冬の近畿取材旅 南紀白浜温泉❶/2017.12

白浜 古賀の井リゾート&スパ 忘備録
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、原稿作成のためのメモ代わりに書き残してきた「忘備録」を、後日リライトしたものです。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
スポンサード・リンク

十津川温泉・川湯温泉経由で白浜へ。

白浜 古賀の井リゾート&スパ

このブログを書いているのは、写真のホテルの駐車場。

ではなく最上階の一室(笑)。今回は息子がプレゼントしてくれたギフト旅行券を使って、1泊は「白浜 古賀の井リゾート&スパ」に泊まったのだが、せっかくの機会ということで、車中泊で味わう贅沢とホテルライフのリアルな比較を体験してみることにした。

スポンサード・リンク

初日は奈良県の五條市に出て、そこから国道168号で十津川温泉を目指した。

ここしばらくは地元近畿の有名な温泉地の取材を行っており、昨年の11月には南紀勝浦温泉と熊野本宮温泉郷に一度足を運んでいる。今回はその時の積み残しと、奈良県と和歌山県の境にある十津川温泉を再取材し、それから中辺路ルートで白浜に向かう予定だ。

十津川

十津川では既に雪が積もりかけていた。

今年は冬将軍の到来が早く、「酷道」の異名をもつ国道168号で、凍結まで食らったのではたまらない。そのため少し遠回りにはなるが、もう少し道の良い169号を使うかどうか出発直前まで悩んだ。

だが白浜まで足を延ばすには、少しでも距離は短い方がいいし、ネットで調べたところ「通行止め」はないようなので、思い切って勝負に出ることに。

ただし念のため、気温が上がり始める朝7時半に自宅を出て、昼前に十津川温泉に到着した。おかげで「凍結による怖い思い」は回避できた。

道路工事

しかし、11月の連続台風で新たな山崩れが発生している十津川周辺では、道路復旧工事が多発しており、写真のような交互通行でスピードは上がらず、細い旧道では土砂を運ぶ大型トラックとの対抗で、ヒヤヒヤ・ドキドキの連続。

そんなわけで緊張をほぐすため、十津川温泉で一風呂浴びることにした。

十津川温泉 公衆浴場「憩の湯」

今回入湯したのは、十津川温泉にある公衆浴場のひとつ「憩の湯」。十津川温泉には3つの公衆浴場があるが、「庵の湯」と「滝の湯」は既に入湯済で、ここだけを残していた。

源泉かけ流し

道の駅「十津川郷」がある、温泉地(とうせんじ)温泉と十津川温泉には「源泉かけ流しのおゆば」が多く「温泉通」には人気がある。

道の駅奥熊野ほんぐう

次に立ち寄ったのは、「道の駅奥熊野ほんぐう」。実はこの道の駅は「熊野本宮温泉郷」のページを立ち上げた時に取り上げたかったのだが、「車中泊ができるのかどうか」が今ひとつ分からなかったため、今回確実に再取材をしてからにすることにしていた。

川湯温泉「仙人風呂」

さて。「喉に引っかかっていた魚の小骨」を抜き、今度は「川湯温泉」の「仙人風呂」へ向かった。ここは過去にナットクのいく写真が撮れていなかったこともあって再撮に来たのだが、昼間はどうやってもプールにしか見えない(笑)。

水着は用意していたが、日が陰って寒くなってきたため入湯は諦め、ここから一軒の「宿」に電話を入れることにした。

南紀勝浦温泉 「越之湯」

それは南紀勝浦温泉にある「越之湯」。

ここは名湯と云われながら、長きにわたって「日帰り入浴」を拒んできた「いわくつきの宿」である。湯快リゾートに買収された後も、しばらくはその姿勢を守っていたが、昨年ついに方向転換。「湯めぐり手形」は使えないが、500円というリーズナブルな値段で利用できることになっていた。

通常、日帰りで温泉宿のおゆばに行く際には、事前に「その日は本当に日帰り入浴ができるかどうか」を確認するのが常識だ。

旅館は宿泊客を優先するため、貸し切りや満室時は、「臨時で日帰り入浴を断る」ことがある。

だが、驚いたことに「越之湯」の電話番号は、ガイドブックにもホームページにも、湯快リゾートの予約センターしか記されていない。

「1分あれば要件が済む話であるにもかかわらず、物理的に敵わない」というのは、想像以上にイライラが募る(笑)。ちなみに、同じ温泉宿チェーンを展開する大江戸温泉物語は、きちんと個別の宿に電話ができるのに…だ。

「温泉宿の勝手な事情に譲歩するお客様」にすら、まともに対応もできない経営姿勢を感じた筆者は、すっかり興冷めして、勝浦行きをとりやめ、中辺路を走って1日早く白浜温泉に行くことにした。

川湯温泉から勝浦を経由して行くには、時間もガソリンも余分にかかる。筆者はそこまでお人好しじゃない(笑)。

スポンサード・リンク

さて。白浜温泉での一番の「用事」は、2015年にできたこの新しい道の駅の取材である。

道の駅 くちくまの

実は昨年の11月にも取材の途中で白浜温泉に立ち寄っており、その存在は知っていたが、先を急いでいたためスルーしていた。

クエの切り身

それから夕食の材料を仕入れに、とれとれ市場へ。

クエの話は既に「南紀白浜温泉」のページに詳しく記載しており、特に再取材の必要はなかったのだが、白浜に来てクエを食べないと、筆者は「損をした気分」になる(笑)。

翌日はホテルの会席料理を予約しているが、もちろんクエは出てこない。

ホテルで食べれば一人前2万円近くはとられるであろう「超」高級食材。それがこのクエだ。しかし、筆者はそれをリーズナブルに食べる方法をマスターし、既にブログで紹介している。

この日は縁あって「予定外の白浜車中泊」になったわけだが、せっかくなので、それを改めて「復習」してみることに。

養殖クエ

購入したのは小さい方のパック。中高年の夫婦なら、これで「腹八分」程度にはなる。

ガシラの握り

「つきだし」代わりに用意したのは、珍しいガシラの握りと和歌山の銘酒「黒牛」の純米吟醸。やや辛口で和食との相性がいい酒だ。

ちなみにガシラのネタは、厚みも大きさも握りで食べるには大きすぎる(笑)。そこで1つを3枚に切って、半分以上は刺し身で食べた。これで680円は、かなりのコスパだった。

クエ鍋

さて。クエ鍋は昆布出汁の「水炊き」が基本。

煮えたらポン酢でいただくが、パックに入っているポン酢だけでは足りないので、瓶入りを1本買う方がいい。野菜はクエの旨味が引き立つよう、白菜、大根、しめじなどの味が薄いものをあわせる。

なお、これは今回気付いたことだが、野菜はとれとれ市場でも手に入るが、夫婦で食べるには量が多すぎる。

そこで僕らはとれとれ市場に近い「オオクワ」で、クエ以外の具材を揃えた。

南紀白浜 湯めぐり札

夕食の材料を手に入れた筆者が次に訪ねたのは「ファミリーマート」。実は白浜ではコンビニでも温泉手形が購入できる。この「南紀白浜 湯めぐり札」は、2014年に筆者が「車中泊温泉コースガイド」を執筆した当時は、旅館宿泊客しか買うことができなかったが、現在は日帰り客にも開放されている。

というわけで、実際に使うのは今回が初めてだ。

さっそく使える名宿のおゆばに足を運ぶことにしたのだが、ここで思わぬ誤算が。リストアップし、先ほど書いたように確認の電話を入れた結果「ホテル・シーモア」と「むさし」は、耐震工事で利用できないことが判明する。

こういうことがあるから、確認の電話は欠かせない。しかし残った選択肢は、こともあろうか、電話がつながらない「湯快リゾート」だった!(大笑)。

南紀白浜 湯快リゾート

ただ救いは、それがスグ近くだったこと。まあ、ダメなら今日は湯めぐり手形を使わず、そこからスグのところにある、お気に入りの「長生の湯」に行けばいい。共同温泉でも手形は使えるが、温泉に対するこだわりのない家内の場合は、アメニティーやドライヤーが揃った施設のほうが嬉しいようだ。

南紀白浜 彩朝楽

ノーマルを知らないので、プレミアムがどのくらい素晴らしいのかはわからなかったが(笑)、彩朝楽の温泉の造りは「それなり」。

日が暮れれば海の景色は見えないので、あえて庭園風呂があるこのホテルを選んだのだが、特に感動するほどではなかった。

ただ、フロントの応対は親切で気持ちが良かった。電話のシステムは、現場ではなく本部のボンクラの仕業だ(笑)。

南紀白浜 車中泊

入浴後は、いつもの駐車場に入り、鍋を囲んで車中泊。いつも通り満足の行く夜となった。

NEXT-PAGE

必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集 
タイトルとURLをコピーしました