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車中泊環境を守る最良策とは…

エッセイ
諏訪市湖畔公園
この話は、「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、20年以上に及ぶキャリアを通じて、思い浮かんだことをエッセイに仕立てた記事のひとつです。
旅の空から
クルマ旅専門家・稲垣朝則が、車中泊の取材旅で書き残した忘備録と、旅で思い浮かんだ出来事を綴ったエッセイ集です。

それは、「ならず者」がマナー違反のしづらい状況を築くこと

マナー違反

未だにゴールデンウィークやお盆休みの観光駐車場や道の駅では、こういった「車中泊の域」を逸脱した「オートキャンプ行為」=「車中泊のマナー違反」が行われている。

こういう行為をなくすために、JRVA(日本RV協会)では「公共駐車場でのマナー厳守10ヵ条」を定め、また筆者も車中泊専門誌カーネルに「車中泊マナー10ヶ条」を掲載して啓蒙活動を続けてきた。
車中泊のマナー10ヶ条
スマート車中泊に合致する「車中泊マナー10ヶ条」です。

だがそれだけで、観光駐車場や道の駅といった「車中泊環境」から、マナー違反が根絶される日が来ると思っている人は誰もいまい。

つまりこの手の対策はもう十分であって、SNSでの書き込みを含めて、これ以上は見るのがウザいだけだ。

サラリーマン時代に筆者は流通業に従事してきたが、どれほど努力と投資と注意を払っても、店頭から「万引き」をゼロにすることはできなかった。

小売業

それからすれば、今の車中泊業界は「何もしていないのと変わらない」。

店の前を通る中高生に、拡声器で「万引きはやめましょう」と叫んでいるだけで、どうにかなるなら苦労はしない。

マナー違反を本気で撲滅するには、「当事者のモラル」に加えて「施設の管理強化」と「行政の法整備」、そして「現場に居合わす人間の協力」が有機的に機能することが不可欠だ。
飲酒運転に置き換えると、我々は「防犯カメラ」役。「防犯カメラ」は記録することだけでなく、「ここは監視されている」という無言の圧力を犯罪者に与える効果がある。

もちろん今ここで、長々とそんなことを論じるつもりはない。

云いたいのはただひとつ、最後に掲げた「現場に居合わす人間の協力」についての考え方だ。

具体的には、貴方がいいと思う車中泊スポットを公表すればいい。しいてはそれが、「監視カメラ」の増加につながる。

無料駐車場

世の中には、「いい車中泊スポット」を隠すことで保護したいという人もいるようだが、残念なことにそういう場所ほど、「ならず者ネットワーク」はあらかた先にキャッチしている(笑)。

水洗トイレとゴミ箱

「いい車中泊環境」は誰にとってもいいわけで、できるだけ人混みを避けたい彼らのほうが、情報収集に執着心を燃やしているのは明らかだ。

だが、そこに善良な車中泊旅行者が集まれば、「好き放題」できなくなり、「ならず者」は居づらくなって自然と車中泊環境は改善されていく。

それはむしろ、改善というより「奪回」に近いかもしれない。

もちろんそれには、施設管理者による「違反行為の明確化」と「取締強化」が前提だが、それも良識ある車中泊旅行者が増えれば増えるほど「ちゃんとやってくれないことへの不満」が表沙汰になる。

日本は国民主権の民主主義国家であり、資本主義で動いている。つまり、「世論」と「マーケット」が動けば、放っておいても環境は変わる。これまでのやり方は、力の入れどころが間違っているからうまくいかない。

そう考えると、「穴場」ほど情報を公表するのが一番いい。特に雑誌やマスコミで公開するほど、結果的には「環境保護」に針が振れるというわけだ。

無料キャンプ場

最後に。「これまで空いていたお気に入りの場所が、混雑して使えなくなる」というのは嘆かわしいことではなく、あなたに「先見の明」があったと喜ぶべきことだ。

ぜひその素晴らしい眼力で、次々と素敵な車中泊スポットを見つけ、多くの人に広めていただきたいし、筆者のような職業を選ぶ道もある。

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