車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年10月現在の京都市内観光にお勧めの車中泊スポットです。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
京都市内の理想の車中泊スポットは、終日停めたまま、観光から車中泊まですることができる駐車場。
「壬生温泉はなの湯」に歩いて行ける、「三井のリパーク 中堂寺北町」
京都御苑で車中泊ができる「中立売駐車場(京都御所西駐車場)」
<番外編>
リニューアルされてシャワーが設置された名神高速「大津SA下り線(京都方面行き)」は、名古屋方面からの前泊地にお勧め!

プロローグ
京都ではクルマは主に「宿泊手段」
本題の前に、簡単に京都の市内観光と駐車場の事情を説明しよう。
現在の筆者は、大阪でも京都に近い北摂エリアに住んでいるが、学生時代の4年間は京都に下宿していたので、少なくても旅人よりは「住人」に近いレベルで京都の話ができる思う。
その目線から云うと、京都市内が空いている時期と、各エリアで迷わずに「自分のクルマが停められる駐車場」を把握している人を除けば、
クルマは宿泊施設と割り切り、観光は「徒歩+電車または地下鉄」で行うことを強く勧めしたいと思う。
特に人気の高い東山と嵐山エリアではそれが顕著だ。
現在の京都市内は、渋滞は相変わらずひどいが、コインパーキングはかなり増えており、軽自動車やコンパクトカーなら、駐車場が満車でどうしようもないというのは、GWや正月くらいになりつつある。
ただしキャンピングカーでなくても、ルーフボックスを積んだクルマが、そのコインパーキングに駐車できるとは限らない。
京都では空区画があっても、高さ制限だけでなく道幅や奥行きが足りなくて、ナローのハイエースでさえ入庫困難なコインパーキングは珍しくない。
ゆえに「キャンピングカーやRV車特有の事情」をよく知らないブロガーたちが紹介している「格安駐車場」に、車中泊旅行者が入庫できるとは限らない…
ということは、
そもそもの情報収集方法が「合っていない」ということだ。
車中泊の旅には、実践しているものにしか分からない事情というものがある。
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京都市内の車中泊地は、目的優先で選ぶことが大事。
京都市内の有名な観光地周辺は慢性的に渋滞しており、「無駄に走らない」ことがマイカーによる観光の基本だ。
京都の町は小さいが「観光密度」は高い。
すなわち、東山や嵐山のように狭くて、他府県なら半日もかからないエリアでも、京都市内では丸一日、季節によっては1泊2日を要してしまう。
ゆえにまずは、自らの旅行プランに合うエリアの車中泊スポットを知ることから始めるべきだ。
車中泊スポットの決め手になるのは、トイレとお風呂。
ご承知の通り、まず大半のコインパーキングにはトイレがない。
ただそれは、近くにコンビニか公衆トイレがあれば解消できる話だ。
問題はお風呂。
夏でなければ1日くらい入らずに済ます手もあるが、京都の市内観光は想像以上に歩くので、その疲れを癒やすには入浴したほうがいいと思う。
もちろん理想は徒歩圏内に入浴施設があるところだが、現実から云うとそれは「稀有」で、まず偶然には見つけられまい。
それらを踏まえたうえでリストアップしたのが、次の京都市内観光に適したトータル11件の車中泊スポットだ。
総合評価ナンバーワンは、「京阪パーキング三条駅前」
市内の東西南北に電車と地下鉄で移動できるうえに、人気の祇園や清水寺がある東山エリアは徒歩圏内。
さらに夜は木屋町や先斗町にも繰り出せる、”大人にとっての一等地”にあるコインパーキングが、「京阪パーキング三条駅前(旧名:キョウテク京阪三条駅パーキング)」だ。
料金は平日なら最大2200円。土日祝日は3500円。
公衆トイレに隣接しており、銭湯まで歩いて行けるのもいい。
「壬生温泉はなの湯」に歩いて行ける、「三井のリパーク 中堂寺北町」
「壬生温泉はなの湯」は、新選組が本拠地にしていた「壬生寺」の近くにある、深夜1時閉館のスーパー銭湯で、基本的にここには観光終了後に来て泊まることになる。
駐車場はコインパーキングになっており、温泉利用者は駐車場が6時間無料になるのだが、現在はかつてあった最大料金設定がなくなったことで、車中泊をすると2000円近い駐車料金が必要になっている。
だが徒歩5分ほどのところに、24時間最大900円で利用できる「三井のリパーク 中堂寺北町」がある。
そこから100メートルほどのところには公衆トイレ、さらにその先には23時まで営業しているスーパーが建っている。
京都御苑で車中泊ができる「中立売駐車場(京都御所西駐車場)」
正確に云うと、「京都御所」は宮内庁が管轄する「皇室用財産」で、それを囲む「京都御苑」は環境省が管理している国民公園のことだが、今はそこには特にこだわらなくてもいいと思う(笑)。
ここはかつては「御所西駐車場」と呼ばれていたが、改装とともに「中立売駐車場」の呼称で統一されたようだ。
京都御所の無料見学や、京都御苑でのんびりしたい人に最適だが、最大料金設定がないのと、銭湯まではちょっと遠いのが難点にはなる。
ってことで、ここは
どんなお金持ちでも、天皇家以外は泊まる術がない場所で、車中泊という手段を使ってお泊りする、そんなエキサイティングでセレブな気分を、ちょっと味わってみたい貴女にお勧めです(笑)。
大原・比叡山の観光にお勧めなのは、滋賀県にある3つの道の駅
京都の大原にもっとも近い車中泊スポットは、「湖西道路」(無料の自動車専用道路)上にあるサービスエリア的な存在で、約13キロ・クルマで20分ほどのところにある「道の駅 妹子の郷」だ。
また近江や草津がある湖東とのアクセスがいい「道の駅 琵琶湖大橋米プラザ」からも、大原へは30分弱で行くことができる。
いっぽう京都と福井県の小浜を結ぶ「鯖街道」沿いにある、「道の駅くつき新本陣」からも、「途中トンネル」を抜ければ、大原までは30分もかからない。
ちなみに大原には、「里の駅 大原」という無料駐車場があるが、24時間利用できるトイレはないし、夜間は閉鎖されるだろう。
嵯峨野・嵐山観光には、「道の駅ガレリアかめおか」がベスト
今となっては誰もが知っていそうな裏技だが(笑)、嵯峨野・嵐山観光には「道の駅 ガレリアかめおか」で車中泊し、クルマを亀岡駅前のコインパーキングに駐めて出かけるのがスムーズだ。
JR亀岡駅からJR嵯峨駅まではわずか3駅、しかも運賃は200円しかかからない。
有名なトロッコ列車も使えるが、シーズンは激混みでJR在来線の利用がお勧めだ。
伏見で観光とグルメが楽しめるのは、「伏見港公園」
「伏見港公園」は、京阪電車の中書島駅・南口から徒歩1分のところにあるトイレ付きの公共駐車場で、坂本龍馬ゆかりの「寺田屋」をはじめ、黄桜と月桂冠の酒蔵ミュージアムにも歩いて行ける穴場の車中泊スポットといえるだろう。
ここは自転車があると重宝する。
電源が必要な人にお勧め。RVパーク京都南鴨川RVサイト
名神高速の京都南インター近くにある、キャンピングカーディーラー「バンテック社」が運営する「車中泊場」。
電源とコインシャワー、コインランドリー、炊事場が設置され、ゴミの処理もしてもらえる。
さて。
ここからは「番外編」になる。
リニューアルされてシャワーが設置された名神高速「大津SA下り線(京都方面行き)」は、名古屋方面からの前泊地にお勧め!
名神高速道路の「大津SA」は、日本で最初に誕生したサービスエリアだが、その下リ線・京都方面行きの施設に、2022年の11月にシャワーとコインランドリーの設備を持つ「ドライバーズコーナー」が新設され、車中泊環境が大幅に向上している。
ベテランならここは避ける、東山山頂公園(将軍塚)
最後は、知名度は高いが「お勧めしない」車中泊スポットをご紹介。
京都市内の無料車中泊スポットとしてよく紹介されているが、利便性が悪いうえに、治安も衛生もけしていいとは思えない。
車中泊で旅する京都








「アラ還」からの車中泊


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