車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 川場田園プラザ」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 川場田園プラザ」は、「旅の宿」としても十分使えるファミリー層に人気の高い滞在型の道の駅。
道の駅 川場田園プラザ DATA
〒378-0111
群馬県利根郡川場村萩室385
☎0278-52-3711
営業時間
観光案内所:9時~17時
その他の営業時間と定休日は各店舗によって異なる
道の駅 川場田園プラザ オフィシャルサイト
「道の駅 川場田園プラザ」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第10回
登録日/1996年4月16日
「道の駅 川場田園プラザ」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2012.08.14
2021.06.30
2022.06.23
道の駅 川場田園プラザ【目次】
「道の駅 川場田園プラザ」のロケーション
「道の駅 川場田園プラザ」は、上のマップの赤線で示された奥日光と群馬四湯(伊香保・四万・みなかみ・草津)のジョイント地点にあたる、沼田市街の近くにある。
「日本ロマンチック街道」と呼ばれるこのルートは、北関東から信州にかけての名だたる名所を、車中泊のクルマ旅で周遊する際のベストルートで、筆者はこれまで何度も通ってきた。
ただ沼田には、温泉併設で、調理をすることが容認されている炊事場を持った「道の駅 白沢」があり、筆者はそこを定宿にしていたため、長きにわたり「道の駅 川場田園プラザ」に足を運ぶ必要がなかった。
筆者のような車中泊の旅人にとって、道の駅は「旅の宿」に過ぎず、夕方暗くなる前に到着して、お風呂か温泉でその日の疲れを癒やし、夜は車内で晩酌しながら好きなものが食べられれば十分満足。
そして夜が明ければ、翌日のスケジュールに合わせて出発する。
「道の駅 白沢」は、24時間いつでも可燃ゴミが捨てられない点を除けば、ほぼほぼ筆者のニーズを満たしていた。
さて。
この記事を書いて驚いたのは、「道の駅 川場田園プラザ」が「道の駅 白沢」よりも1年早い、1996年にオープンしていたことだった。
ただ筆者の記憶では、「道の駅 川場田園プラザ」が脚光を浴びるようになったのは2012年頃からで、実際にその噂を聞いて初めて足を運んでいる。
ということは、それまでの「道の駅 川場田園プラザ」はどんな道の駅だったんだ?
「道の駅 白沢」と「道の駅 川場田園プラザ」は、わずか4キロしか離れていないので、いい評判であればもっと早くに足を運んでいたはず…
そう思ってネットを検索したら、謎を解き明かしてくれるいい記事が見つかった。
要点だけ掻い摘んで紹介すると、そこには次のような話が書かれている。
1993年にミルク工房やファーマーズマーケットからスタートし、施設を増やしながら96年に道の駅になった「道の駅 川場田園プラザ」は、以前から村が掲げていた「農業プラス観光」という理念を実現しようと、期待されてつくられた施設だった。
しかし期待とは裏腹に、2007年に赤字に転落。
理由は、第三セクターにありがちなコスト意識の欠如や、自分の部署以外は関係ないという風潮。集客の工夫やサービスの向上を図ることもなく、マンネリ化していったことが原因だった。
その再建を任された、現在の「道の駅 川場田園プラザ」を運営する「株式会社田園プラザ川場」社長の永井彰一氏は、1000項目の「指示・指摘事項」を実践し、スタッフに東京ディズニーランドを訪問させて一流のおもてなしを体得させるなど、徹底した意識改革を推し進め、商品やメニューの開発にも力を注いだ。
その結果「道の駅 川場田園プラザ」は、リピーター率7割を誇る驚異の道の駅に生まれ変わった…
全文が読みたい人はこちらで。
筆者の「道の駅 川場田園プラザ」の紹介記事は、このあたりから始めていきたい。
「道の駅 川場田園プラザ」の施設
永井社長の手腕で蘇った現在の「道の駅 川場田園プラザ」は、ひとことで云えば「食の野外ミュージアム」のような施設だ。
とはいえ…
旺盛な食欲を支える若さに加え、理不尽な仕事や子育てで溜まる「ストレスというエネルギー源」を持たない中高年には、正直なところしんどいだけ(笑)。
ただ「道の駅 川場田園プラザ」には、道の駅としての側面がきちんと残されている。
道の駅にとって、観光案内所は遠方から訪れる旅行者のニーズをダイレクトにキャッチできる「アンテナ」のようなものだ。
「道の駅 川場田園プラザ」の売店には、富岡製糸工場が世界遺産に登録される要因となった「シルク製品」や、もっと近くにある道の駅でさえ置いていないブランド品の「水沢うどん」など、群馬県を代表する特産品が並んでいて感動した。
聞いた訳ではないが、同じ群馬県の道の駅でもここにしかないというのは、「そういうものを並べてほしい」、いや「あって当たり前だろ」という旅人のニーズを踏まえているからだろう。
裏返せばそれは、「道の駅 川場田園プラザ」の観光案内所だけがきちんと機能している証でもある。
24時間使える可燃物のゴミ箱もそう。
ゴミで困っている遠方からの旅行者が、足を運ぶ可能性が高いのが観光案内所だ。
逆に近場から日帰りでやってくる客には用がないため、ゴミは思っているほど捨てられない。
実にアタマがいいやん!(笑)。
いっぽうこちらは「川場ルーフ」と呼ばれる圧倒的な広さの無料休憩スペースで、24時間利用することができるうえに、可燃物のゴミ箱も置いてある。
しかも、車中泊にもっとも適した駐車場のP2・P3のそばにある。
これって偶然?(笑)。
さて。
駐車場の話が出たところで、今度はその話をしよう。
「道の駅 川場田園プラザ」には都合7ヶ所、合計853台を収容できる巨大な駐車場があるのだが、フラットでトイレに近い車中泊に適した場所は限られている。
ベストなのはP2とP3で、あわせて103台が駐められる。
左の建物が24時間トイレで、中はもちろんウォシュレットだ。
ここにさえクルマを駐めることができれば、いつもの道の駅での車中泊と変わらないどころか、むしろいい。
ちなみにP1の前にもウォシュレット付きのトイレはあるが、路面が傾斜しているので、あまり車中泊には適していない。
「道の駅 川場田園プラザ」の車中泊好適度チェック!
「道の駅 川場田園プラザ」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:観光案内所の前にあり。24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:同上
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
【プロの寸評】
給水や食器の洗浄など、炊事場が必要な時は「道の駅 白沢」を利用するが、近年はウォシュレットと可燃物のゴミ箱がある「道の駅 川場田園プラザ」を利用することのほうが多い。
「道の駅 川場田園プラザ」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
楽楽の湯
※P6から徒歩圏内
☎0278-25-8045
大人800円
平日:10時~20時 (土日祝は21時まで)・不定休
なお「道の駅 川場田園プラザ」にはホテルがあり、その日帰り温泉も利用が可能。ただし駐車場から歩くと10分ほどかかる。
弘法の湯
☎0278-52-2241
大人500円
日帰り利用時間:13時~20時・第2・4火曜定休
コンビニ
セブンイレブンが約3.4キロのところにある。
スーパーマーケット
約3.3キロのところに「ベイシア沼田モール店」がある。
「道の駅 川場田園プラザ」のアクセスマップ
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