25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。


~ここから本編が始まります。~
2025年のリニューアルで車中泊の好適性を損なった「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」は、観光スポットとして立ち寄るのがお勧め

「道の駅 とみうら 枇杷(びわ)倶楽部」 DATA
道の駅 とみうら 枇杷倶楽部
〒299-2416
千葉県南房総市富浦町青木123-1
☎0470-33-4611
直売所 9時15分~17時
無休
「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第1回
登録日/1993年4月22日
2025年10月にマルシェ棟をリニューアル
「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2012.06.28
2016.04.02
2021.02.24
2022.04.12
2026.02.17
「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」での現地調査は2026年2月が最新です。
道の駅 とみうら 枇杷倶楽部

「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」のロケーション

「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」は、房総半島の東京湾側にある人気観光地「館山」の玄関口に位置している。
周辺は、まさに”銀座”と呼ぶに相応しい道の駅の過密地帯だが、1993年に開業した『全国に103件ある最初の道の駅』のひとつである「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」は、2000年の「全国道の駅グランプリ」で最優秀賞を受賞し、2015年には「全国モデル道の駅」に選定されるなど、まさに「老舗」と呼べる実績を有している。
ここでけっこう大事な話を。
この道の駅の、国交省に登録されている正式名称は「道の駅 とみうら」だ。
「枇杷倶楽部(びわくらぶ)」というのは、駅舎のある建物の愛称で、それを道の駅がニックネームとして駅名につけたのを、Googleが正式名と勘違いして定着してしまった。
Googleが「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」と表記すれば、SEO上、ホームページに精通する人が作成するサイトは、すべてがそうなる(笑)。
そうしないと検索表示順位に大きな支障が生まれるからで、実際にネットの世界では、Googleが施設の名称の”決定権”を持っていると云っても過言ではない…
一見、旅人にはどうでもようさそうなことだが、この道の駅の施設全体を理解するうえで、これは重要なカギになる。

出典:道の駅 とみうら 枇杷倶楽部
ちなみに、
千葉県は長崎県に次ぐビワの名産地で、中でも「富浦町」は道の駅の愛称に「枇杷」をつけるほど栽培が盛んで、県の栽培面積の約70%を占めるという。

「富浦町」で収穫される、皇室御用達の「房州びわ」が旬を迎えるのは6月初旬だが、「道の駅 とみうら」では、通年「ご当地ソフト」でその味が楽しめる。
「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」の施設

さて。
「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」は、広いフラワーガーデンの中に建っており、オープンエアのテラスでも食事や喫茶が楽しめるお洒落な空間だ。

出典:道の駅 とみうら 枇杷倶楽部
こちらが館内のレイアウト図。

「とみうら 枇杷倶楽部」の館内は、インフォメーションから明るく、垢抜けている。

ショップは、ドライフラワーや雑貨が品揃えの中心になっていることもあり、なかなかハイセンス。

圧巻なのは吹き抜けになったアトリウムだが、2026年2月に訪ねた時はまだ改装中で、レストランとともに閉鎖されていた。
そのため、ここでは改修工事前の様子を載せている。

そしてこちらが2025年10月に、地域の生産者が育てた野菜や花などを販売するために増床された、「マルシェ棟」になる。
なお「とみうら 枇杷倶楽部」の詳しい内容は、こちらで確認いただける。
それはそれで素晴らしいのだが、「車中泊スポット」という観点から見ると、2026年現在の評価は、正直云って大きく下がったと云わざるを得ない。

その理由は、一にも二にも駐車場に起因しているのだが、航空写真で説明すると分かりやすい。
実は2024年まで、「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」にも、車中泊に適した駐車場が存在していた。

それが当時の❶の場所にあった、この駐車スペースだ。
キャパは10台ほどしかなかったが、24時間トイレに近くて路面もフラットな、車中泊旅行者に愛されていたスペースだった。

❶駐車場の奥にある24時間トイレ。

もちろん中には、ウォシュレットが完備している。

だが2025年のリニューアルで、この位置に「マルシェ棟」が増築され、さらに翌年には屋根付きの障害者用駐車場の建設工事が行われていた。

歩道から見たこの写真のほうが、駐車場が潰されているのがよく分かると思うが、いずれにしてもこれで完全に、「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」のベスト車中泊スペースは消滅してしまった。

なくなったついでに書いておくと、以前は道路向かいの「とみうら元気倶楽部」の中に入浴施設があったのだが、2020年9月で閉館している。
つまり、昔からこの道の駅に足を運んできた旅人は、車中泊環境が年々悪化していることを実感している。

続いて❷の駐車場だが、ここは昔から写真で見てもわかるほどの傾斜地で、もともと車中泊にそぐわない。

最後は❸の駐車場だが、一見すると「お百姓市場」の駐車場に見えるのだが、「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」の駐車場にカウントしなければ、収容台数80台と書かれた公式データと符合しない。

それにこういう表示も立っているので、車中泊に利用しても差し支えはあるまい。
路面はフラットで、車中泊に支障はないが、傍目からは道の駅の駐車場とは判別しづらいため、人によっては後ろめたさを感じると思うし、何より24時間トイレまではかなり離れており、中高年にはつらい。
なお館内にも館外にも、可燃物のゴミ箱は見当たらなかった。
ところで。
分からないのは駐車場の敷地内に建っている、この「とみうらマート」だ。

ここは、道の駅の施設なのか違うのか?
ロケーションからすると、「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」の施設のように思えるのだが、公式サイトにはその紹介がない。
調べた結果、意外な事実が判明した。
結論から言うと、「とみうらマート」は道の駅の施設そのものではなく、隣接している別店舗とのこと。
前述したように「道の駅 とみうら」は、1993年に道の駅制度がスタートした時の、第1回登録駅のひとつだが、当時の道の駅は現在のように物産館・農産物直売所・レストランなどがすべて一体化した施設ではなく、道の駅本体は24時間使える駐車場とトイレ・情報提供・休憩スペースを担い、物販飲食施設は同じ敷地内でも地元商業者の店舗として整備されていた。
それがここでは今も踏襲されている。

しかし、まったく紹介もされない「とみうらマート」はおもしろい存在だ。
入口横の路面店では、鮮魚と干物が売られているが、海に近い道の駅だけに、やはり地魚が見られると嬉しくなる。

店内は1階の写真左側に売店があり、2階が喫茶コーナーになっている。

冬はここで、びわソフトが食べられる。

踊り場には懐かしい昭和歌謡のレコードジャケットが展示されていて、そのノスタルジックさと、モダンな「枇杷倶楽部」とのギャップはすごい(笑)。
たださすがにそろそろリニューアルしないと、中高年でも購買意欲は湧かない。

敷地にはそのほかに、「ひものや」と海鮮食堂「ISOBA」がある。

こちらがその食事メニュー。

自慢はこのイカメンチのようだ。
繰り返しになるが、
「枇杷倶楽部」以外の店の情報は、道の駅の公式サイトを筆頭に、市や県の観光情報サイトにも出てこない。
さすがにそれはどうかと思う。
日本各地には、ここと同じ構造の道の駅が他にも残っているが、どこも道の駅が簡単な紹介くらいは公式サイトに載せている。
現地を訪れた利用者にすれば、全部合わせて「道の駅 とみうら」にしか見えないのだから、それでは片手落ちだろう。
「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」の車中泊好適度
「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横にあり、24時間利用可能


近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。しかしそれを道の駅で食べると、残った容器はゴミになる。

ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。

明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。


南総城山温泉 里見の湯
道の駅から約9キロ・15分
☎0470-25-1126
平日:大人1500 円
土日祝:大人1700 円
10時~23時(受付最終22時30分)
無休
コンビニ
セブン・イレブンまで約700メートル
スーパーマーケット
「おどや船形店」まで約3キロ
「道の駅 とみうら 枇杷倶楽部」のアクセスマップ
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