋をビールなしで食べることが苦痛だった(笑)。
ちなみに「お肉」は鶏だけでなく、豚も牛もあって選べる。筆者のお勧めは「豚」。キムチ鍋を思い出してもらえば分かるように、豚の脂は唐辛子系の辛さによく合う。
なお値段は安いが、中身は白菜とオーダーした肉だけなので、原料費もそれなりだ。一人前なら自分で作るのと変わらないが、夫婦ならどうだろう。インスタでもやっているなら話は別だが、基本的に誰でも作れる料理なので、わざわざ食わしてもらうほどでもないと感じた。
それより通販で手に入るので、写真を見て、キャンプや自宅でゲストに出してあげればウケると思う。オフ会のネタにもピッタリだろう(笑)。
写真は「2号店」。本店も長浜市高月町の国道8号沿いにある。
びわこ食堂 オフィシャルサイト
☎0749-85-2510
午前11時~午後2時・午後5時~午後9時
月曜定休

