「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
「いちのいで会館」で人気の「景観の湯」は男女日替わり。女性は奇数日
「いちのいで会館」は、ラクテンチの近くにある仕出し屋が本業で、入湯の受付が大分県の郷土料理「だんご汁」(夏季は松花堂弁当)とのセットのみになっている、ちょっと風変わりな温泉だ。
ゆえに行くなら、せっかくのご飯が美味しく食べられる昼前後がいい。
とはいえ、「いちのいで会館」を訪れる人のお目当ては、鮮やかなアクアブルーのお湯をたたえ、別府市街から海まで一望できる「景観の湯」だろう。
「景観の湯」は、奇抜な色に注目が集まりがちだが、pH8.4 の弱アルカリ性に加え、保湿力の高いメタケイ酸が、なんと346.6 ミリグラムも含まれる美肌の湯。名実ともに、別府温泉郷を代表する名湯のひとつと云えるだろう。
施設概要
● 所在温泉地:別府温泉郷・観海寺温泉
●業態:日帰り温泉施設
●泉質:ナトリウム- 塩化物泉
●お湯:源泉かけ流し
● お風呂:内湯1、露天風呂男女各1
●休憩スペース:あり(無料)
●飲食施設:あり
●駐車場:あり(約25 台・無料)
●シャンプー・石鹸等:なし
●ドライヤー:なし
利用データ
●営業期間:通年
●営業時間:11 時~ 16 時(閉館17 時)、貸切風呂は~ 16 時(閉館)、土・日曜、祝日は10 時~
●定休日:不定休(12 月30 ~ 31 日休)
●入浴料:大人1,470 円(食事付きのみ)・小人(3 ~ 6 歳)680 円、貸切風呂(1 時間1 室、食事代1名1,470 円別)3,000 円(要予約)
Ps
これだけ見晴らしがいいということは高台にあるわけだが、「いちのいで会館」手前の100メートルほどは、道が細いうえにカーブが多く、ハイエースでも対面通行はできない。ましてジルクラスのキャブコンになると、運にも大きく左右されるだろう。
リスクを避けたい人は、別府公園にクルマを停め、いちのいで会館までの約1.4キロを、タクシーに乗るか歩くといい。